平成27年06月10日
四国電力株式会社

伊方発電所における通報連絡事象(平成27年5月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出について

  •  平成27年5月に、当社から愛媛県ほか関係自治体に通報連絡した事象は以下の1件です。本事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事象 発生月日 発表月日 県の公表区分
伊方発電所における作業員の体調不良について

5月9日

 

  •  過去に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県ほか関係自治体に報告書を提出いたしました。
事象 発生月日 発表月日 県の公表区分
1.伊方発電所2号機 アスファルト固化装置廃液供給タンクへの配管からの析出について

平成26年
11月18日

平成26年
11月18日

2.伊方発電所3号機 海水淡水化装置塩酸注入配管からの塩酸の漏えいについて

平成27年
2月10日

平成27年
3月10日

C

県の公表区分 A:即公表
  B:48時間以内に公表
  C:翌月10日に公表


(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成27年5月分)

(別紙2)伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要


以上

別紙1

伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成27年5月分)

伊方発電所における作業員の体調不良について

 5月9日8時30分頃、伊方発電所の屋外84mパノラマ館付近(非管理区域)において、協力会社の作業員が、朝礼後、歩行中に意識を失い転倒しました。
 すぐに意識は回復しましたが、念のため、8時50分、社有車にて八幡浜市の病院に搬送しました。
 医師による診察の結果、「意識消失(失神)」と診断され、一時的な意識消失があったものの、特に異常な所見は認められませんでした 。

 


伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要

1.伊方発電所2号機 アスファルト固化装置廃液供給タンクへの配管からの析出について

○事象
 定期検査中の伊方発電所2号機原子炉補助建家(管理区域)において、アスファルト固化装置の廃液供給配管の保温材に析出物があったため、保温材を取り外し、配管の状況を確認したところ、平成26年11月18日、12時40分、配管表面に漏えい跡と思われる析出物があることを保修員が確認しました。
 当該配管を調査した結果、配管外表面の周方向に約75mmの割れを確認しました。
 その後、当該配管を新品に取り替えて、漏えいの無いことを確認したことから、11月27日10時5分、通常状態へ復旧しました。

○原因
 調査の結果、当該配管は、高濃度の塩素等の不純物を含む濃縮廃液が間欠通水されており、配管内に残留した廃液が蒸発し、配管内面に廃液中の不純物が付着し、腐食が発生しました。その後、濃縮廃液の通水、停止の繰り返しにより腐食が進展し、貫通に至ったものと推定しました。

○対策

  • 当該配管を含め、今回の事象を受けて配管調査を行ったアスファルト固化装置廃液供給配管の取替を実施しました。 
  • 当該箇所については、不純物の付着や腐食による割れを防ぐために、廃液の移送操作を実施した後、水による洗浄操作を実施するよう、操作手順書に反映します。
  • 類似箇所である3号機セメント固化装置についても、水による洗浄操作を実施するよう、操作手順書に反映します。

 伊方発電所2号機 アスファルト固化装置系統概略図   

PDFマーク(印刷用) 伊方発電所2号機 アスファルト固化装置系統概略図 (PDF-32KB)

 

2.伊方発電所3号機 海水淡水化装置塩酸注入配管からの塩酸の漏えいについて

○事象
 2月10日15時6分、定期検査中の伊方発電所3号機において、運転中の海水淡水化装置Bの水質異常を示す警報が発信したため、15時10分に海水淡水化装置Bを停止しました。
 運転員が現場を確認したところ、海水淡水化装置Bの塩酸注入系統の配管から建屋内の床面に塩酸が漏えい(2m×2.8m程度)していることを確認しました。
 なお、海水淡水化装置Bの停止により、漏えいは停止しました 。 

○原因
 調査の結果、当該配管内面のポリエチレンライニングに無数の気泡が確認されました。このことから、ポリエチレンライニングに内在していた気泡に流体変動等の外圧が作用して気泡に割れが発生、進展してライニングに貫通き裂が生じ、その後、塩酸を含む海水がき裂部に浸入して鋼管を腐食させ、漏えいに至ったものと推定しました。
 なお、平成5年の3号機海水淡水化装置据付後の試運転時に、小口径のポリエチレンライニング配管の気泡発生やライニングの凹凸発生といった製造不具合による腐食漏えい事象が発生しており、平成6年に対象配管の取替を実施していましたが、当該配管は取替対象から外れていたものと推定しました。 

○対策

  • 当該配管の取替を実施しました。また、当該部の内面点検が可能となるようにフランジを追加しました。
  • 類似箇所である海水淡水化装置Aの配管についても、同仕様に取替を実施しました。
  • 今後、海水淡水化装置のポリエチレンライニング配管について、定期的に内面点検を実施します。
  • 取替対象配管の抽出もれが発生することがないよう、抽出作業の際は、系統線図と現地の確認を徹底するよう周知します。

伊方発電所3号機 海水淡水化装置系統概略図  


 PDFマーク(印刷用) 伊方発電所3号機 海水淡水化装置系統概略図 (PDF-26KB)

 

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