平成17年3月18日
四国電力株式会社



伊方発電所3号機 余熱除去ポンプの不具合について(続報)



 伊方発電所3号機(加圧水型、定格電気出力89万キロワット)は、定期検査中のところ、3月15日23時40分頃、余熱除去ポンプBの軸封水部から1次冷却水が漏えいしていることを作業員が確認しました。このため、ただちに当該ポンプを停止するとともに、隔離した結果、1次冷却水の漏えいは停止しました。
 本事象により1次冷却水が約0.3m漏えいしたと推定されますが、外部への放射性物質の放出はなく、環境への影響はありませんでした。
 なお、漏えいした1次冷却水は全て補助建屋サンプタンクに回収しました。

(3月16日にお知らせ済み)

 その後、当該部の点検を実施した結果、1次冷却水が漏えいした原因は、軸封水部のシールリングが逆向きに取り付けられていたことから、シール機能が低下したためと確認されました。なお、その他の軸封水部の部品およびポンプ部品については、問題ありませんでした。
 また、1,2,3号機についてポンプの仕様を調査した結果、今回の余熱除去ポンプと同様の軸封水部を有しているポンプは当該3号機の余熱除去ポンプ(A、B)のみであることを確認しており、他のポンプに今回と同様の事象が生じることはありません。

 今後、組立が正常であることを確認した新品の軸封水部に取り替えて、当該ポンプを復旧した上で試運転を行い、漏えいがないことを確認することとします。
 また、作業要領書にシールリングの取付方向の図、取付時の手順および注意事項を記載するとともに、組立時に品質管理者が立ち会い、正常に組み立てられていることを確認します。
 また、再発防止対策として、以下の対策を行うこととします。

軸封水部の工場製作時に、シールリングに取付方向を明示する。
本件事象に関するヒューマンファクター教訓シートを作成するとともに、品質管理に関する重要ポイントについて、作業前ミーティング等で周知する。
シールリングを有する特殊な軸封水部について、ポンプ点検の教育に追加する。
    
(参 考)
余熱除去ポンプ
  原子炉停止中に炉心から発生する熱を除去するため、原子炉容器内に1次冷却水を供給するためのポンプ。伊方3号機には、A、Bの2台設置している。


以 上

添付資料−伊方3号機 余熱除去ポンプ概略構造図




添付資料



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