- 平成21年7月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の12件です。これらの事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 | 発生月日 | 発表月日 | 公表区分 | ||
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7月 1日 | 7月 1日 | B | ||
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7月 8日 | - | C | ||
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7月10日 | - | C | ||
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7月21日 | - | C | ||
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7月21日 | - | C | ||
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7月22日 | - | C | ||
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7月24日 | - | C | ||
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7月25日 | - | C | ||
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7月25日 | - | C | ||
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7月28日 | - | C | ||
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7月28日 | - | C | ||
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7月31日 | - | C |
県の公表区分 | A:即公表 |
B:48時間以内に公表 | |
C:翌月10日に公表 |
- 平成21年6月に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事 象 | 発生月日 | 発表月日 | 公表区分 | ||
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6月21日 | 6月22日 | B |
(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成21年7月分)
- 伊方発電所2号機 補助給水ポンプの一時的な起動不能状態の発生について
- 伊方発電所2号機 第5高圧給水加熱器水位制御器取付部からの水漏れについて
- 伊方発電所1号機 補助給水ポンプ駆動蒸気ドレン弁からの蒸気漏れについて
- 伊方発電所1号機 発電機出力の変動について
- 伊方発電所1、2号機 発電機出力の変動について
- 伊方発電所 モニタリングポスト伝送装置の不具合について
- 伊方発電所3号機 海水淡水化装置洗浄撹拌ブロワの不具合について
- 伊方発電所1、2号機 発電機出力の変動について
- 伊方発電所1、2号機 発電機出力の変動について
- 伊方発電所1、2号機 海水電解装置の配管からの海水漏れについて
- 伊方発電所1、2号機 海水淡水化装置埋設配管からの海水漏れについて
- 伊方発電所3号機 海水淡水化装置建屋内の塩酸貯槽からの漏えいについて
(別紙2)伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成21年6月分)
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成21年7月分)
1.伊方発電所2号機 補助給水ポンプの一時的な起動不能状態の発生について
7月1日12時23分、定期検査における調整運転中の伊方発電所2号機において、タービン動補助給水ポンプの保温手直し作業を実施していた保修員が、誤ってトリップ
機構のレバーに触れて、同ポンプが起動不能状態になり、原子炉施設保安規定で定める
運転上の制限を一時的に逸脱した状態になりました。
なお、直ちにリセット操作を実施し、3秒後に復旧しました。
(印刷用)伊方発電所2号機 タービン動補助給水ポンプまわり概略系統図 (PDF-22KB)
2.伊方発電所2号機 第5高圧給水加熱器水位制御器取付部からの水漏れについて
7月8日11時10分頃、定期検査における調整運転中の伊方発電所2号機のタービン建家2階(管理区域外)において、第5高圧給水加熱器Bの水位制御器(バックアップ側)の取付部より、放射能を含まない水が漏れている(1滴/分程度)ことを保修員が確認しました。このため、当該制御器の元弁を閉め、水漏れは停止しました。
その後、当該水位制御器を分解点検した結果、水位変化を制御器へ伝達するための機構にわずかな貫通穴を確認したため、当該部品を新品に取り替えて異常のないことを確認し、7月9日14時50分、通常状態に復旧しました。
