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ひとことジャーナル
今の自分を見つめよう「マインドフルネス」で心のトレーニング 今の自分を見つめよう「マインドフルネス」で心のトレーニング

過去の出来事に対する後悔や将来への不安で押しつぶされそうになったり、他人からの評価ばかりを気にしてしまったり…。心の疲労を感じていませんか。そんな方に試してほしいのが、「マインドフルネス」です。今の自分を見つめ直し、思考を整理することで、心身共にリラックスした生活を目指してみましょう。


マインドフルネスとは? マインドフルネスとは?

マインドフルネスとは、今この瞬間に意識を向け、善い悪いという価値判断をせず、ありのままの自分を見つめること。

普段、私たちの頭の中にはあれこれと考えが巡っています。例えば、歩いたり食事をしたりしている時、目の前の景色や料理ではなく、昨日の出来事や明日の予定などに心を奪われ、イライラしたりワクワクしたりしていませんか。心はじっとしていません。心のざわつきが続くと、体にも影響が及び、頭痛や肩こり、倦怠感、不眠といった不調につながることもあります。

体と呼吸に集中することで、自分でコントロールして気持ちを切り替えられるようになります。心が落ち着くと、自律神経の働きも安定し、ストレスの軽減や睡眠の改善、集中力や共感力の向上などが期待できるといわれています。

「普段の心の状態」と「マインドフルネスの状態」 「普段の心の状態」と「マインドフルネスの状態」
実践方法とコツ 実践方法とコツ

マインドフルネスの代表的な実践方法は、「静坐瞑想」や「呼吸瞑想」です。他には「飲む瞑想」「食べる瞑想」「歩く瞑想」などもあります。いずれも共通点は「今この瞬間に意識を向けて行う」こと。体や呼吸に意識を向けます。途中で意識がそれて、あれこれと考えているのに気が付いたら、再び体や呼吸に意識を戻すことを繰り返します。初めは1日数分程度で構いません。

コツは「むやみに努力し過ぎない」こと。日常生活の中で無理なく続け、少しずつ取り組む時間を増やしていきましょう。また、できるだけ静かな環境で行うことをお勧めします。

暮らしにトレーニングを取り入れよう 暮らしにトレーニングを取り入れよう
始める前に姿勢を整えましょう

(椅子で行う方法の場合)

A.足裏全体がしっかり床に着く位置に腰を掛ける

B.左右の坐骨が均等に座面と当たるよう意識する

C.腰骨を立て背骨を真っすぐにする

D.みぞおちをほんの少し前面に押し出す

E.少し顎を引き、目線をストンと下に落とす(1~1.5m先の床を見るように)

実践① 「 呼吸瞑想 」

仕事や家事の合間に手軽に行える呼吸瞑想。心身の緊張を緩めることができます。まずは3~5分間程度から始めましょう。床に座って行う場合は、あぐら、または正座が望ましいです。座布団などを使って腰骨を安定させ、背骨が真っすぐになる姿勢で行ってください。

1.口から思い切りハーッと息を吐き切る

2.鼻から自然に空気が入ってくる

3.自然な呼吸に戻り、呼吸をしている時に体に生じる感覚を意識する

例:息を吸った時に空気が鼻腔を通る感覚や、胸やお腹が膨らんだりしぼんだりする感覚など

呼吸は短くても長くてもOK。今の自分の自然な長さで行うのがベストです。「◯秒」など時間にとらわれ過ぎないようにしましょう。新しいこだわりが生じることとなり、マインドフルネスから遠ざかります。
実践② 「 飲む瞑想 」

心がざわざわして落ち着かない時や仕事に取り掛かる前に、お好みの飲み物で試してみてください。温かい飲み物だと、よりリラックス効果を得られます。コップ1杯分を飲み切るのが目安としやすいですが、一口だけでも2杯以上でも、好きなだけでOKです。

準備:飲み物を用意し、姿勢を整える

1.普段は無意識のうちに行っている、飲むための動作全てを自覚しながら行う

例:コップに手を伸ばし触れる動き、唇を開き飲み物を口に運ぶ動き、飲み物を喉の奥へ送る動きなど

2.飲む時に体に生じる感覚を意識する

例:コップの重みや飲み物の温度、苦みや甘みといった味、口の中に残る香り、唾液が出たり胃が動いたりする感覚など

マインドフルネスのトレーニングは、日常生活のちょっとした時間に行えます。続けることでリラックスでき、穏やかに自分と向き合えるようになっていきますので、すぐに結果を求めず、気長に取り組んでください。

なお、心療内科などで治療中の方は、必ず主治医の許可を得て行ってください。

中田 めぐむ

中田 めぐむ    ―  megumu nakata   ―

professional
profile

愛媛県松山市のこころ学Labo代表。NPO法人人間性探求研究所マインドフルネス道マスター認定講師。キャリアコンサルタント。ヨガや呼吸法などを通して体に向き合うと同時に、心理学・人間学・仏教を探求し、マインドフルネスに出会う。自らの実践体験に基づき、マインドフルネスの普及に力を注いでいる。
https://www.kokorogaku-labo.com

中田 めぐむ

中田 めぐむ megumu nakata

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愛媛県松山市のこころ学Labo代表。NPO法人人間性探求研究所マインドフルネス道マスター認定講師。キャリアコンサルタント。ヨガや呼吸法などを通して体に向き合うと同時に、心理学・人間学・仏教を探求し、マインドフルネスに出会う。自らの実践体験に基づき、マインドフルネスの普及に力を注いでいる。
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