伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成16年8月分)
1.伊方3号機 発電機出力の変動について
8月7日17時29分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方3号機の発電機出力に有意な変動が発生した。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はなかった。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅 |
|
 |
2.伊方1,2号機 発電機出力の変動について
8月8日14時50分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方1,2号機の発電機出力に有意な変動が発生した。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はなかった。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅 |
|
 |
3.伊方2号機 アスファルト固化装置の不具合について
通常運転中の伊方2号機のアスファルト固化装置において、運転中の軸封油循環ポンプをA号機からB号機に切り替えたところ、B号機が不調であったため、当該ポンプを停止し点検した結果、8月16日10時40分頃、当該ポンプの軸の回転具合が通常よりも重いことを保修員が確認した。
分解点検の結果、当該ポンプの内部に粘着質の不純物が確認されたことから、この不純物により当該ポンプの軸の回転具合が通常よりも重くなったものと推定した。
このため、ポンプ内部の手入れを行うとともに、軸封油系統の点検清掃および軸封油の入れ替えを行い、復旧した。
[アスファルト固化装置] |
|
機器の分解点検等に伴い発生するプラント廃液や作業衣の洗濯排水等の低レベル放射性廃液をアスファルトと混合して固化処理する装置。 |
[軸封油循環ポンプ] |
|
低レベル放射性廃液とアスファルトを混ぜるためのアスファルト混和機の回転軸からアスファルト混合物が漏れ出すのを防止するため、混和機の軸受部に油を供給するポンプ。2台設置しており、通常1台を運転としている。 |

4.伊方1,2号機 原水貯槽水位計の指示不良について
8月17日15時00分頃、通常運転中の伊方1,2号機において、原水貯槽の水位が異常であることを示す信号が発信したため、運転員が現地を点検した結果、原水貯槽の水位計が正常な指示を示していないことを確認した。
点検の結果、当該水位計の故障を確認したため、当該水位計の構成部品を取り替え、復旧した。
[原水貯槽] |
|
町水道から水(原水)を受け入れるためのコンクリート製の貯槽。 |
原水は、前処理装置でろ過した後、発電所構内の生活用水として使用している。 |

5.伊方3号機 発電機出力の変動について
8月17日21時27分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方3号機の発電機出力に有意な変動が発生した。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はなかった。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅 |
|
 |
6.伊方1,2号機 発電機出力の変動について
8月23日18時48分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方1,2号機の発電機出力に有意な変動が発生した。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はなかった。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅 |
|
 |
7.伊方1号機 使用済燃料ピットエリアでの作業員負傷について
8月27日15時15分頃、伊方1号機の使用済燃料ピットエリアにおいて、燃料移送装置の定期点検のため、燃料移送用水路の蓋(鉄板:約1m×約1.3m、重さ約60kg)をクレーンで移動していたところ、作業員が左手中指の先端を蓋と床の間に挟み負傷した。このため、当該作業員を八幡浜市内の病院に搬送した。
医師の診察の結果、骨に異常はなく軽傷で、自然治癒を待つこととし、不休傷と診断された。
8.伊方1,3号機 発電機出力の変動について
8月30日19時01分頃、台風の強風により送電線事故が発生し、伊方1号機および伊方3号機の発電機出力に有意な変動が発生した。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はなかった。
参考:事故発生送電線および発電機出力の変動幅 |
|
 |