平成15年6月20日
四国電力株式会社



「よんでん環境保全活動レポート2003」の発行について




 当社は、環境問題への対応を経営の最重要課題のひとつとして位置付け、ISO14001に基づく環境マネジメントシステムの全社展開などにより従業員の環境保全意識を高めながら、全社を挙げて様々な事業分野で環境保全活動に取り組んでおり、その活動成果は、毎年「よんでん環境保全活動レポート」として取りまとめ、公表しております。
 このたび、2002年度の活動状況をとりまとめた2003年版のレポートを発行しましたので、お知らせします。

<2003年版の特徴>
2002年度における新たな取り組みとして、
  環境保全対策を総合的・一元的に計画・主導していく部署として「環境部」を設置
  橘湾発電所に続き、残る3火力発電所および伊方発電所においてISO14001認証取得を目指すとともに、その他の事業所においても、ISO14001に準じた環境マネジメントシステムを導入
  伊方発電所における設備利用率向上の一環として、定格熱出力一定運転を開始
  CO排出削減に向けた取り組みの一環として、世界銀行炭素基金について5百万ドルを追加出資
  伊方発電所において、取水口に付着した貝殻などを堆肥化する有機廃棄物再資源化システムの運用を開始
  四電グループ全体として環境保全の推進をはかっていくため、「よんでんグループ環境連絡会議」を設置
  などを紹介しております。
また、2002年度の環境保全目標の実績に対する評価や四電グループ企業の環境保全への取り組み状況などを追加し、掲載内容の充実をはかっています。

 主な掲載内容については、別紙のとおりです。

 本レポートは、お客さま窓口やヨンデンプラザ、発電所のPR館などへ配備するとともに、当社ホームページにも掲載する予定にしており、多くの皆さまにご覧いただきたいと考えております。

[本レポートに関するお問い合わせ先]
四国電力株式会社 環境部 環境保全グループ
〒760-8573 高松市丸の内2番5号
TEL 087-821-5061(代)


(別紙)よんでん環境保全活動レポート2003(要約)

  1. 環境保全活動の体系
  2. 環境保全活動状況
  3. 社会とのコミュニケーション

以 上

別紙

よんでん環境保全活動レポート2003(要約)

T.環境保全活動の体系


1.環境に関する基本方針と環境管理の体制
環境保全活動は、「四国電力環境保全行動計画」に基づき、環境担当役員を委員長とする「環境委員会」が中心となって推進。
具体的展開は、全従業員が自己の役割を認識し、PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルに基づき取り組んでいる。
環境保全対策を総合的・一元的に計画・主導していく部署として2002年6月に「環境部」を設置。
環境に関する法令、条例、協定を厳正に遵守しており、2002年度に違反事例はなし。
 
2.ISO14001への取り組み
橘湾発電所(徳島県阿南市)でのISO14001認証取得(2002年1月)を踏まえ、2002年度からは、すべての火力・原子力発電所において認証取得を目指すとともに、その他の事業所においても、ISO14001に準じた環境マネジメントシステム(EMS)の導入を進めている。
 
3.環境会計(2002年度実績)
環境保全コスト :投資額49億円、費用額280億円
環境保全効果 :硫黄酸化物(SOx)▲44千トン
 窒素酸化物(NOx)▲9千トン
 ばいじん▲279千トン
環境保全に伴う経済果:
 
  火力発電所の脱硫設備の副産物である石こう等の売却額   1.4億円
  火力発電所熱効率向上などによる燃料費の節減   1.9億円
 
4.環境保全の目標と実績
CO排出削減や廃棄物有効利用などあらゆる分野における環境保全の目標を設定するとともに、2002年度について目標と実績の対比およびその評価を実施。





U.環境保全活動状況


1.地球温暖化問題への取り組み
電力業界大の「2010年度におけるCO排出原単位を、1990年度実績から20%程度(0.34s−CO/kWh程度まで)低減する」との目標に対し、当社も、0.34s−CO/kWh程度の達成に向け、積極的にCO排出抑制に取り組んでいる。
2002年度の実績: CO排出量1,052万トン
(前年度に比べ59万トンの減少)
CO排出原単位0.40s−CO/kWh
(前年度に比べ0.03s-CO2/kWhの減少)
 
  (1)原子力を中心とした電源の多様化
環境問題への対応、燃料の安定確保、経済性を総合的に考え、原子力を中心に火力や水力を組み合わせた電源の多様化を推進。
  発電時にCOを出さない原子力・水力の2002年度の合計比率は50%。原子力・水力による発電がない場合、当社のCO排出量は、約2倍になったと試算される。
 
