平成15年8月7日
四国電力株式会社


伊方発電所3号機の炉内出力分布測定における制限値超過について
 

 伊方発電所3号機(加圧水型、定格電気出力89万キロワット)は、通常運転中のところ、8月6日18時25分、定期的に実施している炉内出力分布測定において、燃料1体の最上部で出力評価値(測定された中性子の数から一定の計算諸元を用いて出力を評価)が制限値を約1%超えていることが確認されたため、伊方発電所原子炉施設保安規定に基づき、原子炉出力を2%降下しました。

 これは、運転中の炉心最上部周辺には炉心から放出された中性子が炉心の周りにある水により反射されて集まっており、その中性子群が影響したものと考えられます。このような炉心最上部周辺に中性子が集まる傾向は一般的に燃焼が進むにつれて顕著に見られるもので、燃料の健全性に問題はありません。

 また、炉心上部の出力評価の方法について再検討し、定期検査直後の諸元に基づき評価していたこれまでの方法から、ウラン燃料の燃焼の進み具合に応じた諸元に置き換えて、出力降下前の出力評価値について再評価を行った結果、制限値を下回っていたことが確認されました。

 今後、炉心上部の出力評価にあたっては、当該ウラン燃料の燃焼の進み具合に応じた諸元に基づき評価することといたします。また、再度出力分布を測定したうえで、元の出力に復帰することといたします。

 本事象による、環境への放射能の影響はありません。

 本件は、国の法律・通達に基づく報告事象に該当する事象ではありません。



(参考)
  ○炉内出力分布測定
  炉内のウラン燃料の燃焼(核分裂)状況を詳細に把握するために実施しているもので、毎月1回、可動型の検出器を炉心内(50ヶ所)に挿入し、炉心内の中性子の数を測定することにより、燃料の出力分布を評価している。
   
添付資料−1 伊方発電所3号機 原子炉炉心位置図 (非公開)
添付資料−2 炉内出力分布測定における制限値超過箇所概要図



以 上

添付資料−2








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