平成16年4月12日
四国電力株式会社



伊方発電所における通報連絡事象(平成16年3月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出(平成16年2月分)について



平成16年3月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の3件です。これらの事象のうち、「充てんポンプC主軸の損傷について」は法律に基づく報告事象に該当するもので、それ以外は法律に基づく報告事象に該当するものではありません。
なお、「充てんポンプC主軸の損傷について」は原因と対策をとりまとめた報告書を、4月5日、経済産業省、愛媛県および伊方町に提出しております。

事  象 発生月日 発表月日
1.伊方3号機 総合排水処理装置油分濃度計入口配管からの漏えいについて
3月7日
2.伊方3号機 充てんポンプC主軸の損傷について
3月9日 3月9日
3.伊方発電所 地震検知について
3月16日



平成16年2月に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。

事  象 発生月日 発表月日
1.伊方2号機 スチームコンバータ給水配管フランジ部からの漏えいについて
2月2日 3月10日
2.伊方発電所 エタノールアミン排水処理装置電解槽供給ポンプの不具合について
2月13日 3月10日



(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成16年3月分)

  1. 伊方3号機 総合排水処理装置油分濃度計入口配管からの漏えいについて
  2. 伊方3号機 充てんポンプC主軸の損傷について
  3. 伊方2号機 地震検知について

(別紙2)伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成16年2月分)

  1. 伊方2号機 スチームコンバータ給水配管フランジ部からの漏えいについて
  2. 伊方発電所 エタノールアミン排水処理装置電解槽供給ポンプの不具合について



以 上

別紙1

伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成16年3月分)

1.伊方3号機 総合排水処理装置油分濃度計入口配管からの漏えいについて

 3月7日13時05分頃、通常運転中の伊方3号機において、2次系の総合排水処理装置水質分析計の油分濃度計入口配管付近より漏えいのあることを、運転員が確認した。
 点検の結果、入口配管の継ぎ手部から微少な漏えいを確認したため、当該部を取り替え、復旧した。

[総合排水処理装置]
非管理区域(タービン建屋、総合事務所など)の一般排水を海へ放出する前に浄化処理する設備。なお、水質分析計は放出前の浄化処理した水の水質を測定し水質基準を満たしていることを確認するために設置している。








2.伊方3号機 充てんポンプC主軸の損傷について

 伊方3号機は、通常運転中のところ、3月9日9時57分頃、1次冷却材ポンプへの封水注入系統の流量低下を示す信号が発信し、調査した結果、充てんポンプC号機の封水部から1次冷却水が漏えいしているのを保修員が確認した。このため、ただちに充てんポンプC号機を停止し、B号機(予備ポンプ)に切り替えた。
 本事象により、補助建屋排気筒のモニタ値が一時的にごくわずか上昇したが、環境への放射能の影響はなかった。
 その後、充てんポンプC号機を点検した結果、3月15日、ポンプ主軸が軸端側から2枚目の羽根車のスプリットリング溝部で折損していることおよびポンプ内部・封水部等で接触による摩耗等の損傷があることを確認した。

 その後の詳細調査の結果、原因は以下のように推定される。

(1) 工場での製作段階において、
 
当該スプリットリング溝部コーナの一部の曲率半径が小さく応力が集中する状態に製作された。
スプリットリングと主軸の接触により溝部に応力が発生した。
(2) 更に定期検査において体積制御タンクを大気開放にした状態で当該ポンプを運転したために、ミニマムフローラインの流量制限オリフィスで発生した空気の気泡がポンプに流れ込んで振動が発生し、その際に当該スプリットリング溝部に応力がかかった。
(3) 上記が重畳したことにより、充てんポンプC号機の主軸にき裂が発生した。
(4) その後の定期検査において、同様のメカニズムによりき裂が徐々に進展した。前回第7回定期検査終了後の通常運転状態となった時点までに、き裂が大きくなったことから、プラント通常運転中のポンプ運転でもき裂が進展して、最終的に主軸が破断した。
(5) 当該ポンプ運転中に、主軸破断により主軸が移動して継手側封水部が損傷し、1次冷却水の漏えいに至った。

 その後、当該ポンプの主軸を予備品と取替えた。今後、充てんポンプは必ず定期検査時の体積制御タンクを加圧した状態で運転する。また、充てんポンプA号機,B号機については、電流、振動等の運転監視強化を継続するとともに、念のため、主軸を改良のうえ、次回定期検査終了までに順次取り替えることとする。




○本件に関しては、上記内容の報告書を4月5日、経済産業省、愛媛県および伊方町に提出しております。

伊方発電所第3号機 充てんポンプ3C主軸の損傷の原因と対策について







3.伊方2号機 地震検知について

 3月16日3時24分頃、伊予灘付近を震源とした微小な地震が発生し、伊方発電所では、1,3号機の地震計は検知しなかったが、2号機の地震計が6ガルを検知した。
 1,2,3号機ともプラント設備に異常はなく、プラントの運転に影響はなかった。なお、2号機の地震計の表示が高めとなっていたため調整を行った。






別紙2
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成16年2月分)

1.伊方2号機 スチームコンバータ給水配管フランジ部からの漏えいについて

 ○事 象  ○原 因  ○対 策







2.伊方発電所 エタノールアミン排水処理装置電解槽供給ポンプの不具合について

 ○事 象  ○原 因
 ○対 策
 
 
当該ポンプおよび当該ポンプ出口配管ベント弁の分解点検を行い、それらの構成部品を取り替えた後、当該ポンプの試運転を行い異常のないことを確認した。
電解槽供給ポンプの水張り時は、ベント弁の不調などによるベンティングラインの詰まりがないことを確認することとし、その旨を試運転要領書に追記した。






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