伊方発電所2号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力56万6千キロワット)は、平成17年9月5日から第18回定期検査を実施しておりますが、平成18年2月2日10時47分、送電を開始しましたのでお知らせいたします。
今後、徐々に出力を上げながら各種試験を行い、2月5日頃には100%出力に達し、3月1日、経済産業省の総合負荷性能検査を受けて、定期検査を終了する予定です。
1.伊方発電所2号機第18回定期検査実績
定検開始 | : | 平成17年 | 9月5日 | ||
臨 界 | : | 平成18年 | 1月31日 | ||
送電開始 | : | 平成18年 | 2月2日 | (停止日数150日) |
2.送電開始後の主な検査
主 な 検 査 名 | 検 査 概 要 |
炉心特性確認検査 (事業者検査) |
原子炉内の核分裂の状況および主要な運転データなどを測定し、原子炉が所定の性能を有していることを確認する。 (プラント出力 50%、75%、100%出力) |
蒸気タービン 性能検査 (国の検査) |
定格熱出力で運転を行い、蒸気タービンが安定して連続運転できることを確認する。 |
総合負荷性能検査 (国の検査) |
定格熱出力で運転を行い、各設備の運転データなどが正常であることを確認し、プラントが安定して運転できることを総合的に確認する。 |
3.定期検査中に実施した主要な工事等
(1)原子炉容器内部構造物取替工事(添付資料−1参照)
予防保全の観点から最新技術を導入している3号機と同型式の内部構造物に取り替えた。また、新しい内部構造物は、高燃焼度燃料の導入に伴う制御棒の増設に対応したものとしている。
(2)高燃焼度燃料の導入に伴う工事
制御棒増設工事(添付資料−1参照)
制御棒4本を増設し、現状の29本から33本とした。
ほう酸濃縮液タンク設置関連工事(添付資料−2参照)
運用するほう酸水が従来より多くなることから、1,2号機共用のほう酸濃縮液タンク(1基)を、1号機第22回定期検査(平成16年度)で設置した。 今回の工事では、共用のほう酸濃縮液タンクから2号機に接続する配管等を設置した。
(3)600系合金溶接部の応力腐食割れに対する予防保全工事(添付資料−3参照)
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原子炉容器の冷却材出口管台溶接部の表面(溶接部内周側)に応力腐食割れに強い材料を溶着(クラッディング工事)した。 |
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原子炉容器の冷却材入口管台部、炉内核計装筒管台部、安全注入管台部の残留応力を低減させるレーザピーニング工事を行った。 |
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冷却材配管に接続される加圧器の管台溶接部を応力腐食割れに強い材料に取り替えた。また、この作業に伴い配管の一部を取り替えた。 |
(4)1次系配管取替工事(添付資料−2参照)
配管溶接部の信頼性向上等を図る観点から、余熱除去ライン、高圧注入ライン、余剰抽出ラインの一部について、配管の材質変更(SUS304→SUS316)等を行うとともに、あわせて弁の取り替えを行った。
(5)ステンレス配管点検
平成15年6月に発生した「1号機安全注入系統テストライン配管のひび」に鑑み、塩化ビニールテープによる塩化物応力腐食割れの可能性はないが、万一、漏えいが発生すると原子炉の運転に支障を及ぼす系統および放射能を含む系統で未点検の範囲について、今回と次回の定期検査において行うこととしていたステンレス配管の点検のうち、今回の点検分を実施した。
また、平成16年5月に発生した「2号機余熱除去系統配管のひび」に鑑み、過去にテープを除去したままで健全性を確認していない可能性がある箇所の配管点検を実施した。
添付資料1−伊方2号機 定期検査中に実施した主要な工事等
添付資料2−伊方2号機 定期検査中に実施した主要な工事等
添付資料3−伊方2号機 定期検査中に実施した主要な工事等
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