平成20年7月10日
四国電力株式会社
伊方発電所における通報連絡事象(平成20年6月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出(平成20年5月分他)について
- 平成20年6月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の2件です。本事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
1.伊方発電所3号機 |
タービン建屋内の機器用水の漏えいについて |
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6月20日 |
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6月29日 |
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- 過去に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
1.伊方発電所2号機 |
充てん・抽出系統空気抜配管からの漏えいについて |
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3月16日 |
3月16日 |
2.伊方発電所1号機 |
ほう酸補給ラインからの水漏れについて |
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5月21日 |
5月21日 |
- 伊方発電所3号機 タービン建屋内の機器用水の漏えいについて
- 伊方発電所2号機 発電機出力の低下について
- 伊方発電所2号機 充てん・抽出系統空気抜配管からの漏えいについて
- 伊方発電所1号機 ほう酸補給ラインからの水漏れについて
以 上
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成20年6月分)
6月20日12時30分頃、通常運転中の伊方発電所3号機のタービン建屋1階において、機器の洗浄等に使用する放射能を含まない水が配管溶接部から漏れていることを保修員が確認しました。
その後、漏えい水のふき取りを行うとともに、樹脂による補修を実施し、6月21日14時30分、漏えいのないことを確認しました。
なお、漏えい量は、約2.4リットルと推定されました。
今後、当該配管については、次回の定期検査において、新しい配管に取り替えるとともに、原因調査を実施することとします。

(印刷用) 伊方発電所3号機 機器用水系統概略図 (PDF-12KB)
6月29日16時00分頃、通常運転中の伊方発電所2号機において、1時間積算の電気出力が定格電気出力(566MWh)未満であることを確認しました。
本事象は、海水温度の上昇にともないプラントの熱効率が低下することにより、電気出力が低下したものであり、プラントの安全・安定運転に影響を及ぼすものではありません。
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成20年5月分他)
- 事 象
3月16日5時50分頃、定期検査中の伊方発電所2号機において、原子炉格納容器内で1次冷却水の充てん・抽出系統の空気抜弁(ベント弁)の下流側配管から微量の蒸気が漏えいしていることをパトロール中の保修員が確認しました。
このため、当該弁を増し締めし、漏えいがないことを確認しました。
その後、当該配管を新品に取り替えて、3月17日、異常のないことを確認し、通常状態に復旧しました。
- 原 因
調査の結果、当該配管に塩化物応力腐食割れの特徴である枝分かれした粒内割れが確
認され、破面に塩素が認められました。また、プラント運転中の当該配管温度は、塩化
物応力腐食割れが発生する可能性のある温度領域であることと、当該配管はソケット溶
接であり、接続部に隙間があることから、第15回定期検査(平成13年9月~12月)の当該配管の取替工事において、偶発的に当該配管内部に混入した塩化物が残留し、その後の運転段階において、塩化物応力腐食割れの発生条件が成立し、塩化物応力腐食割れが進展して貫通することにより、蒸気漏えいが発生したものと推定されました。
- ひび割れの認められた当該配管を新品に取り替えました。
- 第15回定期検査で取り替えた当該配管と同型のベント・ドレン弁下流配管の全数について、次回の定期検査で配管外面及び内面の点検を実施し、割れなどの異常を確認した場合は、原因調査を行い、必要な処置を講じることとします。
- 伊方発電所の全号機において、2号機第15回定期検査と近い時期に取り替えた同型のベント・ドレン弁下流配管の全数および、プラント建設以降に取り替えた同型のベント・ドレン弁下流配管のうち、上記を除いた安全上重要な系統および放射能を有する系統に属するものについて、それぞれ次回定期検査において、配管の外面および内面の点検を実施します。

(印刷用) 伊方発電所2号機 1次冷却水充てん・抽出系統概略図 (PDF-34KB)
- 事 象
5月21日11時32分頃、定期検査中の伊方発電所1号機の原子炉補助建家4階
(管理区域内)において、ほう酸フィルタ取替工事後の系統耐圧検査の準備作業をして
いたところ、通常使用する圧力計から耐圧検査用仮設圧力計への付け替えのために開放
状態にあった圧力計取付座から系統に水張りしていた少量の純水が漏えいしました。こ
のため、直ちに当該圧力計の元弁を閉止し漏えいは停止しました。
漏えいした水に放射能は含まれておらず、その量は約15リットルと推定され、うち
約14リットルはポリエチレン袋で回収し、床面に飛散した水はウエスでふき取りまし
た。なお、漏えい時に、作業員3名に漏えい水の一部がかかりましたが、3名とも放射性物質による汚染はありませんでした。
- 当該圧力計取付座への耐圧検査用仮設圧力計の取付時期や隔離条件について作業要領書に明確な記載がなく、当該仮設圧力計に付け替える計画外の作業が系統水張り操作と並行して実施された
- 工事担当者は、当該圧力計の元弁が閉であると思いこんでいたため、改めて作業許可手続を実施しないまま通常使用する圧力計の取外を依頼した
ことから、元弁が開状態のまま当該圧力計取付座が開放状態となり、系統の水張りが実
施されたため、当該圧力計取付座より水張り用純水が漏えいしたものと推定されました。
- 計画外の作業が発生した場合は、改めて作業許可手続を実施することを徹底するように関係者に周知しました。
- 耐圧検査に必要な仮設品の取付・取外作業は、作業時期及び仮設品の取り付け位置、系統隔離を含む作業条件を作業要領書に明確に記載することとし、関連マニュアルを改正しました。

(印刷用) 伊方発電所1号機 ほう酸補給ライン系統概略図 (PDF-44KB)

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