平成15年5月12日
四国電力株式会社
伊方発電所における通報連絡事象(平成15年4月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出(平成15年3月分)について
○ 平成15年4月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の2件です。
これらの事象は、法律・通達に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 発生月日 発表月日
1.伊方3号機 セメント固化装置混練機の自動停止について 4月 3日 4月 4日
2.伊方2号機 スチームコンバータ加熱蒸気圧力制御系の不具合について 4月 8日 ─
○ 平成15年3月に、伊方発電所において発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事 象 発生月日 発表月日
1.伊方2号機 加圧器補助スプレイライン逆止弁の不具合について 3月 5日 3月 6日
2.伊方2号機 原子炉補機冷却水系統逃がし弁動作に伴う純水の漏えいについて 3月18日 3月19日
(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成15年4月分)
- 伊方3号機 セメント固化装置混練機の自動停止について
- 伊方2号機 スチームコンバータ加熱蒸気圧力制御系の不具合について
(別紙2)伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成15年3月分)
- 伊方2号機 加圧器補助スプレイライン逆止弁の不具合について
- 伊方2号機 原子炉補機冷却水系統逃がし弁動作に伴う純水の漏えいについて
以 上
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成15年4月分)
1.伊方3号機 セメント固化装置混練機の自動停止について4月3日11時46分頃、通常運転中の伊方3号機において、補助建屋内にあるセメント固化装置の異常を示す信号が発信し、同装置の混練機が自動停止した。
現地調査の結果、混練機の回転数を制御するための電源設備(インバータ)に異常のあることが判明したため、当該インバータをメーカ工場にて修理し、5月8日復旧した。
[セメント固化装置混練機] セメント固化装置は、洗濯排水や機器点検時の排水等、管理区域内で発生する液体廃棄物を濃縮したものを、混練機でセメントと混ぜ、ドラム缶に詰めて固化する設備。
2.伊方2号機 スチームコンバータ加熱蒸気圧力制御系の不具合について4月8日14時35分頃、第16回定期検査中の伊方2号機において、補助蒸気を発生するためのスチームコンバータから蒸気が発生していないことを中央制御室の運転員が発見した。
調査の結果、スチームコンバータの加熱蒸気を制御する1次圧力調節計が不良となったため、1次圧力制御弁が全閉となった。このため、スチームコンバータに加熱蒸気を供給できず、補助蒸気を発生できなかったことが判明した。その後、当該調節計を予備品と取り替え、復旧した。
なお、2号機の補助蒸気は1号機から供給でき、付属設備の運転に支障はなかった。
[スチームコンバータ] 空調設備、海水淡水化装置など、発電所の付属設備で使用する補助蒸気を供給するための装置。主蒸気などを利用して2次系純水を加熱(熱交換)することにより補助蒸気を発生させている。
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成15年3月分)
1.伊方2号機 加圧器補助スプレイライン逆止弁の不具合について
○事 象3月5日14時頃、第16回定期検査中の伊方2号機において、本定期検査中に取り替えた加圧器補助スプレイラインの逆止弁の液体浸透探傷検査を実施したところ、弁座に指示模様が見られた。
○原 因
点検の結果、当該弁の内部に線状の傷(半径方向:約5mm、垂直方向:約7mm)が1箇所確認されたため、当該弁を新品の逆止弁に取り替えた。弁メーカにおいて、弁座のステライト盛金溶接を行った際、当該溶接部の内部に溶接不良による割れが発生した。その後、弁メーカで行った耐圧試験時に加わった圧力により内部の割れが弁座表面まで進展したものと推定される。
○対 策
当該弁を納品したプラントメーカに対し、品質管理の強化を図るよう要求した。
2.伊方2号機 原子炉補機冷却水系統逃がし弁動作に伴う純水の漏えいについて
○事 象3月18日11時頃、第16回定期検査中の伊方2号機において、機能検査のため、1次冷却材ポンプのモータや軸受けを冷却するための配管の入口弁を開操作したところ、原子炉格納容器内にある当該配管の逃がし弁が動作し、付近の床面に冷却水(純水)が漏えいした。
○原 因1次冷却材ポンプのモータや軸受けを冷却するための入口弁を開操作した際、入口弁の前後の圧力差および当該配管内に残存する空気の影響により、当該逃がし弁(3台)が設定圧力どおりに動作し、冷却水が漏えいしたものと推定される。
○対 策原子炉格納容器内にある今回と同様の動作をする可能性のある逃がし弁(10台)について、定期検査期間中に動作しても冷却水が飛散しないよう逃がし弁の出口側に飛散防止措置を実施した。
また、1号機、3号機についても定期検査期間中、同様の措置を講ずることとした。
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