平成20年4月10日
四国電力株式会社
伊方発電所における通報連絡事象(平成20年3月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出(平成20年2月分)について
- 平成20年3月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の5件です。本事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
1.伊方発電所1号機 |
湿分分離加熱器ドレンタンク水面計からの蒸気漏れについて |
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3月 6日 |
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2.伊方発電所2号機 |
充てん・抽出系統空気抜配管からの漏えいについて |
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3月16日 |
3月16日 |
3.伊方発電所1号機 |
制御用空気圧縮機の不具合について |
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3月20日 |
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4.伊方発電所2号機 |
余熱除去系統の不具合について |
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3月21日 |
3月21日 |
5.伊方発電所 |
2次系水の排水処理装置の空気抜き配管からの水漏れについて |
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3月26日 |
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- 平成20年2月に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
1.伊方発電所1号機 |
制御棒動作試験中の不具合について |
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2月 1日 |
3月10日 |
2.伊方発電所2号機 |
主変圧器冷却装置制御盤からの発煙について |
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2月25日 |
3月10日 |
- 伊方発電所1号機 湿分分離加熱器ドレンタンク水面計からの蒸気漏れについて
- 伊方発電所2号機 充てん・抽出系統空気抜配管からの漏えいについて
- 伊方発電所1号機 制御用空気圧縮機の不具合について
- 伊方発電所2号機 余熱除去系統の不具合について
- 伊方発電所 2次系水の排水処理装置の空気抜き配管からの水漏れについて
- 伊方発電所1号機 制御棒動作試験中の不具合について
- 伊方発電所2号機 主変圧器冷却装置制御盤からの発煙について
以 上
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成20年3月分)
3月6日15時43分、通常運転中の伊方発電所1号機のタービン建家内(管理区域外)にある湿分分離加熱器ドレンタンクB付近において、火災報知器が動作したため、運転員が現場確認した結果、蒸気が漏れていることを確認しました。
その後、通常開いている湿分分離加熱器B、Dへの蒸気供給弁を閉めることにより、湿分分離加熱器ドレンタンクBへの蒸気流入を停止して調査した結果、当該タンクの水面計のガラスが損傷して蒸気が漏れていることを確認しました。
このため、当該水面計のガラス部分とパッキンを新品に取り替え、3月7日、異常のないことを確認し、通常状態に復旧しました。
現在、引き続き原因調査中です。

(印刷用) 伊方発電所1号機 湿分分離加熱器ドレンタンクまわり系統概略図 (PDF-18KB)
3月16日5時50分頃、定期検査中の伊方発電所2号機において、原子炉格納容器内で1次冷却水の充てん・抽出系統の空気抜配管から微量の蒸気が漏えいしていることをパトロール中の保修員が確認しました。
このため、漏えい箇所の上流側の閉状態の弁を増し締めし、漏えいがないことを確認しました。漏えい量は、最大でも約6.6リットル、放射能量は、約4.9×104ベクレルと推定されました。
その後、当該配管を新品に取り替えて、3月17日、異常のないことを確認し、通常状態に復旧しました。
現在、引き続き原因調査中です。

(印刷用) 伊方発電所2号機 1次冷却水充てん・抽出系統概略図 (PDF-35KB)
3月20日10時22分頃、通常運転中の伊方発電所1号機において、制御用空気圧縮機Aの運転状態を確認したところ、制御状態に異常を確認しました。
調査の結果、運転状態を制御する電磁弁に不具合が確認されたため、当該電磁弁を新品に取り替え、3月21日9時30分、異常のないことを確認し、通常状態に復旧しました。
現在、引き続き原因調査中です。

(印刷用) 伊方発電所1号機 制御用空気圧縮機系統概略図 (PDF-17KB)
3月21日19時00分頃、定期検査における調整運転中の伊方発電所2号機において、通常停止している余熱除去系統Bの圧力がわずかに上昇していることを確認しました。
調査の結果、余熱除去系統Bの入口と1次冷却材系統との間にある、通常は閉止している電動弁の増し締めにより、当該系統の圧力上昇は止まりました。
その後、当該系統の圧力の監視を継続し、3月25日12時30分、通常状態に復旧しました。
現在、引き続き原因調査中です

