平成19年3月29日
四国電力株式会社

平成19年3月  社長定例記者会見の概要

  平成19年3月29日、常盤社長から「平成19年度  経営計画の概要」について説明しました。

(はじめに)
  これまで、3月の定例会見では、電力需要の想定やそれを踏まえた設備形成などをまとめた「供給計画の概要」と、経営目標や効率化目標を踏まえた「経営の重点課題」を、別々の資料でご紹介しておりましたが、これらは経営を行っていくうえで密接に関連していることから、本年より、一つの冊子に集約いたしました。
(詳しくは「平成19年度  経営計画の概要」をご覧ください)
(中期経営構想)
  当社グループは、「エネルギーを中心として、人々の生活に関わる様々なサービスを、高い品質で提供し続けることにより、快適・安全・安心な暮らしと地域の発展に貢献する」ことをグループの基本使命に掲げ、エネルギーから情報通信、ビジネス・生活サポートまで、多様なサービスをワンストップで提供する「マルチユーティリティー企業グループ」を目指しています。
  当社は、昨年5月、このビジョンの実現に向けて取り組んでいく6つの課題や、数値目標を定めた「中期経営構想」を策定しました。
  具体的な数値目標としては、
  • 収益性の指標として総資本営業利益率(ROA)を、平成18年度から22年度までの5年間平均で4.0%以上に、
  • また、安定性の指標として株主資本比率を22年度末で30%に、
  • さらには、売り上げの源泉となる販売電力量を5年間で10億kWh拡大する
こととしており、これらの目標の達成に向けて、グループをあげて取り組んでおります。
(供給計画の概要)
[電力需要の見通し]
  当社の電力需要は、経済の緩やかな回復基調などを反映し、大口電力を中心に堅調に推移しており、中長期的にも緩やかに増加するものと見ております。
  具体的には、先行き10年後の平成28年度の販売電力量は301億kWh、17年度からの年平均伸び率は0.7%と想定しました。17年度の気温影響を補正した伸び率では0.8%となります。
  また、28年度の最大電力は575万kW、年平均伸び率は0.8%、気温補正後では0.6%と想定しております。
[電源開発計画]
  当社では、CO2排出量削減や経年化した既設火力の更新などの観点から、坂出地区において、LNG導入に向けた諸準備を進めております。今回の計画では、工事工程を精査した結果、坂出1号機の運転開始時期を、昨年度計画の平成22年11月から3か月前倒しし、同年8月にすることといたしました。なお、4号機の燃料転換完了時期は、昨年度計画と同様、22年3月としております。
[電力需給計画]
  平成18年度から28年度までの夏季の最大電力バランスについては、先行き10年間の最大電力の見通しに対して、十分な供給力を確保しております。
  電源別に見た年度末の設備構成比率と、年間の発受電電力量構成比率については、LNGは、平成28年度には、発電設備で全体の8%、電力量構成比で6%を占めることになります。
[設備投資額]
  平成18年度から20年度にかけての設備投資額については、18年度の実績見込み額は521億円であり、19年度は655億円、20年度は682億円を計画しております。
  来年度以降は600億円台に上昇しますが、これは、LNG導入に伴う投資や、原子燃料が増加するためです。原子燃料は、ウランの精錬から成形加工に至るまでに時間がかかりますので、精錬や濃縮、成形加工などの加工工程の都度、それぞれの工程で支出した経費を設備投資額に整理しておき、実際に原子力発電に使われた時点で費用計上することになっています。原子燃料の増加は、世界のエネルギー需給の逼迫や化石燃料価格の高止まりなどにより、ウラン価格が上昇していることなどを反映したものであります。
(経営の重点課題)
[電力販売の拡大]
  今後、電力需要の伸びが鈍化するなか、当社は「需要は自らが創造し、獲得するもの」との考えのもと、積極的な販売活動を展開してまいります。
  電化住宅につきましては、18年度に普及戸数が10万戸を突破したところですが、18年度から22年度の5年間で、さらに10万戸の増加を目指しております。
  また、業務用電化の推進や、自家発から当社買電への切り替えにも努めてまいります。
[安全・安定的で効率的な電力供給]
  設備投資額については、19年度に650億円程度となるものの、ピークであった平成4年度に比べると依然低い水準であります。LNGプロジェクトや設備の経年劣化対策を着実に進めるなど、電力安定供給のために必要な投資を行いながら、これからも、修繕費も含め、設備対応費用を可能な限り抑制してまいります。
  また、伊方発電所の設備利用率については、これからも安全運転を継続することにより、コスト面、環境面で効果的な原子力発電所の利用率を80%以上に維持してまいります。
[グループの総合力強化と企業価値の拡大]
  ソリューションサービスの一環として展開している技術サポートは、当社グループが保有する技術力・ノウハウを活用して、お客さまの効率的なエネルギー使用などをご提案しているものであります。省エネルギー対策や設備保全対策、負荷平準化対策など、お客さまの様々な技術的課題を解決するための取り組みとしてご好評をいただいており、実施件数は着実に増加しております。今後もグループの総合力を活かし、引き続き強力に展開していきたいと考えております。
  また、グループビジョンの2本目の柱である情報通信事業については、FTTHの推進を重要課題と位置づけております。現在、関係会社のSTNetが、「ネット・電話・テレビ」のトリプルプレイサービスを武器にした「ピカラ光サービス」を積極展開しており、平成20年度までに契約口数6万口を目指してまいります。
[CSR活動の推進]
  当社は、今後とも地域の皆さまから一層信頼される企業グループを目指し、コンプライアンスの徹底や、積極的な情報公開、また温暖化対策をはじめとした環境保全など、あらゆる社会的責任の遂行に誠実に取り組んでまいります。

  本日私からは以上であります。

以  上


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