平成20年9月19日
四国電力株式会社

平成20年9月  社長記者会見の概要(東京・エネルギー記者会にて)

  平成20年9月19日、エネルギー記者会において、常盤社長から、「四国経済の現状と最近の電力需要」について説明しました。

【四国経済の現状と最近の電力需要】
(詳しくは「四国経済の現状と最近の電力需要」をご覧ください。)
(四国経済の現状)
  主要経済指標のうち、個人消費については、このところのガソリンや食料品等の値上がりに伴う消費者の節約志向の高まりなどを受け、大型小売店の売り上げが落ち込んでいるほか、新車販売台数も減少傾向が続くなど、個人消費は、全体として弱さが出てきております。
  一方、企業分野においては、窯業・土石や繊維などの生産が低調でありますが、LNG運搬船やLED(発光ダイオード)など造船や電気機械において、輸出が増加基調にあることから、四国の生産活動は比較的底堅く推移しております。
  平成20年度の民間設備投資については、これまで設備投資を牽引してきた紙パルプで大型投資が一服することなどから、16年度以来4年ぶりに小幅なマイナスに転じる見通しとなっております。
  企業経営者の景況感については、四国経済連合会が本年9月に実施した景気動向調査によりますと、景気が「低迷・横ばい」または「下降」と答えた企業の割合がほぼ100%に達しており、また、日銀「短観」の業況判断指数(DI)も低下傾向にあり、その水準は全国に比べ低い状態が続いております。
(最近の電力需要)
  産業用需要の大部分を占める大口電力については、対前年伸び率がほぼ全ての業種で前年同期を上回っております。この結果、大口電力は、平成17年2月をうるう補正すると、平成15年9月以降、実質60カ月連続のプラスとなりました。
  電力需要からみても、四国内の生産活動は、現時点では堅調に推移していることがお分かりいただけるかと思います。
  しかしながら、8月の対前年伸び率は、7月までの伸び率に比べ低くなっており、また、企業経営者の景況感が悪化していることなど懸念材料もあることから、今後の動向について注視していく必要があると考えております。 
  次に、四国の水力の状況についてお話をさせていただきます。
  四国は現在、深刻な水不足に悩まされております。四国の水瓶である早明浦ダムの利水容量(生活用水や農業・工業用水)の貯水率は8月31日に0%となり、平成17年に記録した5日連続の記録を更新し、昨日まで20日連続して貯水率0%の状態が継続している状況であります。
  今年度の出水率については、春先から雨の日が比較的多く、4月から6月の累計出水率は106.3%と豊水状態を維持しておりましたが、7月6日に平年より11日早く梅雨明けして以降、雨がほとんど降らず、7月が61.6%で過去3位の渇水、8月が34.6%で過去2位の渇水となりました。
  こうした異常渇水を受け、当社の水力発電所においても、規模の小さい自流式水力発電所の一部で、7月以降、発電停止を余儀なくされ、高知県や愛媛県を中心に、合計12個所の水力発電所が停止しました。
  最後に、早明浦ダムからの発電用水の放流について簡単にご紹介いたします。
  先ほど申し上げましたとおり、8月31日に早明浦ダムの利水容量(1億7300万t)の貯水率が0%になったことに伴い、8月31日から発電用水(2600万t)を香川県、徳島県の皆さまの生活用水に活用するため、緊急放流を行っております。
  早明浦ダムの発電用水の水利権は電源開発(株)が保有しており、当社は、同社の早明浦発電所で発電した電気を全量購入しております。当社としては、電力需要の多い時間帯に集中して放流・発電していただくことが電力の需給運用上、望ましいことではありますが、異常渇水でお困りになっている地域の皆さまの生活用水の確保のために、少しでもお役に立てればと、継続的な一定放流にご協力することとした次第であります。
  この度の渇水により、市民生活への影響を心配し始めていたところでありましたが、台風13号の影響により、現在、四国地方にもある程度まとまった雨が降っている模様です。もちろん、台風による大きな被害が出ないことが前提とはなりますが、恵みの雨となってくれることを願っているところであります。

  本日、私からは以上であります。

以  上


戻る

Copyright(C) YONDEN
Shikoku Electric Power Co.,Inc. / Kagawa,Japan
mail to : postmaster@yonden.co.jp