- 平成24年3月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の3件です。これらの事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 | 発生月日 | 発表月日 | 県の公表区分 |
---|---|---|---|
1.伊方発電所2号機 海水ポンプ潤滑水逆止弁の不具合について |
3月9日 | - | C |
2.伊方発電所3号機 セメント固化装置の不具合について |
3月21日 | 3月21日 | B |
3.伊方発電所1、2号機 放水口水モニタの指示上昇について |
3月23日 | - | C |
県の公表区分 | A:即公表 |
B:48時間以内に公表 | |
C:翌月10日に公表 |
- なお、今月は、過去に発生した通報連絡事象についての原因と対策をまとめた報告書の提出はありませんでした。
(別紙)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成24年3月分)
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成24年3月分)
1.伊方発電所2号機 海水ポンプ潤滑水逆止弁の不具合について
3月9日10時00分、定期検査中の伊方発電所2号機において、海水ポンプ2C・2Dを点検中のところ、海水ポンプ2D潤滑水タンク水供給逆止弁の弁棒が細くなっており、弁体が脱落していることを確認しました。
調査の結果、弁棒が腐食して折損していることを確認しました。また、停止中の海水ポンプ2Cの逆止弁も調査した結果、同様に弁棒が腐食して折損していることを確認しました。
弁棒が折損した弁については、準備ができ次第、腐食に強い材質の弁に取替えいたします。
当該弁については、前回定期検査で取り替えを行っていたことから、水平展開として、2号機および1、3号機において、同様に取替えを行った逆止弁について、調査をしていたところ、4月5日、3号機の海水ポンプ軸受潤滑水ラインB系逆止弁の弁体が弁箱内に脱落し、ナット・座金・および割りピンが見当たらないことを確認しました。
今後、引き続き、詳細を調査します。
(印刷用)伊方発電所2号機 海水ポンプまわり系統概略図 (PDF-43KB)
2.伊方発電所3号機 セメント固化装置の不具合について
3月21日13時49分、定期検査中の伊方発電所3号機において、点検後の確認運転中にセメント固化装置の異常を示す信号が発信し、同装置の脱水機が自動停止しました。
その後、当該脱水機を点検したところ、同日14時37分に、手動によっても回転できない状態であることを確認しました。
その後、脱水機の分解点検を行ったところ、脱水機の減速機内の潤滑油が少量しかなく、内部機構の一部が固着していることを確認しました。
脱水機の減速機について、固着した箇所の部品を交換し、当該脱水機が正常に運転することを確認し、4月2日11時51分、通常状態に復旧しました。
今後、引き続き、詳細調査を行います。
(印刷用)伊方発電所3号機 セメント固化装置脱水機まわり系統概略図 (PDF-48KB)
3.伊方発電所1、2号機 放水口水モニタの指示上昇について
3月23日5時30分、伊方発電所1、2号機放水口水モニタの有意な指示上昇を示す「10分平均注意」の信号が発信しました。
当時、発電所周辺は前日より継続的に雨が降っていたこと、同日6時17分に放水口内の海水を採取して分析した結果、人工核種は検出されなかったことから、降雨による自然変動と判断しました。
(参考)伊方発電所1、2号機放水口水モニタ
伊方発電所1、2号機放水口内の海水の放射線量を測定しているモニタ。3号機にも同様の放水ピット水モニタがある。