ライト&ライフ10・11月号
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鉄道空白地帯を結ぶ新しい乗り物を開発んのうら始めた冬の風物詩「イルミネーション電車」などの企画も、愛する会の取り組みとして定着している。「金太郎電車」の復活にも愛する会が尽力した。昭和20年代後半、全国の鉄道で金太郎の腹掛けのような塗装(金太郎塗り)が施された電車が流行し、高知の路面電車でも採用されていた。いつしか姿を消したが、これを惜しんだのが愛する会である。2015年(平成27)、昭和20年代に製造された207号に金太郎塗りを施した。この電車の床は、往時のままの板張り。日本のレトロを味わうことができる。 会員の活動は手弁当で行われている。その原動力となっているのが、会員それぞれの電車愛だ。例えば浜田さんは、学生時代から専門誌に鉄道関連の写真や文章を投稿するのを趣味としていた。今や、出版社の依頼を受けて執筆を行うこともある。事務局長の田村倫子さんは、資料を収集し、書籍を調べたり聞き取りを行ったりして、電車の歴史を研究。「何より好きなのは電車に乗ること。電車に揺られているだけで幸せな気持ちになれるんです」とほほ笑む田村さん。愛する会の電車愛は、これからも、とさでんを支えていく。徳島県牟むぎ岐町と高知県南国市を結ぶ阿佐線は、かつて国鉄(日本国有鉄道)が計画していた路線。しか海かいしふ部駅、牟の岐区駅間とが開徳業島し県た海段陽階町での、国鉄再建法の施行により工事は中断してしまう。その後、残りの区間を建設するために第三セクターの阿佐海岸鉄道株式会社(以下:あさてつ)が設立され、1992年(平成4)、阿佐東線として、海部駅と高知県東洋町の甲から浦駅間で列車の運行が開始した。一方、高  り5が始まった。あさてつの代表取締役専務を務める大谷尚義さんは「当初の予定からすると、甲浦と奈半利は鉄道の空白地帯になってしまいまし151617_手前より1号車「未来への波乗り」、2号車「すだちの風」、3号車「阿佐海岸維新」18_「3台の車両をやりくりしつつ、利用者を喜ばせる仕掛けをしたい」と話す大谷専務19_鉄道モード時の時速は約60km。高架を走行するので、海まで見通せる場所もある141814_201号の70歳を祝って走らせた古  希電車。車内で一絃琴ライブも行  われた。演奏は愛する会の前会長  (現顧問)松尾眞里子さんと田村さん  (撮影:浜田光男さん)15_愛する会が2015年(平成27)、電車  が走り始めて111周年を記念して復  活させた「金太郎電車」。1月11日  11時11分に高知駅に向けて桟橋  車庫を出発した16_路面電車は時速約30kmで走行。高  知の景色をゆっくり眺められる速度だ1719■とさでん交通株式会社 高知県高知市桟橋通4丁目12-7 088-833-7111 https://www.tosaden.co.jp/■高知の電車とまちを愛する会 メール:jimukyoku@kochi-tramtown.sakura.ne.jp https://kochi-tramtown.sakura.ne.jp/よ知り県、側後か免ら駅は・土奈な佐半はく利ろ駅し間おの鉄運道行に阿佐海岸鉄道阿佐海岸鉄道阿佐海岸鉄道阿佐海岸鉄道株式会社株式会社株式会社株式会社

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