平成27年12月18日
四国電力株式会社

平成27年12月 社長記者会見の概要(東京・エネルギー記者会にて)

 平成27年12月18日、エネルギー記者会において、佐伯社長から「バランスの取れた電源構成の実現に向けた取り組み」について説明しました。


 当社では、エネルギー供給を考える上での基本的視点であります「安定供給」「経済効率」「環境適合」の3つのEに加え、「安全性確保」の同時達成を図る観点から、バランスの取れた電源構成の実現に向け、様々な取り組みを進めております。
 このうち、当面の最優先課題であります「伊方発電所3号機の再稼働に向けた取り組み」と、近年、計画的に進めております「経年化が進んだ火力発電所のリプレースへの取り組み」について、ご説明いたします。
(詳しくは、「バランスの取れた電源構成の実現に向けた取り組みについて」をご覧ください。


■伊方発電所3号機の再稼働に向けた取り組み

 当社は、新規制基準への適合性審査のうち、原子炉設置変更許可申請については、本年7月15日に、原子力規制委員会から許可をいただきました。
 残る工事計画認可および保安規定変更認可申請については、既に申請書類の提出はすべて完了しており、現在は、補正申請の内容について、原子力規制庁に、順次、ご説明を行っているところであります。
 当社としましては、引き続き、審査にしっかりと対応し、新規制基準に適合しているとの評価を早期にいただけるよう、最善の努力を尽くしてまいる所存であります。
 一方、再稼働に関する立地地域のご理解については、愛媛県の中村知事や伊方町の山下町長をはじめ、関係者の皆さまのご尽力により、本年10月26日に、愛媛県および伊方町から、原子炉設置変更許可申請に係る安全協定に基づく事前協議のご了解をいただきました。
 申すまでもなく、原子力発電所の円滑な運営には、地域の皆さまのご理解が不可欠であります。
 そのために、当社では、独自の取り組みといたしまして、「伊方方式」と呼ばれます正常状態以外のすべての事象を公表するガラス張りの情報開示や、発電所から20km圏内の全戸約2万8千戸のお客さまを対象とした「訪問対話活動」を継続的に実施しております。
 当社としましては、「理解活動に終わりはない」との認識のもと、引き続き、情報公開の徹底と丁寧な対話活動に努めてまいる所存であります。


■経年化が進んだ火力発電所のリプレース

 「坂出発電所におけるLNG発電への転換」につきましては、これまでも、様々な機会を捉えてご紹介してきておりますが、当社では、既設設備の経年化対策やCO2排出量の削減、さらには総合エネルギー企業としての基盤整備を図る観点から、平成22年に香川県坂出市へLNGを導入し、坂出発電所において、段階的に石油火力発電からLNG発電への転換を進めております。
 既に、4号機の石油からLNGへの燃料転換、1号機のLNGコンバインドサイクル発電へのリプレースを実施しており、現在は、2号機を対象に、来年8月の営業運転開始を目指し、LNGコンバインドサイクル発電へのリプレース工事を進めております。
 次に、「石炭火力発電所のリプレース」については、現在、当社供給力のベース電源として活用している愛媛県西条市にあります西条発電所1号機は、運転開始から50年を経過し、経年化が進んでいることから、高効率な超々臨界圧機(USC)へのリプレースを目指しております。
 リプレースにあたっては、火力入札募集を実施しておりますが、先月27日の開札の結果、応札は当社のみとなりました。今後、応札内容について、中立的機関のご審議をいただいたうえで、来年2月頃に落札者が決定の予定であり、当社としましては、引き続き、しっかりと対応してまいりたいと考えております。


■平成28年に向けての抱負

 来年4月には、「電力の小売全面自由化」がいよいよ幕を開けます。電気事業にとって、かつての「電力再編成」に匹敵するほどの、まさに歴史的な転換点とも言える節目の年となりますが、当社としましては、事業環境の変化を好機と捉え、チャレンジャーの気概を持って、競争の時代に立ち向かってまいりたいと決意を新たにしております。
 そのためにも、まずは、健全な事業運営への復帰を果たすことが肝要であり、来年こそは、何としましても伊方発電所3号機の再稼働を実現できるよう、引き続き、全力を尽くしてまいる所存であります。




以上

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