2023年02月28日
四国電力株式会社

2023年2月 社長定例記者会見の概要

 

 令和5年2月28日、長井社長が「令和4年度 冬季の電力需給実績(速報)」について説明いたしました。

【はじめに】
 当社社員が四国電力送配電や経済産業省のシステムを不適切に利用していた件について、申し上げます。
 このたび判明した両事案は、いずれもお客さまへの営業活動を目的としたものではなかったとはいえ、決して看過することのできない重大な問題であり、コンプライアンス意識の不足・欠如、また、送配電部門の中立性という電力システムの基盤に対する認識不足に原因があると考えております。経営トップとして、大変重く受け止めており、改めて深くお詫び申し上げます。

 当社といたしましては、二度とこのような事態を起こさないよう、新たにプロジェクトチームを設置して、各職場を巡回しつつ、改めて行為規制に関する研修や業務フロー・マニュアルを総点検するなど、再発防止策を着実に実行することはもとより、全社を挙げてコンプライアンスの徹底に取り組むことで、社会の皆さまからの信頼回復に努めてまいる所存であります。

【今冬の電力需給実績(速報)】
(詳しくは「令和4年度 冬季の電力需給実績(速報)」をご覧ください。)
 今冬の電力需給実績については、四国電力送配電が来月下旬に改めてお知らせする予定ですが、本日は、現時点での状況を速報としてお話ししたいと思います。

 皆さまもご記憶のことと存じますが、四国各地で記録的な大雪を観測した12月下旬や、10年に一度レベルと言われる大寒波が襲来した1月下旬に、気温が大幅に低下した日があり、その際には、最大電力が500万kWを超え、冬季の過去最大に迫る高い水準を記録しました。
 今冬の最高値は1月25日に記録した504万5千kWで、この日の予備率は11.4%と、安定供給の目安となる3%を十分に上回っており、今冬については、伊方発電所3号機が安定して稼働したことに加え、他の電源等にも大きなトラブルはなく、また、皆さまの節電へのご協力のおかげで安定した需給運用を維持することができております。

 近年は、省エネ機器の普及・拡大やお客さまの節電が定着したこともあり、気温条件によっては比較的低い水準の年もありますが、今冬は、先ほど申し上げたとおり、非常に厳しい寒波が襲来したことから、至近10年では3番目に高い値を記録しております。
 このように、電力需要は気象状況によって大きく左右されることから、突然の設備トラブルなどにも備えて、常に一定程度の余裕をもった供給力を確保しておく必要があります。
 当社では、今月23日から供給力の要である伊方発電所3号機が定期検査に入りましたが、残るすべての火力、水力発電設備の運用・保守に細心の注意を払い、トラブルを未然に防止することはもとより、エネルギー供給を支える責任ある事業者として、引き続き最大限の緊張感を持って、電力の安定供給に万全を期してまいる所存であります。

【最後に】
 先月の会見でもお話ししたとおり、私は、去る2月15日に、伊方発電所を訪れて、所員とコミュニケーションの機会を持ちました。
 その際、私からは、今回の定期検査に臨むにあたって、一人ひとりが、改めて原子力事業者としての責任と使命を自覚し、前回の定期検査中に連続して発生したトラブルから得た教訓を決して忘れることなく、定められた手順を今一度確認し、安全を最優先に作業に取り組むこと、また、地域の皆さまとの信頼関係の礎である「えひめ方式」による情報公開を引き続き徹底することなど私の思いを直接伝え、所員たちと意識の共有を図ったところであります。

 当社といたしましては、今回の定期検査を通して、設備の健全性の確認および信頼性の向上にしっかりと取り組み、伊方発電所のさらなる安全性の向上に向けて不断の努力を積み重ねてまいる所存であります。


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