- 平成22年10月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の4件です。これらの事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
| 事 象 | 発生月日 | 発表月日 | 公表区分 | ||
|---|---|---|---|---|---|
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10月 5日 | 10月 5日 | Ｂ | ||
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10月 6日 | 10月 6日 | Ａ | ||
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10月20日 | - | Ｃ | ||
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10月28日 | - | Ｃ |
| 県の公表区分 | Ａ：即公表 |
| Ｂ：48時間以内に公表 | |
| Ｃ：翌月10日に公表 |
- 過去に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
| 事 象 | 発生月日 | 発表月日 | 公表区分 | ||
|---|---|---|---|---|---|
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8月 5日 | 9月 9日 | C | ||
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9月 7日 | 10月12日 | C |
（別紙1）伊方発電所における通報連絡事象の概要（平成22年10月分）
- 伊方発電所2号機 原子炉格納容器内における水漏れについて
- 伊方発電所2号機 OFケーブル監視盤からの発煙について
- 伊方発電所3号機 第3抽気逆止弁Aの不具合について
- 伊方発電所における作業員の負傷について
伊方発電所における通報連絡事象の概要（平成22年10月分）
1．伊方発電所2号機 原子炉格納容器内における水漏れについて
10月5日0時2分、定期検査中の伊方発電所2号機において、原子炉格納容器サンプの水位の上昇を示す信号が発信したため、運転員が現場確認を実施したところ、0時36分、原子炉格納容器2階(管理区域内)の床面に水が漏れていることを確認しました。
調査の結果、事象発生時、点検のため満水状態にしている原子炉キャビティにおいて、蒸発で減少した水を補給するため、仮設ホースにより放射能を含まない純水を注水していたところ、この水の一部が原子炉キャビティ壁面の排気ダクトに流入し、排気ダクトを経由して原子炉格納容器内に水が漏えいした結果、原子炉格納容器サンプの水位が上昇したことを確認しました。
漏えいした水の量は約400リットルであり、一部を原子炉格納容器サンプで回収したほか、原子炉格納容器地下1階、1階、2階などに留まった残りの水は紙ウエスで回収しました。なお、床面の溜まり水をサンプリングした結果、最大で7.8×10-2ベクレル/cm3の放射能濃度が確認されましたが、これは床面の放射性物質が混入したためと考えられます。
今後、引き続き、詳細を調査します。
（印刷用）伊方発電所2号機 キャビティ水の補給概略図（原子炉格納容器内） (PDF-27KB)
2．伊方発電所2号機 OFケーブル監視盤からの発煙について
10月6日11時55分、定期検査中の伊方発電所2号機において、1、2号機屋内開閉所（管理区域外）にあるOFケーブル監視盤2号から発煙していることを運転員が確認しました。このため、直ちに当該監視盤の電源を「切」にし、発煙はおさまりました。その後、12時04分に消防署に連絡し、調査の結果、13時01分に本事象は火災には該当しないと判断されております。
点検の結果、発煙はOFケーブル監視盤内の制御電源用の変圧器から発生しており、当該変圧器の一部が過熱損傷して監視機能が喪失し、また、整流器（交流を直流に変換する機器）の一部に異常があることを確認しました。このため、電源装置を新品に交換した後、当該監視盤の機能が正常であることを確認し、10月8日15時45分、通常状態に復旧しました。
今後、引き続き、詳細を調査します。
（印刷用）伊方発電所2号機 OFケーブル監視盤まわり概略図 (PDF-28KB)
3．伊方発電所3号機 第3抽気逆止弁Aの不具合について
