平成16年3月15日
四国電力株式会社


伊方発電所3号機 充てんポンプC号機の不具合について


 伊方発電所3号機(加圧水型、定格電気出力89万キロワット)は、通常運転中のところ、3月9日9時57分頃、一次冷却材ポンプへの封水注入系統の流量低下を示す信号が発信し、調査した結果、充てんポンプC号機の封水部から一次冷却水が漏えいしているのを保修員が確認しました。このため、ただちに充てんポンプC号機を停止し、B号機(予備ポンプ)に切り替えました。

 本事象により、原子炉補助建屋排気筒のモニタ値が一時的にごくわずか上昇しましたが、放出量は保安規定上の通常運転中における年間放出管理目標値の約50万分の1程度の2.7×10ベクレルであり、野外モニタの指示にも変動はないので、環境への放射能の影響はありません。(3月9日 お知らせ済)

 3月11日より充てんポンプC号機の点検を開始しておりましたが、本日、ポンプ主軸が軸端側から2枚目の羽根車のスプリットリング溝部で折損していることおよびポンプ内部・封水部等で接触による摩耗等の損傷があることを確認しました。

 今後、更に詳細な調査を実施するとともに、折損原因等の究明を行うこととします。
 なお、プラントは、他の充てんポンプにて正常に運転しております。

 本件は、法律に基づく国への報告事象です。

(経済産業省によるINESの暫定評価)
基準1 基準2 基準3 評価レベル
0− 0−
INES:国際原子力事象評価尺度
 
(参考)
  ○ 充てんポンプ
 一次冷却系統から抽出した一次冷却水を浄化した後、再び一次冷却系統に戻すためのポンプ。(3台設置しており、通常1〜2台を運転し、残りは予備としている。)
  ○ 一次冷却材封水注入系統
 一次冷却材ポンプ(一次冷却材を蒸気発生器から原子炉内に循環させるためのポンプ)の回転軸から一次冷却材が漏れ出すのを防止するため、一次冷却材よりも圧力の高い水(封水)をポンプ軸受部に供給する系統。


添付資料−1 伊方3号機 充てんポンプ概略系統図
添付資料−2 充てんポンプC 調査状況説明図



以 上

添付資料−1

伊方3号機 充てんポンプ概略系統図








添付資料−2

充てんポンプC 調査状況説明図








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