  (2)発電輸送効率の向上
 
  (原子力発電所の設備利用率の向上)
安全・安定運転に努め、また2002年4月から定格熱出力一定運転を開始した結果、2002年度の伊方発電所の設備利用率は、87.9%となった。
 
  (火力発電所の熱効率の向上)
阿南発電所3号機蒸気タービン車軸更新にあたり、新型翼を採用し、熱効率を向上。(2003年6月竣工予定)
 
  (水力発電所の効率向上)
設備更新の機会を捉え、高効率な水車への取替等を実施し、発電効率を向上。
  本川発電所(高知県本川村)などでの水車取替により、年間の発電電力量が、約690万kWh増加。
 
  (輸送設備の高効率化)
 ・ 高圧配電線の太線化。[約291km(2002年度)]
低損失型柱上変圧器の導入。[約13,400台(2002年度)]など
 
  (新エネルギーの活用)
太陽光発電所(愛媛県松山市)、風力発電所(高知県室戸市)での発電。
[2002年度の設備利用率:太陽光 約13%、風力 約23%]
新エネルギーから電力を購入。
 
太陽光:12,588千kWh、風力:6,518千kWh、
廃棄物:13,979千kWh(2002年度実績)
西条発電所において、木質バイオマスの燃焼試験を開始。
 
  (3)省エネルギー・負荷平準化の推進
 ・ 海水の温度差を利用したヒートポンプ蓄熱空調システムを取り入れた地域熱供給をサンポート高松地区で実施。2004年4月からのシンボルタワーへの供給開始に向け、設備増強工事を推進。
 
  (4)その他の取り組み
「世界銀行炭素基金」に出資。(2000年1月に500万ドル出資、2002年9月に500万ドル追加出資。)
豪州で1,000ha規模の植林事業を進めており、2001年度の100ha植栽に続き、2002年8月に122haの植栽を実施。
将来の本格的なCO排出量取引の実施に備えたノウハウ習得を目的として、デュポン・カナダ社より、2001年から3カ年でCO排出削減量を合計6,000トン購入予定。
 
2.地域の環境保全に向けた取り組み
  (大気汚染防止対策)
 ・ 排煙脱硫装置、排煙脱硝装置などの設置により、SOx、NOxの排出を抑制。
  SOx排出原単位…0.6g/kWh(2002年度)
NOx排出原単位…0.5g/kWh(2002年度)
 
  (化学物質の管理)
PRTR法(特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律)に基づき対象となる化学物質はもとより、取り扱っているすべての化学物質を引き続き適正に管理。
 
3.資源循環型社会への対応
火力発電所の運転に伴い発生する副産物や撤去資材等、事業活動に伴って発生する種々の廃棄物を積極的に有効利用。
  [廃棄物の有効利用率…99.6%(2002年度)]
 ・ 伊方発電所において、取水口に付着した貝殻や食堂の生ゴミなどを堆肥化する有機廃棄物再資源化システムの運用を開始。
 ・ 「グリーン購入ガイドライン」を一部改訂し、環境に関する企業の取り組み姿勢の評価を充実。

 




V.社会とのコミュニケーション


1.地域社会とともに
環境月間行事として、風力発電所の写生大会、苗木配布、環境講演会なを実施。
発電のしくみ、環境問題などに関心を持っていただくため、伊方発電所などの施設見学会を実施。
 
2.グループ企業との連携・協調
「よんでんグループ環境連絡会議」を設立し、2002年5、11月に会議を開き、国内外環境問題に関する理解を深め、各社の環境保全への取り組み状況などの情報共有をはかった。
 
  (四電グループ企業の主な環境保全への取り組み事例)
(株)四電工
   平成12年4月にISO14001認証を取得するとともに、平成15年3月には、「四電工行動規範」を制定し、環境への影響の低減などに取り組んでいる。
(株)四電技術コンサルタント
   土壌の持つ自然の浄化能力を利用した省エネルギー、低コストの水質浄化システムとして「傾斜土槽法」(特許取得済み)を開発。
 また、平成12年5月にISO14001認証を取得済み。
(株)四国総合研究所
   CO回収技術や植物を用いた池水水質浄化、農産廃棄物の再資源化などを研究。また、雨水を大地にもどす舗装材として透水平板「スーパーテラ」などの商品開発にも貢献。
四国計測工業(株)
   ダイオキシン類、ホルムアルデヒド、環境ホルモンなどの測定や分析を実施。
四電エンジニアリング(株)
   生活排水をろ過してトイレや庭木の散水の雑用水として再利用する「中水装置」を開発し、自社ビルへも設置。
な ど        

以 上

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