10月20日13時33分頃、通常運転中の伊方発電所3号機において、2次系の給水を加熱する蒸気ラインの第3抽気逆止弁の動作試験を実施していたところ、当該弁のテストスイッチを押しても閉まらないことを保修員が確認しました。
点検の結果、当該弁の動作試験等で使用する駆動用電磁弁に不具合があることが確認されたことから、当該電磁弁を新品に取り替えて正常に動作することを確認し、10月27日15時45分、通常状態に復旧しました。
今後、引き続き、詳細を調査します。
（印刷用）伊方発電所3号機 第3抽気逆止弁概略系統図 (PDF-16KB)
4．伊方発電所における作業員の負傷について
10月28日13時10分頃、伊方発電所の荷揚岸壁において、耐震性向上工事を実施していた協力会社の作業員1名が作業用工具で右手を打撲しました。当該作業員に外傷はなく、13時43分、八幡浜市内の病院に搬送しました。
医師による診察の結果、「右手掌打撲傷」と診断されました。
なお、本事象による当該作業員の被ばくおよび汚染はありません。
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要
1．伊方発電所3号機 変圧器消火装置火災感知器の不具合について
○事象
8月5日17時34分頃、通常運転中の伊方発電所3号機において、主変圧器火災警報が発信し、水噴霧消火装置が作動しました。現地を確認した結果、火災は発生しておらず、17時54分、主変圧器火災警報が誤発信したと判断しました。その後、18時29分、消防署により火災でないことの確認を得ております。
点検の結果、主変圧器周辺に設置している感知器20個のうち、1個の感知器の誤動作により水噴霧消火装置が作動したことを確認しました。
このため、誤動作した感知器を予備品に取り替えて、感知器が正常に動作することを確認し、8月9日14時55分、通常状態に復旧しました。
○原因
調査の結果、当該感知器の外観全体が腐食しており、感知器の外筒の一部に穴が貫通して内部が腐食し、接点間に腐食生成物が付着していることを確認しました。このことから、海からの塩分が付着しやすい環境にある当該感知器において、塩分の付着により腐食が発生・進行して貫通に至り、内部に塩分が浸入した結果、感知器内部で発生した腐食生成物により接点が導通し、誤動作したものと推定しました。
○対策
- 当該火災感知器を新品に取り替えました。
- 塩分の付着による腐食を防止するため、変圧器消火装置の定期点検時に合わせて年1回程度、火災感知器（132台）の水洗を実施する旨、作業要領書を改正します。
- 火災感知器誤動作を未然に防止するため、発錆の状況によっては詳細点検または取替を行う旨、定期点検時の作業要領書を改正します。
- 3号機の変圧器に設置している他の火災感知器について、本年8月末に実施した点検において動作試験等を行い、健全性を確認しました。
また、準備ができ次第、1、2号機の変圧器に設置している火災感知器の動作確認を実施するとともに、全ての変圧器消火装置用火災感知器の水洗および外観検査を実施します。
（印刷用） 伊方発電所3号機 変圧器消火装置概略系統図 (PDF-20KB)
2．伊方発電所2号機 火災感知器不具合について
○事象
9月7日9時24分、定期検査中の伊方発電所2号機の中央制御室において、火災感知器の一部の応答がないことを示す信号が発信しました。
点検の結果、作業員が床面コンクリートのはつり作業中に火災感知器用の信号ケーブル（1本）を切断したことにより、タービン建家等に設置している一部の火災感知器の信号が中央制御室に発信しない状態となったことを確認しました。
このため、当該ケーブルの補修を行った後、信号が正常に発信する状態であることを確認し、同日17時30分、通常状態に復旧しました。
○原因
調査の結果、コンクリートはつり作業において、粉砕機を使用して実施することおよび埋設電線管を損傷させないように注意して行うことを定めていましたが、埋設配管の近傍における具体的な使用工具やはつり方法を定めていなかったことを確認しました。このことから、埋設電線管の近傍において、小型の空気作動粉砕機を使用して作業を継続した結果、はつり作業の振動により工具の先端がすべって埋設電線管を損傷させたものと推定しました。
○対策
- 損傷した火災感知器用の信号ケーブルおよび埋設電線管を取り替えました。また、埋設管近傍のはつり作業においては、タガネおよびハンマーによる手はつりを行うか、または、工具の先端が金属に接触すると電源が遮断される電工ドラムを介した電動ピックを使用する旨、作業要領書を改正するとともに、作業関係者全員に周知して作業を実施しました。
- 作業要領書の改正した内容について、作業要領書作成の手引きおよびチェックシートに追記します。
（印刷用） 伊方発電所2号機 火災感知器信号概略図 (PDF-11KB)
