
平成18年4月10日
四国電力株式会社
伊方発電所における通報連絡事象(平成18年3月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出(平成18年2月分)について
- 平成18年3月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の5件です。これらの事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
1.伊方1号機 |
復水脱塩装置建家内での発煙について |
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3月 1日 |
− |
2.伊方1,2号機 |
海水淡水化装置更新工事における作業員の目への異物混入について |
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3月 2日 |
− |
3.伊方1号機 |
定期検査中における作業員のケガについて |
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3月 10日 |
− |
4.伊方3号機 |
非常用ディーゼル発電機冷却用配管からの水漏れについて |
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3月 22日 |
− |
5.伊方3号機 |
送電線保護リレー装置の不具合について |
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3月 24日 |
− |
- 平成18年2月に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
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2月 14日 |
2月 15日 |
(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成18年3月分)
- 伊方1号機 復水脱塩装置建家内での発煙について
- 伊方1,2号機 海水淡水化装置更新工事における作業員の目への異物混入について
- 伊方1号機 定期検査中における作業員のケガについて
- 伊方3号機 非常用ディーゼル発電機冷却用配管からの水漏れについて
- 伊方3号機 送電線保護リレー装置の不具合について
(別紙2)伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成18年2月分)
- 伊方2号機 封水注入流量の低下について
以 上
別紙1
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成18年3月分)
1.伊方1号機 復水脱塩装置建家内での発煙について
3月1日14時03分頃、第23回定期検査中の伊方1号機の復水脱塩装置建家に隣接する塩酸貯槽建家内において、作業員がガスバーナーで鉄板の切断作業を行っていたところ、火花が復水脱塩装置建家内への延焼防止のため取り付けていた防炎シートに飛び、復水脱塩装置建家内に煙が発生した。
また、同じ頃、復水脱塩装置建家の火災報知器が作動したことから、運転員が現地確
認を行い、煙の発生を確認した。
このため、ただちに防炎シートを水に浸して煙を消すとともに、八幡浜消防署に連絡を行った。
八幡浜消防署による現場確認が行われ、本件は火災に該当しないと判断された。
なお、本事象による作業員の負傷はなかった。
2.伊方1,2号機 海水淡水化装置更新工事における作業員の目への異物混入について
3月2日、伊方1,2号機海水淡水化装置更新工事中に、作業員の右目に異物(塗料)が混入した。
このため、伊方発電所内の健康管理室で目の洗浄を行った後、同日10時30分頃、八幡浜市内の眼科に搬送した。
医師による診察の結果、結膜の充血が少し見られたが、異物はまぶたに付着しており、角膜には異常は無く、就労には問題ないと判断された。
3.伊方1号機 定期検査中における作業員のケガについて
3月10日、第23回定期検査中の伊方1号機の原子炉格納容器内で、配管取替作業中の作業員が配管の切り屑で左手小指を負傷した。
このため、包帯を巻いて止血し事務所で休養していたが、再度、出血し始めたため、同日5時頃、八幡浜市立病院に搬送した。
医師による診察の結果、「左小指切創」と診断され、縫合処置を行ったが、就労には問題ないと判断された。
なお、当該作業員の被ばく、汚染はなかった。
4.伊方3号機 非常用ディーゼル発電機冷却用配管からの水漏れについて
3月22日、通常運転中の伊方3号機において、非常用ディーゼル発電機Bの定期運転(月1回)を行っていたところ、ディーゼル発電機近傍に水が落ちてきていることを運転員が確認したため、調査を行った結果、同日16時30分頃、ディーゼル発電機の冷却用配管の微小な貫通穴から純水が漏えいしていることを、保修員が確認した。
このため、当該部を補修用テープで塞ぎ、漏えいのないことを確認した。
(漏えい量:約30リットル)
当該部については、3号機第9回定期検査(平成18年4月末頃から開始予定)で、配管を取り替えることとする。
本事象によるディーゼル発電機の機能への影響はなかった。
- [非常用ディーゼル発電機]
- 発電所の運転中に外部電源が喪失し、所内に電気が供給できなくなった場合に、安全にプラントを停止するのに必要な機器等に電気を供給するための設備で、2基設置している。

5.伊方3号機 送電線保護リレー装置の不具合について
3月24日、通常運転中の伊方3号機において、送電線の保護リレー装置の故障を示す信号が発信したため、現場を確認した結果、同日6時12分頃、保修員が保護リレー装置Aのバックアップ装置に不具合があることを確認した。
調査の結果、電源回路ユニットの故障が確認されたことから、当該ユニットを取り替え、復旧した。
- [送電線保護リレー装置]
- 落雷等による送電線の異常を検出するために設置しているもので、信頼性向上の観点から送電線1回線毎に多重に設置されている。

別紙2
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成18年2月分)
1.伊方2号機 封水注入流量の低下について
- ○事 象
- 2月14日22時44分、第18回定期検査中(調整運転中)の伊方2号機において、1次冷却材ポンプの封水注入流量の指示低下を示す信号が発信した。
このため、調査を行ったところ、1次冷却材ポンプに封水を注入している充てんポンプのうち、B号機の出口にある逃がし弁が動作していることが確認された。
なお、充てんポンプC号機の逃がし弁にも微少なシートリークの徴候が確認されたが、運転に支障はなかった。
その後、当該B号機の逃がし弁を分解点検し、部品取替及び手入れを実施した後、ポンプの運転状態を確認した上で、2月21日、復旧した。
- ○原 因
- 当該逃がし弁の分解点検の過程において、シート面に傷が確認されたことなどから、念のため、A,C号機の出口逃がし弁についても分解点検を実施し、本事象の原因調査を行った結果、
- 弁を閉止するバネの表面に腐食が発生し、バネの太さが若干細くなったため、閉止力が低下したこと
- 高圧の流体が徐々にシート面に浸透してシート面の肌荒れ(密封機能低下)が生じたこと
から、当該逃がし弁が動作し、充てんポンプから封水として送り出した1次冷却材が、逃がし弁を経由して充てんポンプの入口側に戻り、一時的に1次冷却材ポンプへの封水の注入量が低下したものと推定される。
- ○対 策
-
- 2号機の充てんポンプ出口逃がし弁3台について、部品取替および手入れを実施した。なお、バネについては、予防保全の観点から次回定期検査時に耐食性に優れたステンレス製のバネに取り替える。
- 同様な使用条件下にある1,2号機の充てんポンプの出口逃がし弁について、分解点検の頻度を見直しする。

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