当社は、本年4月7日に発生した宮城県沖の地震に伴い東北電力管内で生じた停電に起因する東通原子力発電所等における一時的な外部電源の喪失を踏まえた国の指示※に基づき、伊方発電所における電力系統の信頼性に関する分析および評価等を行い、その結果を踏まえた対策を講じることとし、本日、原子力安全・保安院に報告書を提出しました。
当社は、引き続き、緊急安全対策の充実を図るとともに、今後も新たな知見が得られた場合には迅速かつ適切に対応し、伊方発電所の更なる安全確保に万全を期してまいります。
※国の指示
「原子力発電所の外部電源の信頼性確保について(指示)」(平成23年4月15日付)
添付資料-1 伊方発電所の外部電源の信頼性確保に係る実施報告書の概要
添付資料-2 伊方発電所の外部電源および所内電源の系統概要
伊方発電所の外部電源の信頼性確保に係る実施報告書
(PDF-656KB)
以上
伊方発電所の外部電源の信頼性確保に係る実施報告書の概要
指示事項 |
検討結果 |
(1)原子力発電所への電力供給に影響を与え得る電力系統の供給信頼性について分析及び評価するとともに、その結果を踏まえ、電力の供給信頼性を更に向上させるための対策を検討すること |
・発生確率は非常に低いと想定される変電所全停止においても、伊方発電所所内電源の緊急融通回路の活用などの対策により外部電源系統からの所内電源確保が可能である。 ・また、恒久的な対策として指示事項(2)の全ての送電回路から各号機への所内電源確保対策を実施する。 |
(2)複数の電源線に施設されている全ての送電回線を各号機に接続すること
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・伊方発電所については、500kV送電線(2回線)、187kV送電線(4回線)、66kV送電線(1回線)の送電回線を有しているが、これらの全ての送電回線を1~3号機の所内の回路に接続するため、新規に遮断器を設置し、ケーブルを敷設することとする。 [平成25年7月完了予定] |
(3)原子力発電所の電源線の送電鉄塔について、耐震性、地震による基礎の安定性等に関して評価を行い、その結果に基づいて必要な補強等の対応を行うこと |
・伊方発電所の電源線について、鉄塔敷地周辺の盛土の崩壊や地すべりおよび急傾斜地の崩壊による基礎への影響を評価し、必要に応じ対策を実施する。 [平成23年8月末評価完了予定] ・伊方発電所の電源線について、大きな地震動による長幹支持がいしの折損を防止する免震装置を追加設置し、耐震性能の強化を図る。 [平成24年3月完了予定] |
(4)原子力発電所の開閉所等の電気設備について、屋内施設としての設置、水密化など、津波による影響を防止するための対策を講じること |
・屋内開閉所等の電気設備について、以下の対策を実施する。 a.隣接する変電所から構内までの配電線敷設 [平成24年3月末完了予定] b.外部電源を受電するために必要な開閉所等の電気設備に対する止水処置(シール)、防水壁の設置等の浸水対策 [2~3年程度で完了予定] |
伊方発電所の外部電源および所内電源の系統概要
(1)外部電源系統の概要
(2)所内電源系統の概要