平成17年9月12日
四国電力株式会社
伊方発電所における通報連絡事象(平成17年8月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出(平成17年7月分)について
- 平成17年8月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の5件です。これらの事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
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8月18日 |
− |
2.伊方1,2号機 |
消火ポンプ出口配管からの水漏れについて |
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8月22日 |
− |
3.伊方3号機 |
復水脱塩装置再生塔排水配管からの漏えいについて |
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8月23日 |
− |
4.伊方1,2号機 |
海水淡水化装置からの水漏れについて |
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8月25日 |
− |
5.伊方3号機 |
セメント固化装置脱水機の不具合について |
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8月26日 |
8月26日 |
- 平成17年7月に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
1.伊方3号機 |
送電線保護リレー装置の不具合について |
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7月 2日 |
8月10日 |
2.伊方2号機 |
湿分分離加熱器ドレンタンク水面計元弁からの水漏れについて |
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7月 3日 |
8月10日 |
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7月 7日 |
7月 7日 |
4.伊方3号機 |
余熱除去ポンプモータ冷却水流量計の不具合について |
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7月10日 |
7月11日 |
5.伊方3号機 |
非常用ディーゼル発電機清水加熱器の不具合について |
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7月15日 |
8月10日 |
(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成17年8月分)
- 伊方1,2号機 発電機出力の変動について
- 伊方1,2号機 消火ポンプ出口配管からの水漏れについて
- 伊方3号機 復水脱塩装置再生塔排水配管からの漏えいについて
- 伊方1,2号機 海水淡水化装置からの水漏れについて
- 伊方3号機 セメント固化装置脱水機の不具合について
(別紙2)伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成17年7月分)
- 伊方3号機 送電線保護リレー装置の不具合について
- 伊方2号機 湿分分離加熱器ドレンタンク水面計元弁からの水漏れについて
- 伊方2号機 制御用空気圧縮機の不具合について
- 伊方3号機 余熱除去ポンプモータ冷却水流量計の不具合について
- 伊方3号機 非常用ディーゼル発電機清水加熱器の不具合について
以 上
別紙1
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成17年8月分)
1.伊方1,2号機 発電機出力の変動について
8月18日12時57分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方1,2号機の発電機出力に有意な変動が発生した。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はなかった。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅
落 雷 場 所 |
発電機出力の変動幅 |
広 見 線
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大洲変電所 〜 広見変電所
[大洲市] [北宇和郡鬼北町] |
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○1号機
532MW 〜 563MW 〜 595MW
(−5.5%) (変動前後) (+5.7%) |
○2号機
531MW 〜 560MW 〜 592MW
(−5.1%) (変動前後) (+5.7%) |
2.伊方1,2号機 消火ポンプ出口配管からの水漏れについて
8月22日17時30分頃、通常運転中の伊方1,2号機において、屋外に設置している消火ポンプBの出口配管から水が漏れていることを保修員が確認した。このため、当該配管を隔離し、水の漏えいは停止した。
点検の結果、当該配管に貫通穴(直径約1mm)が1箇所確認されたため、当該配管の補修を行い、復旧した。
- [消火ポンプ]
- 火災発生時等に水を供給するポンプで、1、2号機には電動消火ポンプ2台と ディーゼル駆動消火ポンプ1台の計3台を設置している。
3.伊方3号機 復水脱塩装置再生塔排水配管からの漏えいについて
8月23日15時40分頃、通常運転中の伊方3号機において、復水脱塩装置のイオン交換樹脂を再生するため、再生塔で樹脂量の調整(抜き取り)を行っていたところ、当該再生塔の排水配管から、イオン交換樹脂を含んだ水(イオン交換樹脂:100CC、水:200CC)が漏えいしていることを作業員が発見した。このため、当該配管を隔離し、漏えいは停止した。
