モニタリングステーション

モニタリングステーションは、伊方ビジターズハウス東側に設置しており、設置場所周辺の放射線量や、大気中のほこり・ちりなどに含まれている放射能量を測定しています。
点検時以外は常時測定を行い、測定値をモニタリングステーションの表示板や発電所の中央制御室等に表示しているほか、伊方町、愛媛県にリアルタイムでデータを伝送しています。

モニタリングステーションの外観
モニタリングステーションの外観

放射線量は、建物の屋上にある放射線測定器を用いて測定しています。
この測定器は放射線があたると発光する物質(シンチレータ)などを用いて放射線を測定するものです。

測定器
測定器

モニタリングポスト

モニタリングポストは、伊方発電所敷地境界付近の4箇所に設置しており、設置場所周辺の放射線量を測定しています。
点検時以外は常時測定を行い、測定値を発電所の中央制御室等に表示しているほか、伊方町、愛媛県にリアルタイムでデータを伝送しています。

モニタリングポストの外観
モニタリングポストの外観

放射線量は、建物の屋上にある放射線測定器を用いて測定しています。
この測定器は放射線があたると発光する物質(シンチレータ)などを用いて放射線を測定するものです。

測定器
測定器

放水口(放水ピット)水モニタ

放水口(放水ピット)水モニタは、伊方発電所の放水口(1・2号機)および放水ピット(3号機)出口付近の水中に設置しており、発電所から放出される水の放射線量を測定しています。
点検時以外は常時測定を行い、測定値を発電所の中央制御室等に表示しているほか、伊方町、愛媛県にリアルタイムでデータを伝送しています。
この測定器は放射線があたると発光する物質(シンチレータ)を用いて放射線を測定するものです。

1・2号機放水口の設置状況
放水口水モニタ

周辺モニタリングポスト

周辺モニタリングポストは、伊方発電所の周辺地域16箇所に設置しており、設置場所周辺の放射線量を測定しています。(このうち7箇所は2013年3月に新規設置しました。)
点検時以外は常時測定を行い、測定値を周辺モニタリングポストの表示板や発電所の表示盤等に表示しているほか、伊方町、愛媛県にリアルタイムでデータを伝送しています。

周辺モニタリングポスト(2013年3月設置)の外観
周辺モニタリングポスト(2013年3月設置)の外観

放射線量は、放射線測定器を用いて測定しています。
この測定器は放射線があたると発光する物質(シンチレータ)を用いて放射線を測定するものです。

測定器
測定器

排気筒モニタ

排気筒モニタは、排気中の放射線量を測定しています。
常時測定を行い、測定値を中央制御室等に表示しています。また伊方町、愛媛県およびこの画面にデータをリアルタイムで伝送しています。

放射線量は、設備に備え付けている放射線測定器を用いて測定しています。この測定器は放射線をあてると発光する物質(シンチレータ)を用いて放射線を計測するもので、定期的に点検しています。

排気筒モニタ
排気筒モニタ

通常運転中の排気筒モニタの変動範囲

排気筒モニタは、排気中の放射能が法令・指針に示された値と比べて十分低いことを監視しています。

伊方発電所の運転開始より現在に至るまで排気筒モニタの変動範囲を調査したところ、210~5900cpmであったことから、この変動範囲を「通常運転中の変動範囲」としています。
なお、通常運転中の変動範囲は必要に応じて見直すこととしています。

気体廃棄物の処理系統

気体状の廃棄物は、発電所内のタンクに一時ためて放射能を弱めたり、フィルターにかけて放射性物質を除いたりしたのち、排気筒モニタで放射線量が十分低いことを監視しながら大気中に出しています。


気体廃棄物の処理系統

過去の自然放射線の変動範囲

モニタリングステーション、モニタリングポスト、周辺モニタリングポストは、空間の放射線量を常時測定しており、水モニタは水中の放射線量を常時測定しています。 これらの放射線量は自然放射線の影響をうけるため、値が大きく変動します。例えば雨が降ると値が高くなり、設置場所付近が舗装されたりすると値が低くなります。

これらのモニタを設置してから現在に至るまで変動範囲を調査したところ、例えばモニタリングステーションでは9~91ナノグレイ毎時であることより、この変動範囲を「過去の自然放射線の変動範囲」としています。

雨等の影響によるモニタ値の変動

各モニタの値は、以下の場合などの環境変化の影響により大きく変動します。

1.雨のとき

大気中には天然の放射性物質を含むチリが多く含まれており、雨が降ると大気中のチリが雨に取り込まれて地表に降り注ぐことになります。
また、地面から大気中に拡散していくガス状の放射性物質(ラドンなど)もありますが、雨によって拡散が妨げられ、地表近くにたまってしまいます。
以上のような理由で地表近くの線量が上がることがあります。

2.雪のとき

雨のときと同様、雪が大気中のチリを取り込んで地表に降り注ぐため、最初は線量が上がりますが、雪が積もると地面に含まれている天然の放射性物質からの放射線をさえぎることになり、通常より下がることがあります。

3.工事があるときなど

道路工事などにより、モニタリングポストの周辺で未舗装の所が舗装されたりすると、アスファルト等が地面に含まれている天然の放射性物質からの放射線をさえぎることになり、通常より下がることがあります。

以上のような環境の変化が地域によって異なるとき、それぞれの空間放射線量率が異なります。つまり多く雨が降っている地域では線量率が高くなり、また周辺モニタリングポストの近くに未舗装の場所が多くある地方では線量率が高くなる傾向があります。

放射線量の単位<nGy/h>

空気中の放射線量の単位はnGy/h(ナノグレイ毎時)で表示しています。 放射線があたった物質1kgが、放射線から1ジュールのエネルギー吸収をしたときその物質が受けた線量を1グレイ(単位Gy)といいます。1ジュールとはエネルギーの単位で、たとえて表現すると102gのものを1m高いところへ持ち上げるだけのエネルギーに相当します。

1Gy(グレイ)=1J/Kg(ジュール毎キログラム)

1ナノグレイは1グレイの10億分の1の線量を指します。

放射線量の単位<cps>

水中の放射線量の単位はcps(カウント毎秒、count per secondの略)で表示しています。これは放射線があたって発光した数が1秒あたりどの程度あったかを示しています。海水中にはカリウムなどの天然の放射性物質が含まれており、また放射線測定器自体にも同様に天然の放射性物質が含まれていますので、常にある一定の幅を持った値(通常指示値)を示します。

放射線量の単位<cpm>

気体中の放射線量の単位はcpm(カウント毎分、count per minuteの略)で表示しています。これは放射線があたって発光した数が1分あたりどの程度あったかを示しています。気体中にはラドンなどの天然の放射性物質が含まれており、また放射線検出器の構成材料にも同様にカリウムなどの天然の放射性物質が含まれていますので、常にある一定の幅を持った値(通常指示値)を示します。