平成19年11月12日
四国電力株式会社
伊方発電所における通報連絡事象(平成19年10月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出(平成19年9月分他)について
- 平成19年10月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の1件です。本事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
伊方発電所3号機 |
一次冷却材流量検出回路の不良について |
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10月30日 |
10月31日 |
- 過去に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
1.伊方発電所1号機 |
非常用ディーゼル発電機B清水加熱器補助蒸気配管からの漏えいについて |
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8月17日 |
9月10日 |
2.伊方発電所3号機 |
タービン建屋前でのヒドラジンの漏えいについて |
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9月13日 |
10月10日 |
3.伊方発電所3号機 |
管理区域内での純水の漏えいについて |
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9月26日 |
9月26日 |
伊方発電所3号機 一次冷却材流量検出回路の不良について
- 伊方発電所1号機 非常用ディーゼル発電機B清水加熱器補助蒸気配管からの漏えいについて
- 伊方発電所3号機 タービン建屋前でのヒドラジンの漏えいについて
- 伊方発電所3号機 管理区域内での純水の漏えいについて
以 上
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成19年10月分)
10月30日14時53分、第10回定期検査における調整運転中の伊方発電所3号機において、中央制御室で一次冷却材流量の低下を示す警報が発信したため、運転員が確認したところ、一次冷却材Cループに4つある流量検出回路のうち、1つの指示が約100%であるべきところ0%になっていることが確認されました。
調査の結果、現地に設置されている流量信号の伝送器の不良であることが判明したため、当該伝送器を取り替えて、10月31日8時30分、異常のないことを確認し、通常状態に復旧しました。
(参考)
- ○一次冷却材流量検出回路
- 伊方発電所3号機は、原子炉を冷却する系統(一次冷却系)がA、B、Cループの3つの配管系統で構成されており、その配管系統を流れる一次冷却材の流量を計測し、その値を中央制御室で監視している。各ループには、流量検出回路が4つずつ設置されている。

伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成19年9月分他)
- 事 象
8月17日22時00分頃、通常運転中の伊方発電所1号機において、非常用ディーゼル発電機Bを暖機するために使用している補助蒸気の配管から、僅かな蒸気が漏えいしていることを保修員が確認しました。その後、当該配管を隔離し、蒸気の漏えいは停止しました。漏えい量は、約1リットルと推定されました。
点検の結果、配管に貫通穴(約1mm×約1mm)が確認されたため、当該配管を新品に取り替えて、8月30日10時00分、異常のないことを確認し、通常状態に復旧しました。
- 原 因
本事象の原因は、蒸気停止中および、蒸気通気中の清水加熱器入口水平配管部で発生するドレンが蒸気とともに、当該配管のフランジ部、温度計のさや管付近に流入して、当該配管が経年的に浸食され減肉し、貫通穴が発生したためと推定されました。
- 当該配管を新品に取り替えました。
- 伊方発電所2号機の清水加熱器については、当該配管と同じ箇所を次回定期検査で取り替えます。
- 伊方発電所1,2号機の清水加熱器については、点検(1回/4定検)に合わせて当該配管内面の点検および肉厚測定を実施するよう作業要領書に追記し、経年監視を行います。

- 事 象
9月13日10時40分頃、第10回定期検査中の伊方発電所3号機において、屋外に設置してあるヒドラジン原液タンクの点検のため、同タンクから仮設受入容器へのヒドラジン抜き取り作業を行っていたところ、ヒドラジンが仮設受入容器から道路上に溢れ、一部が側溝へ流れ込みました。漏えい量は約20リットルと推定されました。このため、直ちに抜き取り作業を中断し、漏れたヒドラジンを紙ウエスで拭き取りました。海への漏えいはありません。
- 原 因
本事象の原因は、作業要領書に細かい操作手順の記載がなかったことおよび作業員が仮設ポンプの構造、特性を理解していなかったことから、仮設受入容器の水位が規定値になり仮設ポンプを停止した際に、原液抜き取り弁を「開」のままにしていたために、ヒドラジン原液タンクと仮設受入容器との水位の高低差により、ヒドラジンが仮設受入容器に流れ込んだものと推定されました。
- 仮設ポンプに仮設入口弁を設置して、移送停止時は仮設入口弁の全閉と仮設ポンプの停止を行う手順とするとともに、作業エリアにシート等を用いた仮設防液堤を設け、同一箇所で監視および操作ができるように、仮設防液堤の中に仮設設備を設置する旨を作業要領書に追記します。また、仮設ポンプの図面を添付し、仮設ポンプの構造、特性について作業員に周知徹底します。
- 他の類似した液抜き作業の作業要領書について、細かい操作手順や万一の漏えいを想定した仮設防液堤設置等の対策がなされていることを確認し、不足しているものは、作業要領書の見直しを行います。
- 関連するマニュアルに液抜き取り作業時の注意事項を追記します。

- 事 象
9月26日11時50分頃、第10回定期検査中の伊方発電所3号機において、原子炉建屋1階の通路部で純水が漏えいしたことを運転員が確認しました。漏えい量は、約1.4m3と推定されます。
漏えい水は全て回収し、廃棄物として処理しました。
- 原 因
本事象の原因は、隔離水抜き作業の手順書作成時に、格納容器空調装置の停止中は「閉」となる電動弁を「開」する手順を記載しなかったため、水抜き時に当該電動弁が「閉」のままで、その上流に純水が残り、当該電動弁を開閉試験のために「開」としたことで、残っていた純水が下流に流れ、分解点検中であった手動弁から漏えいしたものと推定されました。
- 水抜き範囲内の弁を確実に開とするため、遠隔操作弁(電動弁、空気作動弁)については、すべて「開」であることを確認する手順とし、関連マニュアルを改正しました。
- 隔離水抜き等の作業において、機器と連動して弁の開閉状態が変わるものに留意する必要があることを、再度、関係者に周知しました。

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