年の瀬が迫るこの時期。そろそろ正月準備のことを考え始める方もいるのではないでしょうか。 正月といえばおせち料理ですが、定番であるだけに、作るのも食べるのもマンネリになってしまうもの。
今年はちょっとアレンジして、いつもとはひと味違った新年の幕開けを迎えませんか?
年の瀬が迫るこの時期。そろそろ正月準備のことを考え始める方もいるのではないでしょうか。 正月といえばおせち料理ですが、定番であるだけに、作るのも食べるのもマンネリになってしまうもの。
今年はちょっとアレンジして、いつもとはひと味違った新年の幕開けを迎えませんか?
古来より日本では、季節の変わり目の「節句」ごとに豊作を喜び、神様に供えるための料理「節供(せっく)」を用意したといいます。年に数回ある節句の中でも正月は1年のはじまりとして最も重要とされていることから、食材の名前や色にも縁起を担ぎ、料理一品一品に意味を込めながら、海の幸や山の幸を詰め込んだ節供がつくられました。それが、年初めの正式な食事をおせち料理と呼ぶようになった由来です。
さて新年を迎え、家族みんなで心新たにいただくおせち料理は、どの家庭にとっても欠かせないものです。ただ、材料や工程をすべて、レシピに忠実に作ろうとすれば、非常に仕込みに手間がかかるのも事実。そういった理由で、近年ではおせち料理を作らない家庭も増えているようです。
わが家では、祖母や母から教わった伝統的なおせち料理は作りつつ、家族が飽きずに楽しみながら食べられるようにと、洋風の素材を取り入れたり、味付けに変化をもたせながらアレンジした料理も何品か御重に入れています。いつものおせち料理を自分なりにアレンジすることで、新しいわが家の味ができるのも楽しみの一つです。
今回ご紹介するのは、正月らしさを取り入れながらも、新感覚で味わえる三品。いつもとは少し違ったおせちを楽しんでみませんか?
いかがでしたか? おせち料理は地域によっても、家庭によっても、代々受け継がれる多種多様なレシピがあります。ただ、あまり形にとらわれすぎると、負担になってしまうこともあります。
例えば、品数をたくさん作ることが大変なときには、しつらえにひと工夫を。また、好きなおせち料理だけを数品作り、華やかに盛り付けるだけでも、十分に正月気分が味わえます。食べやすく工夫することが、今の食生活に合ったおせち料理のいただき方ではないでしょうか。
八木 香里
香川県高松市在住の料理研究家。自家製の無農薬野菜をはじめ、安心な食材や厳選されたスパイスを使った創作料理を得意とし、高松市内でレストラン「good food studio CARDAMON」を主宰。「スパイスクッキングアドバイザー」や「国際薬膳食育師」の資格も持ち、料理教室の運営やフードスタイリストとしても活躍している。