点検の結果、当該配管のフランジ溶接部近傍に貫通穴が1箇所確認されたため、当該配管を取り替え、復旧した。
- [復水脱塩装置]
- 2次系冷却水に含まれるイオン状の不純物をイオン交換樹脂により取り除き、浄化する装置。
4.伊方1,2号機 海水淡水化装置からの水漏れについて
8月25日10時頃、通常運転中の伊方1,2号機において、海水淡水化装置Bの蒸発器を覆っている保温材の隙間から少量の水が漏れ出ていることを確認した。このため、当該装置を停止し、漏えいは停止した。(漏えい量:約3リットル)
点検の結果、蒸発器の胴部に貫通穴が1箇所確認されたため、当該箇所の補修を行い、復旧した。
- [海水淡水化装置]
- 海水を加熱して蒸発させ、その蒸留水を回収して淡水を製造する装置。取り出した淡水は、純水装置でさらに純度を上げた後、プラントの補給水等に使用している
5.伊方3号機 セメント固化装置脱水機の不具合について
8月26日9時45分、通常運転中の伊方3号機において、放射性廃液を処理するセメント固化装置の異常を示す信号が発信し、同装置の脱水機が自動停止した。
現在、脱水機の点検を行い原因調査している。
- [セメント固化装置]
- 洗濯排水や機器点検時の排水等、管理区域内で発生した液体廃棄物を濃縮し、混練機でセメントと混ぜ、ドラム缶に詰めて固化する設備。
脱水機は、混練機で混ぜる前に液体廃棄物を液体成分と固体成分に分ける設備。
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成17年7月分)
1.伊方3号機 送電線保護リレー装置の不具合について
- ○事 象
- 7月2日8時24分、通常運転中の伊方3号機において、送電線の保護リレー装置の故障を示す信号が発信したため、現地を確認した結果、保護リレー装置Aのバックアップ装置内の制御カードが不調であることを確認した。
- ○原 因
- 調査の結果、当該制御カードの電子部品(メモリーチップ)が偶発的に不良となったため、当該制御カードが正常に機能しなかったものと推定される。
- ○対 策
- 当該制御カードを取り替え、復旧した。
2.伊方2号機 湿分分離加熱器ドレンタンク水面計元弁からの水漏れについて
- ○事 象
- 7月3日、通常運転中の伊方2号機において、湿分分離加熱器ドレンタンクAの水面計下方の床面に水たまりが発見されたため、保修員が調査した結果、同日10時45分頃、水面計につながる配管に設置している弁から水が漏えいしていることを確認した。このため、水面計を隔離し漏えいは停止した。(漏えい量:約1.6リットル)
点検の結果、当該弁のフランジ部のパッキンに僅かな漏えい跡を確認した。
- ○原 因
- プラント起動停止時の圧力・温度変化や弁点検時のフランジ部締め付け力の僅かなばらつき等の重畳により、フランジ部の密封性能が徐々に低下し、漏えいに至った可能性が考えられる。
- ○対 策
- 当該弁のパッキンについて、石綿製からより密封性に優れた黒鉛製に取り替えた。
3.伊方2号機 制御用空気圧縮機の不具合について
- ○事 象
- 7月7日14時27分、通常運転中の伊方2号機において、制御用空気の圧力低下を示す信号が発信し、予備の制御用空気圧縮機Bが起動した。その後、14時35分頃、運転中の制御用空気圧縮機Aに吐出空気の温度上昇を示す信号が発信し、制御用空気圧縮機Aは自動停止した。
点検の結果、制御用空気圧縮機Aの制御回路に設置している電磁弁に不具合が認められた。
なお、事象発生時の制御用空気の供給は、制御用空気圧縮機Bにより確保していたことから支障なかった。
- ○原 因
- 調査の結果、制御用空気圧縮機運転時の電磁弁の頻繁な動作に伴い、電磁弁を構成する部品が摺動して摩耗粉が発生し、摩耗粉の影響により電磁弁が正常に動作しなくなったものと推定される。
- ○対 策
-
- 当該電磁弁を新品に取り替え、運転状態を確認し、通常状態に復旧した。
なお、念のため、制御用空気圧縮機Bについても電磁弁を新品に取り替えた。
- また、今回の定期検査において、摩耗粉の発生を低減させた電磁弁に取り替える。
4.伊方3号機 余熱除去ポンプモータ冷却水流量計の不具合について
- ○事 象
- 7月10日6時27分、通常運転中の伊方3号機において、余熱除去ポンプBのモータを冷却する冷却水流量の低下を示す信号が発信した。このため、現地を確認した結果、流量計の現地指示は通常の値を示しており、当該ポンプモータの冷却に必要な水量が確保できていることを確認した。
当該流量計の警報回路の点検を行った結果、流量の低下を検知して信号を発信するスイッチの不具合が確認された。
- ○原 因
- 調査の結果、スイッチの接点部に絶縁物質が生成されたため接点不良となり、スイッチが正常に動作しなくなったものと推定される。
なお、今回の接点不良は、他では発生していないことから、偶発的に発生したものと考えられる。
- ○対 策
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- 当該スイッチを新品に取り替え、復旧した。
- 今後とも運転中の故障に対応するため、予備品を常備する。
5.伊方3号機 非常用ディーゼル発電機清水加熱器の不具合について
- ○事 象
- 7月15日20時39分、通常運転中の伊方3号機において、非常用ディーゼル発電機Aを暖機するために使用している清水加熱器A1の加熱用電気ヒータの地絡を示す信号が発信した。
- ○原 因
- 調査の結果、当該ヒータの固定金具を締め付けているナットが、非常用ディーゼル発電機運転時の振動等により緩んだため、取付金具を固定できなくなり、取付金具が外れて当該ヒータのケーブル端子に接触し、地絡が発生したものと推定される。
- ○対 策
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- 当該ヒータの取付金具を正規の位置に取り付けて固定し、清水加熱器A1の運転状況を確認した後、復旧した。
- 固定金具が回らないように締め付けているナットについて、緩みが生じないようナットを二重にするとともにナットの締め付け状況を確認するよう作業要領書に記載する。
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