平成16年5月10日
四国電力株式会社



伊方発電所における通報連絡事象(平成16年4月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出(平成16年3月分)について



平成16年4月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の5件です。これらの事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
なお、『「1/4炉心出力偏差」点検の実施漏れについて』は原因と対策をとりまとめた報告書を、4月27日、愛媛県および伊方町に提出しております。

事  象 発生月日 発表月日
1.伊方3号機 管理区域内での作業員の負傷について
4月6日
2.伊方1・2号機 海水淡水化装置の不具合について
4月15日
3.伊方3号機 「1/4炉心出力偏差」点検の実施漏れについて
4月16日 4月16日
4.伊方発電所での地震検知について
4月20日
5.伊方2号機 作業員体調不良について
4月27日



平成16年3月に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。

事  象 発生月日 発表月日
1.伊方3号機 総合排水処理装置油分濃度計入口配管からの漏えいについて
3月7日 4月12日



(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成16年4月分)

  1. 伊方3号機 管理区域内での作業員の負傷について
  2. 伊方1・2号機 海水淡水化装置の不具合について
  3. 伊方3号機 「1/4炉心出力偏差」点検の実施漏れについて
  4. 伊方発電所での地震検知について
  5. 伊方2号機 作業員の体調不良について

(別紙2)伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成16年3月分)

  1. 伊方3号機 総合排水処理装置油分濃度計入口配管からの漏えいについて



以 上

別紙1

伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成16年4月分)

1.伊方3号機 管理区域内での作業員の負傷について

 4月6日16時頃、伊方3号機管理区域内の使用済燃料ピットエリアにおいて、伊方2号機の第17回定期検査時(4月21日から開始)に取り替える一次冷却材ポンプの部品を事前に点検するためグリーンハウスの設置作業を行っていた。
 その際、ポリエステルシートを張っていた作業員(36歳、男性)が、誤って手に持っていたハサミで左足を負傷した。
 当該作業員は応急措置を受けた後、八幡浜市内の病院に搬送した。
 医師の診察の結果、左膝切創(全治2週間で通院・加療が必要、休業見込みなし)と診断された。

[グリーンハウス]
機器の分解点検等の際に放射性物質の飛散を防止するため、作業エリアに設置するポリエステルの覆い。






2.伊方1・2号機 海水淡水化装置の不具合について

 4月15日23時01分頃、2台ある海水淡水化装置の1台(A号機)において、淡水を製造する効率が低下したため、手動で停止した。
 調査の結果、海水淡水化装置を構成する蒸発器の胴部に穴(約15mm×30mm)が開いており、その穴から空気を吸い込み淡水を製造する効率が低下していることが判明した。このため、当該箇所の補修を行い、復旧した。
 なお、本事象によるプラントの運転への影響はなかった。

[海水淡水化装置]
1、2号機では蒸気で加熱した海水を圧力の低い状態で蒸発させ、その蒸留水を回収して淡水を製造する装置。取り出した淡水は、純水装置でさらに純度を上げた後、プラントの補給水等に使用している。








3.伊方3号機 「1/4炉心出力偏差」点検の実施漏れについて

 伊方3号機は通常運転中のところ、中央制御室における監視装置等により制限値内にあることを確認している「1/4炉心出力偏差」について、原子炉施設保安規定に定める頻度(1週間に1回)での定期点検チェックシートへの記載に漏れがある旨、4月16日、原子力保安検査官から指摘があり、4月11日分の記載漏れを確認した。
 このため、直ちに保安規定に基づく「1/4炉心出力偏差」を採取し、記録した。
 
 その後の調査の結果、原因は以下のとおりと考えられます。
「1/4炉心出力偏差」点検は、中央制御室で常時測定している監視画面のデータを週1回定期点検チェックシートに記載する作業であって、発電グループリーダーが作成した毎月の定期点検予定表に基づき当直長が実施することとなっているが、4月分の予定表作成作業時に、4月11日実施予定の当該点検の記載が誤って消去された。
その後の予定表のチェック等においても誤りが発見できず、発電グループリーダーは正しくない予定表を当直長に配布した。
当直長は、定期点検項目の実施頻度の再確認までは行わず、定期点検予定表に基づき点検を実施した。
その結果、当該点検(定期点検チェックシートへの偏差記録の転記)が所定の頻度で実施されなかった
 
 このため、
定期点検予定表にかえて、点検頻度の確認が容易な様式のチェックシートを新規に作成し、定期点検の計画、実施状況を確認
当該点検の方法を、週1回の定期点検チェックシートへの記載から、当直長が毎日運転状況を記録している発電日誌への記載に変更
発電所員および作業員全員に保安規定に基づく業務の実施徹底を周知
実施した。



○本件に関しては、上記内容の報告書を4月27日、愛媛県、伊方町に提出しております。







4.伊方発電所での地震検知について

 4月20日22時26分頃、愛媛県南予および中予地方等で地震が発生し、伊方発電所においても8ガルを観測したが、1,2,3号機とも異常はなく、プラントの運転に影響はなかった。

 (参考)伊方発電所の観測ガル数
1号機: 7ガル(通常運転中)
2号機: 7ガル(定期検査のため出力降下中)
3号機: 8ガル(通常運転中)






5.伊方2号機 作業員の体調不良について

 4月27日11時50分頃、定期検査中の伊方2号機において、作業(2次系配管修繕工事)前の作業要領書読み合わせ中に作業員1名が体調不良を訴えたため、八幡浜市内の病院に搬送した。
 医師の診察の結果、「一過性意識障害の疑い(不休傷)」と診断された。




別紙2
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成16年3月分)

1.伊方3号機 総合排水処理装置油分濃度計入口配管からの漏えいについて

 ○事 象  ○原 因  ○対 策






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