(印刷用) 伊方発電所2号機 余熱除去系統概略図 (PDF-58KB)
3月26日19時51分頃、伊方発電所において、2次系水の排水処理装置の空気抜き配管のつなぎ目付近から、少量の水がもれていることを運転員が確認しました。
このため、当該配管につながっている水抜き用の弁を開け、配管内の水を床排水ピットへ回収し、漏えいは停止しました。
調査の結果、排水処理時に発生するガスの空気抜き配管に貫通した約9cmの傷と、配管内面に貫通していない約5cmの傷が確認されたことから、2箇所の傷を補修して、3月31日13時30分、異常のないことを確認し、通常状態に復旧しました。
なお、当該配管から漏れた水は、すべて総合排水処理装置に回収し、処理しました。
現在、引き続き原因調査中です。

伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成20年2月分)
- 事 象
2月1日13時41分、通常運転中の伊方発電所1号機において、制御棒の動作試験を行っていたところ、中央制御室において制御棒を駆動させる回路の異常を示す信号が発信しました。
調査の結果、当該制御棒を駆動させる回路内のサージ・アブソーバの変色およびヒューズの断線が確認されたため、当該サージ・アブソーバおよびヒューズ等の取替を行ったうえで、制御棒駆動回路各部のデータ測定などを行い、当該回路に問題のないことを確認しました。
- 原 因
本事象の原因は、当該サージ・アブソーバが通常の寿命よりも短く、これまでの通電により漏れ電流が上昇して温度が高くなった結果、短絡故障したものと推定されました。また、このためにリフトコイル制御回路電流が短絡状態となり、過大な電流が流れた結果、ヒューズが断線し、当該回路内の電圧・電流が正常な状態でなくなり、制御回路の異常を示す信号が発信したものと推定されました。
- 短絡故障したサージ・アブソーバとヒューズを代替品に取り替えるとともに、各部のデータ測定等により制御棒駆動回路の健全性を確認しました。
- 伊方発電所1,2号機制御棒駆動回路に使用している全てのサージ・アブソーバについて温度測定を実施し、異常のないことを確認しました。また、至近の定期検査で取り替えるとともに、今後は定期的な取替を行うこととし、それまでの間は、異常兆候の早期発見ができるように定期的に温度測定を実施します。
- 伊方発電所1,2号機制御棒駆動回路に使用している全てのサージ・アブソーバについて予備品を常備します。
- 伊方発電所1,2号機のサージ・アブソーバ取替後は、サージ・アブソーバの特性試験を定期的に行うこととし、作業要領書に反映するとともに、関係者に周知します。

(印刷用) 伊方発電所1号機 制御棒駆動回路概略図 (PDF-23KB)
- 事 象
2月25日10時50分頃、定期検査中の伊方発電所2号機において、屋外に設置されている主変圧器冷却装置のスイッチの確認試験を行っていたところ、冷却装置制御盤から発煙がありました。
このため、直ちに当該装置の電源を「切」にし、発煙はおさまりました。
調査の結果、主変圧器冷却装置制御盤内の主変圧器冷却ファン等への電源供給回路用の電磁スイッチの焼損が確認されたことから、当該電磁スイッチを取り替えて、冷却装置制御盤の機能確認を行い、3月14日、異常のないことを確認し通常状態に復旧しました。
- 原 因
本事象の原因は、経年劣化による当該電磁スイッチの発錆に加え、今回の定期検査において主変圧器の約1ヶ月間の停止期間中に、外気からの湿分等により引き外し可動鉄心摺動部の摺動抵抗が主変圧器停止前よりも増加し、引き外し可動鉄心が固渋した結果、引き外しコイル用接点の復帰不良が生じ、引き外しコイルに連続して電流が流れ続けたため引き外しコイルが発熱し、発煙に至ったものと推定されました。
- 当該電磁スイッチを新品に取り替えました。
- 屋外設置の制御盤に設置してある同型式・仕様の電磁スイッチについては、再発防止および経年劣化状況を詳細に確認するため、定期点検毎に電磁スイッチの引き外し可動鉄心の動作状況を確認する等を作業要領書に反映しました。


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