なお、第5高圧給水加熱器Bの水位は、当該水位制御器(バックアップ側)の点検中においても、常用側の水位制御器により通常水位に制御されていました。
今後、引き続き原因を調査します。
(印刷用)伊方発電所2号機 第5高圧給水加熱器まわり概略系統図 (PDF-26KB)
3.伊方発電所1号機 補助給水ポンプ駆動蒸気ドレン弁からの蒸気漏れについて
7月10日2時25分頃、定期検査中の伊方発電所1号機において、タービン動補助給水ポンプに蒸気を送る配管内のドレン水を排出する系統の手動弁に小さな貫通した傷があり、蒸気が漏えいしていることを保修員が確認しました。
このため、蒸気温度を高温状態から隔離可能な温度まで下げて当該弁を隔離し、当該弁を新品に取り替えた後、蒸気温度を元の状態に上げて異常のないことを確認し、7月11日10時30分、通常状態に復旧しました。
今後、引き続き原因を調査します。
(印刷用)伊方発電所1号機 補助給水ポンプまわり概略系統図 (PDF-22KB)
4.伊方発電所1号機 発電機出力の変動について
7月21日9時12分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方発電所1号機の発電機出力に有意な変動が発生しました。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はありませんでした。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅
落雷場所 |
発電機出力の変動幅 |
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西条線
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1号機 |
5.伊方発電所1、2号機 発電機出力の変動について
7月21日23時16分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方発電所1、2号機の発電機出力に有意な変動が発生しました。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はありませんでした。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅
落雷場所 |
発電機出力の変動幅 |
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大洲北幹線
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1号機 |
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2号機 |
6.伊方発電所 モニタリングポスト伝送装置の不具合について
7月22日1時03分頃、定期検査における調整運転中の伊方発電所1、2号機の中央制御室において、伊方発電所屋外放射線測定用のモニタリングポストNo.4の異常を示す信号が発信しました。
その後、同日2時03分頃、当該指示値は復帰しましたが、調査の結果、モニタリングポストNo.4の伝送装置の一部に異常があったため、野外モニタ盤および環境モニタリング盤の高レンジ線量率の記録計と放射線管理用計算機システムの高レンジ線量率の指示値が正しく表示できていなかったことが判明しました。
このため、モニタリングポストNo.4の伝送装置の当該部品を取り替えて異常のないことを確認し、同日16時45分、通常状態に復旧しました。
なお、全ての計器における低レンジ線量率および、モニタリングポストと各盤の指示計における高レンジ線量率は正常に表示されており、復旧までの間、線量率に異常が無かったことを確認しています。
今後、引き続き原因を調査します。
(印刷用)伊方発電所 モニタリングポストNo.4 概略系統図 (PDF-22KB)
7.伊方発電所3号機 海水淡水化装置洗浄撹拌ブロワの不具合について
7月24日14時56分頃、通常運転中の伊方発電所3号機の海水淡水化装置において、同装置の起動に伴い洗浄撹拌ブロワBを運転したところ、モータとブロワを連結しているベルトが空回りしていることを運転員が発見したため、当該ブロワを停止しました。その後、当該ブロワが自動起動信号により起動しましたが、モータの過負荷状態を示す信号が発信し、ブロワは自動停止しました。
調査の結果、当該ブロワ内部において羽根車とケーシングが錆により固着したため、モータとブロワを連結しているベルトが空回りしていたことが判明しました。また、当該ブロワがモータの過負荷で自動停止したのは、当該ブロワ内部の固着によるものと考えられます。
このため、羽根車およびケーシング等の錆を除去して清掃を行った後、運転状態に異常のないことを確認し、7月30日17時45分、通常状態に復旧しました。
今後、引き続き詳細を調査します。
(印刷用)伊方発電所3号機 海水淡水化装置概略系統図 (PDF-57KB)
8.伊方発電所1、2号機 発電機出力の変動について
7月25日8時19分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方発電所1、2号機の発電機出力に有意な変動が発生しました。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はありませんでした。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅
落雷場所 |
