平成18年12月19日
四国電力株式会社

伊方発電所2号機  制御棒位置ずれの復旧について

  伊方発電所2号機(定格電気出力56万6千キロワット)は、第19回定期検査において、炉心設計の妥当性などを確認するための炉物理検査を実施していたところ、12月16日11時10分頃、制御用バンクDの制御棒4本のうち1本の上下方向の位置が、他の制御棒とずれていることが確認されました。また、その後の動作確認の過程においても、再度、当該制御棒に位置ずれの発生が認められました。
  本事象に伴う放射性物質の放出はなく、環境への放射能の影響はありません。

(12月16日発表済み)

  その後の詳細調査において、当該バンクの制御棒について全部挿入した位置から引き抜き位置までの動作確認を繰り返し実施しましたが、位置ずれの発生は認められませんでした。
  また、一時中断していた炉物理検査を再開し、制御棒の動作状況を確認した結果、正常に動作することを確認しました。

  調査結果から、当該制御棒の位置ずれは、以下の原因により、一時的に発生したものと考えられます。

[位置ずれの発生原因]
  1. プラント停止時の運転操作等に伴い、制御棒を駆動させる装置内で、制御棒駆動軸を上下に動作させる際に駆動軸を保持する可動つかみ部のすき間に微小な金属の酸化皮膜が付着したことにより、当該部の摺動抵抗が通常に比べてやや高くなり、駆動軸をつかむ動作に時間遅れが発生した。
  2. これにより、可動つかみラッチのツメが駆動軸の溝に十分かみ合わない状態で、制御棒をつかんでいる固定つかみラッチがはずれたことから、制御棒が自重で下方へスリップした。
  3. 制御棒が約20ステップ(約30p)スリップした時点で、可動つかみラッチが駆動軸にかみ合い、停止した。

  現在、当該制御棒は正常に動作することが確認されていることから、位置ずれの原因となった付着物は、動作確認の初期段階で除去されたものと考えられます。

  今後当面の間、制御棒動作試験時等には、制御棒動作時のデータを採取して異常のないことを確認することといたします。
  また、プラントの起動・停止時や通常運転時には、一次冷却材の水質管理を適正に行い、金属酸化皮膜の低減に努めることとします。

  本事象は、国の法律に基づく報告事項には該当しません。

  なお、伊方2号機の送電開始は、当初予定より約3日遅れの明日(12月20日)未明となる予定です。



以 上

【添付資料】伊方2号機制御棒駆動装置概要図

【報  告  書】 伊方発電所第2号機  制御棒位置のずれについて  (PDF-142KB)


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(添付資料)

伊方2号機制御棒駆動装置概要図



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