伊方発電所における通報連絡事象（平成18年9月分）および
通報連絡事象に係る報告書の提出（平成18年8月分）について

•   平成18年9月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の7件です。これらの事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。

•   平成18年8月に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。

（別紙1）伊方発電所における通報連絡事象の概要（平成18年9月分）

1. 伊方2号機  非常用ディーゼル発電機燃料ドレン配管の不具合について
2. 伊方1，2号機  発電機出力の変動について
3. 伊方1，2号機  発電機出力の変動について
4. 伊方1，2号機  発電機出力の変動について
5. 伊方1号機  蒸気発生器ブローダウンサンプリング配管からの2次系水の漏えいについて
6. 伊方発電所から出港した使用済燃料輸送船の天候不順による避泊について
7. 伊方発電所  地震感知について

（別紙2）伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要（平成18年8月分）

1. 伊方1，2号機  送電線自動復旧装置の不具合について

伊方発電所における通報連絡事象の概要（平成18年9月分）

1．伊方2号機  非常用ディーゼル発電機燃料ドレン配管の不具合について

  9月4日14時06分頃、通常運転中の伊方2号機において、定期試験のため非常用ディーゼル発電機Ａを運転したところ、燃料供給配管に設置されている燃料油圧変動緩和装置のドレン配管の継ぎ目部から、少量の油が漏えいしていることを運転員が確認したため、当該ディーゼル発電機を停止した。
  ドレン配管については、折損していることが確認されたことから、新品に取り替え、16時45分、通常状態に復旧した。

［非常用ディーゼル発電機］

  発電所の運転中に外部電源が喪失し、所内に電気が供給できなくなった場合に、安全にプラントを停止するのに必要な機器等に電源を供給するための設備で、2基設置している。

2．伊方1，2号機  発電機出力の変動について

  9月10日5時36分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方1，2号機の発電機出力に有意な変動が発生した。
  発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はなかった。

落  雷  場  所	発電機出力の変動幅
広見線 大洲変電所  〜  広見変電所   [大洲市]      [北宇和郡鬼北町]	○1号機 532ＭＷ  〜  566ＭＷ  〜  604ＭＷ (−6.0％)   （変動前後）    (＋6.7％)
	○2号機 520ＭＷ  〜  560ＭＷ  〜  600ＭＷ (−7.1％)    （変動前後）    (＋7.1％)

3．伊方1，2号機  発電機出力の変動について

  9月10日5時41分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方1，2号機の発電機出力に有意な変動が発生した。
  発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はなかった。

落  雷  場  所	発電機出力の変動幅
大洲北幹線 大洲変電所   〜  川内変電所   [大洲市]            [東温市]	○1号機 510ＭＷ  〜  566ＭＷ  〜  610ＭＷ (−9.9％)   （変動前後）    (＋7.8％)
	○2号機 500ＭＷ  〜  560ＭＷ  〜  610ＭＷ (−11.0％)  （変動前後）   (＋8.8％)

4．伊方1，2号機  発電機出力の変動について

  9月10日5時48分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方1，2号機の発電機出力に有意な変動が発生した。
  発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はなかった。

落  雷  場  所	発電機出力の変動幅
大洲北幹線 大洲変電所   〜  川内変電所   [大洲市]            [東温市]	○1号機 530ＭＷ  〜  566ＭＷ  〜  598ＭＷ (−6.4％)   （変動前後）    (＋5.7％)
	○2号機 514ＭＷ  〜  561ＭＷ  〜  598ＭＷ (−8.3％)   （変動前後）    (＋6.5％)

5．伊方1号機  蒸気発生器ブローダウンサンプリング配管からの2次系水の漏えいについて

  9月14日11時40分頃、通常運転中の伊方1号機補助建家内において、作業員が、廃液フィルタ室入口付近で床面に水溜まりを発見した。このため、付近を調査した結果、蒸気発生器Ａのブローダウンサンプリング配管の溶接部付近から2次系水が漏えいしていることを確認した。漏えいは、当該配管の上流側の弁を閉止した結果、停止した。なお、漏えい量は約40リットルと推定された。
  その後、当該配管の漏えい箇所を新品に取り替え、2次系水を通水して漏えいのないことを確認し、復旧した。

［蒸気発生器ブローダウンサンプリング配管］

  蒸気発生器の2次系水の水質及び放射能を測定するために蒸気発生器の胴下部より給水の一部を試料として取り出す系統の配管

6．伊方発電所から出港した使用済燃料輸送船の天候不順による避泊について

  伊方発電所から、日本原燃（株）使用済燃料受入れ・貯蔵施設に向けて出港した使用済燃料輸送船は、台風などの影響による天候不順により、海上輸送中に2回避泊を行った。

7．伊方発電所  地震感知について

  9月26日7時3分頃、伊予灘を震源とした地震があり、通常運転中の伊方発電所1，2，3号機で地震を感知したが、その際、1，2号機において感知した地震の大きさが0ガルと出力され、地震の大きさを表示する装置に不具合があることが確認された。
  現在、当該装置について不具合となった原因を調査している。

伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要（平成18年8月分）

1．伊方1，2号機  送電線自動復旧装置の不具合について

• 事    象
    8月3日17時、通常運転中の伊方1，2号機の中央制御室において、送電線事故等で遮断された送電線の遮断器を自動で復帰させる装置の異常を示す信号が発信した。
    このため、保修員が現地を確認した結果、18万ボルト伊方北幹線1号線の自動復旧装置に異常を示す表示灯の点灯が確認されたことから、当該装置のリセット操作を行ったところ、故障の表示は消灯した。

• 原    因
    異常を示す表示灯の点灯を確認後、当該装置のリセット操作により、故障の表示は消灯した。その後の運転状況確認においても当該装置に異常は認められないことから、当該装置内で何らかの一過性の要因により、異常を示す信号が発信したものと推定される。

• 対    策
    当該装置については､継続使用することとし､これまでと同様の保守･運用管理を行う｡

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