チョコレートの主な原料であるカカオの種子「カカオ豆」の中には、健康に良いとされる成分が豊富に含まれており、長年にわたって研究が進められています。特に、抗酸化作用のある「カカオポリフェノール」は注目されている成分です。
2月14日はバレンタインデー。チョコレートを家族や友人、恋人からもらったり、百貨店やスーパーの催事で手に取ったりする機会が増えますね。チョコレートは甘くておいしい反面、「太りそう」「肌荒れしそう」と体に良くないイメージを持たれがち。でも実は、種類や量を工夫すれば、健康効果が期待できるのです。今回は、甘いだけじゃないチョコレートの魅力と上手な食べ方を専門家がご紹介します。
カカオポリフェノールの効果
健康効果を考えてチョコレートを選ぶ場合、まず外せないのが「カカオ分」です。さまざまなカカオ由来の原料を合わせたものを指し、チョコレートによってその配合比は異なります。必ずカカオ分が豊富に含まれているものを選びましょう。目安は、カカオ分70%以上です。
次に、パッケージに「カカオポリフェノール」の含有量が記載されているかどうかに注目しましょう。注意したいのは、カカオ分とカカオポリフェノールの量は必ずしも比例するわけではないということ。例えばホワイトチョコレートは、カカオ分が高いものでも、カカオポリフェノールはほとんど含まれていません。
最近ではカカオポリフェノール含有量だけでなく、健康を考えた成分が分かりやすく明記されたチョコレートも増えているので、選ぶときの参考にしましょう。
一方で、チョコレートの過度な摂取は健康効果どころか逆効果となることもあります。健康を考えるなら、パッケージの表記をよく読んで、含まれている糖分や脂質、カロリーに注意を払うことも大切です。自分がどれだけ食べたかを意識するようにしましょう。低糖質チョコレートなどをうまく取り入れるのも一つの方法です。
目安としては、厚生労働省・農林水産省の「食事バランスガイド」の「菓子・嗜好飲料は1日に200kcalまでを目安とする」との記載に照らし、市販の一般的な板チョコレートであれば約35gまで、と考えるのが良いでしょう。
その日の気分やシーンによって食べ分けることで一層チョコレートを楽しむことができます。
例をご紹介しますので、お気に入りの食べ方を見つけてみてください。