平成20年9月30日
四国電力株式会社

平成20年9月  社長定例記者会見の概要

  平成20年9月30日、常盤社長から「今夏の電力需給状況」について説明しました。

【今夏の電力需給状況】
(詳しくは「今夏の電力需給状況について」をご覧ください。)

  (電力需要)
  この夏は、昨年とは対照的に、お盆前が暑く、お盆明け以降は、やや気温の低い日が続きました。特に7月下旬から8月上旬にかけて各地で35度を越える高気温が続きましたが、8月下旬以降は、一転して、どちらかというと過ごしやすい日が多かったのではないでしょうか。
  最大電力もこの夏の気温の変化を反映した動きを示しております。7月下旬から8月上旬頃までは、比較的高い水準で推移し、8月4日には、過去最高となる598万8千kWを記録いたしました。これは、昨年に続き2年連続の記録更新となるものです。しかし、8月下旬以降は、低気温の影響で、最大電力も低い水準が続きました。
  最大電力を更新した8月4日における当社の需給バランスについては、当日も50万kW程度の供給予備力があり、十分な供給力を確保できておりました。
  一日の使用電力量、すなわち日量についても、最大電力と同様、8月上旬頃までは比較的高い水準で推移し、8月5日には、これまでの最高だった昨年の記録を更新しました。5日に更新した1億1405万3千kWhは、昨年の記録を約90万kWh上回りましたが、この増分は、一般家庭約9万世帯分の1日の使用量に相当する量であります。
  7月及び8月分の販売電力量は、8月上旬までの気温が前年に比べ高めに推移し冷房需要が増加したことや、鉄鋼、化学といった産業用大口電力の生産増などから、それぞれ高い伸びとなっております。すなわち7月分は、前年に比べ、6.8%増の25億9900万kWh、8月分は4.5%増の28億5200万kWhとなり、7月分、8月分ともにこれまでの最高となりました。ちなみに、8月分は、他の月を含め、月間販売電力量として、過去最高を記録しております。

  (電力供給)
  次に、電力需要や融通を賄うための電力供給実績であります。水力につきましては、渇水により出水率が低下したことから大幅に減少しましたが、原子力につきましては、計画どおり、順調に稼動を続けました。この結果、火力につきましては、7月は渇水による水力の減少分を補い32%増となりましたが、8月は前年度に比べ融通送電が減少したことなどから、96.5%と若干の減となりました。

  (渇水状況)
  4月から6月は、比較的雨の日が多く、累計出水率は106.3%と豊水状態を維持しておりましたが、7月6日に平年より11日早く梅雨明けして以降、雨がほとんど降らず、7月が61.8%と渇水第3位、8月が34.6%で過去2位の渇水となりました。
  なお、9月についても、先般の台風13号により、一時的にやや回復したものの、依然渇水傾向が続いており、7月から9月29日までの累計出水率は54.3%と、同時期でみると過去1位の渇水となる模様です。
  こうした異常渇水を受け、当社の水力発電所においても、規模の小さい自流式水力発電所を中心に、7月以降、発電停止を余儀なくされ、高知県や愛媛県を中心に合計12箇所の水力発電所において、延べ日数で348日(9/29日現在)発電停止となっております。これは、これまでの上期の出水率が最低であった平成17年度の停止日数199日を大きく超える日数であります。

  (発電用水の放流)
  最後に、発電用水の放流について簡単にご紹介いたします。
  早明浦ダムの発電用水の水利権は電源開発株式会社様が保有しておりますが、当社は、同社の早明浦発電所で発電した電気を全量購入しております。当社としては、電力需要の多い時間帯に集中して放流・発電していただくことが電力の需給運用上、望ましいことではありますが、異常渇水でお困りになっている地域の皆さまの生活用水の確保のために、少しでもお役に立てればと、早明浦ダムの利水容量の貯水率が0%になった8月31日から発電用水の放流に協力させていただいております。この放流は、台風13号による降雨を受け、9月19日にいったん停止しておりますが、今後の状況によっては、再開される可能性もあります。
  この他、当社では、覚書に基づく徳島県の要請にお応えし、高知県にある吉野川水系の穴内川ダム、大橋ダムから、それぞれ放流を行いました。吉野川の流れが大幅に減少するなか、いささかなりとも流量の確保に貢献できたのではないかと思います。

  現在、台風15号が接近しているようです。台風による被害があれば困りますが、水不足の解消につながるまとまった雨になればと期待しているところであります。
  今年の夏は、異常渇水により水力が大幅に減少しましたが、原子力、火力が順調に稼動したことから、安定した需給運用を行うことができました。今後とも供給余力を十分確保し、安定供給に万全を期していきたいと考えております。

  私からは以上であります。

以  上


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