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ひとことジャーナル
切れ端や種を育てて再収穫「リボベジ」で手軽に楽しむ野菜作り 切れ端や種を育てて再収穫「リボベジ」で手軽に楽しむ野菜作り

「家庭菜園を始めたいけれど、庭や畑がない」「初心者には難しそう」…。そんな方におすすめしたいのが『リボベジ』。「リボーンベジタブル」の略で、野菜の切れ端や捨てるはずだった根元、種などを使って行う再生栽培のことです。特別な準備がいらず思い立ったその日に始めることができ、野菜を食べるたびに次々と挑戦できます! 『リボベジ』で気軽&手軽に野菜作りを楽しんでみませんか?


『リボベジ』の基本の手順 『リボベジ』の基本の手順
1.苗を作る

まずは苗を作りましょう。通常、野菜を育てるときは種や苗を買いますが、再生栽培なら普段食べている野菜の一部を使って、種を取ったり苗を作ったりすることができます。

・捨てる部分から再生ヘタや芯など捨てる部分から育てる

(例)ニンジンやダイコンのヘタ、キャベツの芯を水に浸けて葉を収穫

・食べずに増やす小ぶりな葉や芽が出たイモ類などをそのまま使う

(例)クレソンを数本水に浸けて葉を収穫

芽が出たジャガイモをまるごと土に植えて増やす

・種を取って発芽させる取った種を土に植え苗を作る

(例)ミニトマトやピーマンの種を土に植え苗を作る

2.育てる

水に浸ける方法と土に植える方法があります。土に植えた方が失敗しにくいですが、水に浸ける方法なら土で汚れる心配もなく、室内でも育てやすいです。ベランダやキッチンで育てる場合には、日当たりが良い場所を選びましょう。

【水に浸ける場合】

プラスチック製コップやトレーを用意して、野菜の茎や根を水に浸けます。

三つ葉やシソ、クレソンなどのハーブや薬味が向いている

水は腐らないように毎日交換する

容器が汚れていると雑菌が増えやすいため、2〜3日に1回程度水洗いする

【土に植える場合】

プランターや培養土などを用意して、種や根が生えた苗を植えます。

土の表面が乾いたらたっぷりと水をやる

1カ月に1回くらいの頻度で肥料をあげる

※肥料は効果をゆっくりと発揮してくれる緩効性がおすすめ

3.収穫する

葉や実が大きく育ったらハサミでカットして収穫しましょう。根菜は土を掘って収穫します。収穫の目安はスーパーマーケットなどで販売されているサイズよりも小さめで。小ねぎなどの薬味やハーブは都度使いたい分だけ収穫できるので便利です。

水に浸ける『リボベジ』にチャレンジ! 水に浸ける『リボベジ』にチャレンジ!

生命力の強いミントは茎を水に浸けるだけで育つので初心者におすすめ! スイーツの彩りや、ミントティーやモヒートなどのドリンクにフレッシュな摘みたてを楽しめます。

  1. [用意するもの]
ミント
茎が長いもの
容器
水が入るコップなど
  1. [育てる場所]
キッチン、室内
(日当たりの良い場所)
  1. [育て始める時期]
4月〜10月
1.容器に水を入れて、茎を浸ける。水量は新しく出る葉が水に浸からない程度。1〜2週間で茎から根が生えてくる。
2.葉の枚数が増えてきたら、大きな葉から1枚ずつ収穫する。
肥料をあげなくても半年ほどは水だけで育ちます。
水に浸けて根が5cmほど伸びたら土に植え替えてもOK。
ただし、庭に地植えすると野生化して勢いよく増えるので
注意が必要です。 肥料をあげなくても半年ほどは水だけで育ちます。
水に浸けて根が5cmほど伸びたら土に植え替えてもOK。
ただし、庭に地植えすると野生化して勢いよく増えるので
注意が必要です。
土に植える『リボベジ』にチャレンジ! 土に植える『リボベジ』にチャレンジ!

ミニトマトの種を土に植えて育ててみましょう。失敗が少なく、わき芽取りや受粉などしっかりと世話もするので、収穫時には大きな達成感と充実感が味わえます。

  1. [用意するもの]
ミニトマト
できるだけ完熟のもの
育苗用の容器
深さ7cmくらいのプラスチック製コップなど
※キリなどで底に穴を開ける
プランター
長さ60cm、深さ30cmくらいの大きめがおすすめ
園芸用の支柱
長さ180cmくらいがおすすめ
固定用のひも
  1. [育てる場所]
ベランダ
  1. [育て始める時期]
4月〜7月
1.ミニトマトを輪切りにして、スプーンで種を取る。育苗用の容器に土を入れ、表面から深さ1cmにミニトマトの種を埋める。水をやり温かい場所に置くと3〜7日ほどで芽が出てくる。
2.芽が出てから1カ月ほどで、苗の高さが約10cmになったら、プランターに植え替える。支柱をプランターに挿して苗をひもで固定する。
3.花が咲いたら軽く揺すって受粉する。実が膨らみ、色づいたら収穫する。
1.ミニトマトを輪切りにして、スプーンで種を取る。育苗用の容器に土を入れ、表面から深さ1cmにミニトマトの種を埋める。水をやり温かい場所に置くと3〜7日ほどで芽が出てくる。
2.芽が出てから1カ月ほどで、苗の高さが約10cmになったら、プランターに植え替える。支柱をプランターに挿して苗をひもで固定する。
3.花が咲いたら軽く揺すって受粉する。実が膨らみ、色づいたら収穫する。
種は大きめや硬めのものが発芽しやすいです。わき芽は小さいうちにこまめに取りましょう。 種は大きめや硬めのものが発芽しやすいです。わき芽は小さいうちにこまめに取りましょう。
土、肥料の選び方、他の野菜の育て方など、動画でも紹介中!

https://m.youtube.com/playlist?list=PLiuePNOyy7Qc0f38yAsjw4huAihnhuBG7

野菜ごとに発育状況はさまざまですが、もしうまく育たなくてもすぐに再チャレンジできるのが『リボベジ』の良いところ。育てる過程を楽しんでみてくださいね。

宮崎 大輔

宮崎 大輔    ―  daisuke miyazaki   ―

professional
profile

2019年に農業コンサルティング会社「株式会社イチゴテック」を創業し、日本、アジア、中南米、アフリカで農業ビジネスの支援を行う。家庭菜園と農業専門のYouTuberとしても活躍し、チャンネル登録者数は17万人を突破。「趣味の園芸からガチ農業まで」をテーマに幅広い分野の植物に関する情報を発信している。著作『キッチンからはじめる! 日本一カンタンな家庭菜園の入門本 おうち野菜づくり』(KADOKAWA)。 https://ichigo-tech.co.jp/

宮崎 大輔

宮崎 大輔 daisuke miyazaki

professional
profile

2019年に農業コンサルティング会社「株式会社イチゴテック」を創業し、日本、アジア、中南米、アフリカで農業ビジネスの支援を行う。家庭菜園と農業専門のYouTuberとしても活躍し、チャンネル登録者数は17万人を突破。「趣味の園芸からガチ農業まで」をテーマに幅広い分野の植物に関する情報を発信している。著作『キッチンからはじめる! 日本一カンタンな家庭菜園の入門本 おうち野菜づくり』(KADOKAWA)。 https://ichigo-tech.co.jp/