通常運転中の伊方発電所2号機(加圧水型、定格電気出力56万6千キロワット)において、2月5日11時22分頃、中央制御盤の制御棒の位置を監視する画面で、制御棒を操作していないにもかかわらず制御棒33本のうち1本の位置指示が低下していることを運転員が確認しました。このため、同日11時44分に原子炉施設保安規定で定める運転上の制限を逸脱した状態と判断しました。
なお、本事象によるプラントの運転への影響および環境への放射能の影響はありません。
(2月5日 お知らせ済み)
調査を実施した結果、制御棒位置信号を検出する信号検出回路カードが不良であると確認したことから、当該カードを取り替えて、制御棒を実際に動作させる試験を行い、当該制御棒の位置指示が正常に表示できることを確認し、同日、運転上の制限の逸脱から復帰しました。
その後、念のため、当該装置の表示について本日まで監視を強化していましたが、異常が見られないことから、通常状態に復旧しました。
○制御棒
制御棒には、通常運転中の原子炉の出力、温度などの運転条件の変化に合わせて原子炉の反応度を制御する制御用の制御棒と、原子炉の自動停止等の際に制御用の制御棒と共に挿入する停止用の制御棒があり、
伊方発電所2号機には、制御用が21本、停止用が12本設置されている。
今回の制御棒は制御用のものである。
以上
(添付資料) 伊方発電所2号機 制御棒位置指示装置概略系統図
(印刷用)伊方発電所2号機 制御棒位置指示装置概略系統図 (PDF-20KB)