2025年05月28日
四国電力株式会社

2025年5月 社長定例記者会見の概要

 

 令和7年5月28日、宮本社長が「トラブルからの学び舎(まなびや)」について説明しました。

 本日は、当社原子力保安研修所内に新たに設置した研修スペース「トラブルからの学び舎」について少しお話をさせていただきます。
 まず、本研修スペースの設置に至った背景・目的についてでありますが、ご承知のとおり、伊方発電所は、現在、3号機のみの1基体制であり、1、2号機が稼働していた以前と比べて定期検査の頻度が減少し、現場で点検や保修などの実務を経験する機会が相対的に少なくなっている状況にあります。
 加えて、従業員の世代交代も進んでおり、技術力や現場力の維持・向上が、発電所運営における、今後の重要な課題となっております。
 こうした背景を踏まえ、伊方発電所で過去に経験した設備故障やトラブルから得られた教訓・知見を風化させることなく、確実に次世代へ継承していく新たな仕組みづくりが必要と考え、この度、原子力保安研修所内に新たな研修スペースとして、「トラブルからの学び舎」を整備いたしました。

 本研修スペースは、伊方発電所のあゆみや原子力本部のミッション、安全への思いなどを展示する「導入エリア」と、伊方発電所で過去に経験した設備故障やトラブルのうち、次世代に継承すべき重要な教訓を得た15の事象について学ぶ「メイン研修エリア」の2つのエリアから構成しております。
 具体的には、導入エリアでは、これまでの伊方発電所のあゆみを振り返りつつ、原子力部門が担う役割、原子力に携わる者の安全に対する取り組みや思いを言葉で表現したパネルなどを展示しており、当社社員としての自覚や伊方発電所の歴史を引き継ぐ者としての心構えを喚起する場としています。
 また、メイン研修エリアでは、次世代に継承すべき教訓を得た「学ぶべき15の事象」について、パネルや模型、動画、当時の新聞記事や写真等を用いて、その概要や原因、対策、社会への影響などを分かりやすく解説して展示しており、各事象から得られた教訓や知見を学ぶ場としています。

 本研修スペースの運用開始は6月を予定しており、伊方発電所の運営に携わる従業員には、先輩たちが過去に直面し、重要な教訓や知見を得たトラブルを追体験することで、「トラブルを未然に防ぎ、発生時の影響を最小化する」ために必要な思考・行動を深く考察し、今後の現場対応に活かしてもらいたいと考えております。

 当社としましては、今後とも、技術力や現場力の維持・向上に向けたこうした取り組みを着実に進め、トラブルの再発防止に全力を尽くすとともに、引き続き、「えひめ方式」に基づく情報公開を徹底し、地域の皆さまのご理解を賜りながら、伊方発電所の更なる安全性・信頼性の向上に不断の努力を重ねてまいる所存であります。



戻る

Copyright(C)YONDEN
Shikoku Electric Power Co.,Inc. All rights reserved. / Kagawa,Japan