平成17年5月19日
四国電力株式会社



伊方発電所2号機 ほう酸濃縮液ポンプからの水漏れについて(続報)



 通常運転中の伊方発電所2号機(加圧水型、定格電気出力56万6千キロワット)の一次系弁の期間外点検において、5月13日12時52分頃、点検が終了した弁の健全性等を確認するため、ほう酸濃縮液ポンプAを純水にて循環運転したところ、当該ポンプの軸封水部から少量の水(約4リットル)が漏れていることを運転員が確認しました。
 このため、直ちに当該ポンプを停止し、漏えいは停止しました。
 本事象によるプラントの運転への影響はありません。また、漏れた水から放射能は検出されず、環境への放射能の影響もありません。
 本件は、国の法律に基づく報告対象に該当するものではありません。

(5月13日にお知らせ済み)

 当該ポンプの軸封水部を分解点検した結果、
シールリングを押さえつけて漏れないように密封するバネが縮んだままの状態で、シールリングが軸スリーブに固着していた
軸スリーブの表面に肌荒れが確認された
ことから、原因は、軸スリーブ表面が肌荒れしていたため、当該ポンプ内を純水で満たした際、純水を入れる圧力(約0.8メガパスカル)で軸スリーブとシールリングの間にOリングが噛み込んで軸スリーブとシールリングが固着した状態となった。その後、循環運転のためポンプを起動したことにより羽根車が回転し、その推進力によって主軸、軸スリーブとシールリングが一体となってポンプ入口方向に動いたため、シール部に隙間ができ、水が漏れたものと推定されます。

 このため、当該ポンプの軸スリーブ表面の手入れを行うとともに、軸封水部を新品に取り替えて試運転を行い、漏えいのないことを確認したうえで、本日16時36分、通常状態に復旧しました。

(参 考)
ほう酸濃縮液タンク
  ほう酸濃縮液タンクに貯蔵されたほう酸濃縮液をほう酸タンクに送るためのポンプ。
A、B2台あり、運転時は1台を使用する。
なお、今回は弁の点検のため、純水で置換し、循環運転した。


以 上

添付資料−1 伊方2号機 ほう酸濃縮液ポンプ概略図
添付資料−2 伊方2号機 ほう酸濃縮液ポンプ軸封水部水漏れの発生メカニズム




添付資料−1





添付資料−2



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