発電機出力の変動幅 |
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長浜線
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1号機 |
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2号機 |
9.伊方発電所1、2号機 発電機出力の変動について
7月25日8時33分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方発電所1、2号機の発電機出力に有意な変動が発生しました。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はありませんでした。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅
落雷場所 |
発電機出力の変動幅 |
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大洲小田線
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1号機 |
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2号機 |
10.伊方発電所1、2号機 海水電解装置の配管からの海水漏れについて
7月28日9時45分頃、定期検査における調整運転中の伊方発電所1、2号機の海水電解装置において、8槽ある電解槽のうちNo.4槽とNo.5槽を接続する配管から、海水が漏れていることを運転員が発見しました。このため、海水電解装置を停止し、海水の漏えいは停止しました。
その後、当該配管を仮設配管に取り替えて、8月3日、海水電解装置の運転を開始しました。
今後、引き続き原因を調査するとともに、新しい配管が納入され次第、仮設配管から取り替えます。
(印刷用)伊方発電所1、2号機 海水電解装置概略系統図 (PDF-17KB)
11.伊方発電所1、2号機 海水淡水化装置埋設配管からの海水漏れについて
7月28日15時45分頃、定期検査における調整運転中の伊方発電所1、2号機において、海水淡水化装置建屋北側の道路に陥没があり、当該箇所の内部に海水が漏れ出ていることを保修員が確認しました。その後、同日17時07分、海水淡水化装置海水取水ポンプを停止して、水漏れは停止しました。
陥没箇所付近を掘削して調査した結果、陥没箇所近傍にある海水淡水化装置の海水排水管曲がり部に約14cm×9cmの貫通穴があることが判明しました。
その後、貫通穴のあった当該配管を海水淡水化装置から切り離し、仮設排水管を設置して漏えいのないことを確認し、8月2日、海水淡水化装置の運転を開始しました。
今後、詳細を調査するとともに、当該箇所を補修して復旧します。
(印刷用)伊方発電所1、2号機 海水淡水化装置まわり概略系統図 (PDF-11KB)
12.伊方発電所3号機 海水淡水化装置建屋内の塩酸貯槽からの漏えいについて
7月31日11時27分頃、通常運転中の伊方発電所3号機において、海水淡水化装置建屋内の塩酸ガスの検知を示す信号が発信したため、運転員が現場を確認したところ、建屋内の塩酸貯槽から塩酸が漏えいしていることを確認しました。
このため、海水淡水化装置建屋への立入禁止措置を実施するとともに、運転中であった海水淡水化装置を停止し、塩酸貯槽に貯蔵していた塩酸を排水槽へ排出して、同日13時04分、塩酸貯槽の液面が漏えい箇所より低下したことから漏えいは停止しました。
今後、引き続き原因を調査するとともに、漏えい箇所を補修して復旧します。
なお、漏えいした塩酸は建屋内に留まり、建屋外部への流出はなく、排水槽へ排出した塩酸は中和した後、総合排水処理装置で処理しました。また、建屋周辺の環境大気中の塩酸ガス濃度は、測定の結果、測定機器の検出限界以下であり、問題はありませんでした。
(印刷用)伊方発電所3号機 海水淡水化装置概略系統図 (PDF-25KB)
別紙2
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成21年6月分)
伊方発電所2号機 加圧器水位計の元弁の不具合について
○事 象
6月21日9時00分頃、定期検査中の伊方発電所2号機において、加圧器水位計の元弁に異常があることを保修員が確認しました。
当該弁を分解点検した結果、操作ハンドルは開位置となっていたものの、内部部品の固着により、弁体が閉止状態のままとなっていたことを確認しました。
このため、固着のあった内部部品等を新品に取り替えて、加圧器水位計の指示確認等により当該弁に異常のないことを確認し、6月22日13時40分、通常状態に復旧しました。
○原 因
調査の結果、定期検査中に実施した加圧器水位計検出配管取替工事に伴う耐圧検査において、補助工具を使用して当該弁を強く閉止したため、過大な閉止力によって内部部品が強く接触して固着したことから、当該弁の操作ハンドルを開操作しても弁体が開とならなかったものと推定されました。
○対 策
- 当該弁の内部部品の取替等を行いました。
- 当該弁を含む同型弁を閉止操作する時は、補助工具の使用を原則禁止とし、過度な増し締めをしないよう関係者に周知しました。
(印刷用)伊方発電所2号機 加圧器まわり概略系統図 (PDF-18KB)
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