- 平成24年11月に、当社から愛媛県ほか関係自治体に通報連絡した事象は以下の4件です。これらの事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 | 発生月日 | 発表月日 | 県の公表区分 |
---|---|---|---|
1.伊方発電所1号機 中性子束検出器の指示不良について |
11月3日 | - | C |
2.伊方発電所1、2号機 放水口水モニタの指示上昇について |
11月17日 | - | C |
3.伊方発電所 電気自動車からの発火について |
11月20日 | 11月20日 | A |
4.伊方発電所2号機 格納容器じんあい・ガスモニタの不調について |
11月27日 | 11月27日 | B |
- 過去に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県ほか関係自治体に報告書を提出いたしました。
事 象 | 発生月日 | 発表月日 | 県の公表区分 |
---|---|---|---|
伊方発電所3号機 格納容器再循環ファン3Aの不具合について |
7月13日 | 7月13日 | B |
県の公表区分 | A:即公表 |
B:48時間以内に公表 | |
C:翌月10日に公表 |
(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成24年11月分)
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成24年11月分)
1.伊方発電所1号機 中性子束検出器の指示不良について
11月3日0時52分、定期検査中の伊方発電所1号機の中央制御室において、中間領域中性子束検出器の電源喪失を示す信号が発信しました。
点検の結果、2系統ある検出回路のうち1系統の高圧電源ユニットの不調により、検出器へ電源が供給されていないことが確認されました。
このため、当該系統の高圧電源ユニットを取り替え、同日10時15分、異常のないことを確認し、通常状態に復旧いたしました。
今後、引き続き、詳細を調査します。
(印刷用) 伊方発電所1号機 中間領域中性子束検出回路概略図 (PDF-20KB)
2.伊方発電所1、2号機 放水口水モニタの指示上昇について
11月17日8時00分、伊方発電所1、2号機放水口水モニタの有意な指示上昇を示す「10分平均注意」の信号が発信しました。
当時、発電所周辺は雨が降っていたこと、同日8時29分に放水口内の海水を採取して分析した結果、人工核種は検出されなかったことから、降雨による自然変動と判断しました。
(参考)伊方発電所1、2号機放水口水モニタ
伊方発電所1、2号機放水口内の海水の放射線量を測定しているモニタ。3号機にも同様の放水ピット水モニタがある。
3.伊方発電所 電気自動車からの発火について
11月20日9時00分頃、伊方発電所構内の道路において、構内専用で使用する当社所有の電気自動車から発煙・出火しているのを確認しました。
このため、ただちに消防署に連絡するとともに、自衛消防隊を現地に派遣し、消火活動を行った結果、9時26分、消防署により鎮火が確認されました。
4.伊方発電所2号機 格納容器じんあい・ガスモニタの不調について
11月27日7時24分、定期検査中の伊方発電所2号機の中央制御室において、格納容器じんあいモニタの不調を示す信号が発信しました。
現場調査の結果、格納容器じんあいモニタおよび格納容器ガスモニタ用の真空ポンプが停止していることが確認されました。
また、当該モニタのサンプリング配管を点検した結果、ドレン排出口等より水の排出(約1,200cc)を確認しました。排出された水を分析した結果、放射能濃度は十分低いことを確認しました。
なお、当該モニタの調査中における格納容器内の監視については、格納容器内のエリアモニタにより監視可能であるため、問題はありません。
今後、引き続き、詳細を調査します。
(印刷用) 伊方発電所2号機 格納容器じんあい・ガスモニタ系統概略図 (PDF-16KB)
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要
伊方発電所3号機 格納容器再循環ファン3Aの不具合について
○事象
7月13日10時34分、定期検査中の伊方発電所3号機において、運転中の格納容器再循環ファン3Aの振動が高いことを示す信号が発信したため、格納容器再循環ファン3Bを起動し、格納容器再循環ファン3Aを停止しました。
その後、振動値を確認するため、再度、格納容器再循環ファン3Aを起動したところ、振動値が通常に比べて高いことを確認しました。
その後、格納容器再循環ファン3Aのケーシングと台板の合わせ面の手入れを実施し、その後の確認運転の結果、当該ファンの振動値が低下し、継続して低い値で安定していることから、10月4日9時50分、通常状態に復旧しました。
○原因
調査の結果、過去の点検時に、ケーシング合わせ面の手入れを十分に実施せず、塗膜のはく離や、部分的なボンド等の付着がある状態で復旧したことから、合わせ面が不均一な密着状態となり、振動値が不安定な状態となっていました。この状態が進展したことが振動を増幅させる要因となり、徐々に振動値が上昇し、振動大警報発信に至ったものと推定しました。
○対策
- ケーシングと台板の合わせ面の手入れを実施し、合わせ面を復旧しました。
- 以下の手順を作業要領書に追記しました。
- ケーシング合わせ面開放時には、合わせ面の状態に異常が無いことを確認するとともに、合わせ面の手入れを実施する。
- 分解点検後は、振動解析により、異常の無いことを確認する。
- パトロールで実施している当該ファンの振動値採取の頻度を月1回から週1回へ変更し、監視強化を図ります。
(印刷用) 伊方発電所3号機 格納容器再循環ファン概略図 (PDF-44KB)