当社の電力需給を巡っては、現在、伊方発電所2台(1号機,3号機)が停止しており、このまま暖房需要等により電力需要が増加する冬場を迎えると、非常に厳しい需給状況となります。加えて、来年1月中旬に、伊方2号機が定期検査に入り、仮に伊方発電所全台停止という事態に陥るようなことがあれば、需給バランスは危機的状況となることが懸念されます。
このため、当社では、万が一に備え、様々な需給対策の検討を進めてまいりましたが、このたび、その内容を取り纏めましたので、お知らせいたします。
今冬については、最も厳しい断面でも何とか需要を上回る供給力を確保できる見通しを得ましたが、安定供給に十分な水準には至っておらず、大型電源のトラブルや気温影響等の不確定要素を考慮すると、依然綱渡りの需給状況であるため、お客さまに夏場以上の節電へのご協力をお願いさせていただきたいと存じます。
お客さまには誠にご迷惑をおかけいたしますが、何卒、節電にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
1.需給バランスの見通しと供給面での対策(2月)
◇供給対策[1] |
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・長期計画停止中の阿南2号機の運転再開(+22万kW) |
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・本川1号機(揚水発電)の点検作業の繰り延べ(+32万kW) |
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2.需要面での対策(節電のお願い)
具体的な数値目標を掲げた節電要請はいたしませんが、四国域内の全お客さまに対し、12月後半から2月末までの間、これまで以上の電気の効率的なご使用や、生活・経済活動に支障のない範囲での節電にご協力いただけるようお願いしてまいります。
<取組方法> |
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一般のご家庭や |
・新聞広告やホームページ、検針時のチラシ配布などを通じて、 |
大口のお客さま |
・全てのお客さまを個別に訪問し、今冬の需給状況について説明 |
(参考)お客さまにお願いする節電対策の例 |
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・ウォームビズの導入・強化による空調設定温度の引下げ(20℃以下) |
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<需給状況に関する情報提供>
お客さまの節電・効率的な電気のご使用にお役立ていただくため、12月半ばから、「でんき予報」を当社ホームページに掲載し、需給状況の情報提供に努めてまいります。
3.需給対策本部の設置
今冬の安定供給に万全を期すべく、供給力対策および需要対策の進捗状況をフォローするとともに、万一の需給逼迫時の対応等を検討することを目的とし、11月1日付けで、社長を本部長とする需給対策本部を設置いたします。
(参考)需給対策本部の構成 |
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本部長 |
:社長 |
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副本部長 |
:関係役員 3名 |
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委員 |
:関係部長 9名 |
<参考1> |
月別の需給バランス見通し(各月の予備率が最も厳しい断面で算定) |
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<当初計画> |
(発電端:万kW、%) |
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12月 |
1月 |
2月 |
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最大電力(A) |
520 |
520 |
520 |
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供給力(B) |
592 |
581 |
575 |
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供給予備力(C=B-A) |
72 |
61 |
55 |
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供給予備率(C/A×100) |
13.9 |
11.7 |
10.5 |
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※最大電力は昨冬のピーク実績(一日最大値) |
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<伊方停止後> |
(発電端:万kW、%) |
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12月 |
1月 |
2月 |
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供給力(D) |
447 |
435 |
429 |
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供給予備力(E=D-A) |
▲74 |
▲85 |
▲91 |
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供給予備率(E/A×100) |
▲14.1 |
▲16.3 |
▲17.5 |
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<供給対策後> |
(発電端:万kW、%) |
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12月 |
1月 |
2月 |
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供給力(F) |
539 |
532 |
531 |
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供給予備力(G=F-A) |
19 |
12 |
11 |
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供給予備率(G/A×100) |
3.6 |
2.3 |
2.1 |
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<参考2> |
月別の需給バランス見通し(各月の平均的な供給力で算定) |
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<供給対策後> |
(発電端:万kW、%) |
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12月 |
1月 |
2月 |
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供給力(H) |
537 |
544 |
531 |
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供給予備力(I=H-A) |
17 |
24 |
11 |
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供給予備率(I/A×100) |
3.3 |
4.6 |
2.1 |