平成20年9月10日
四国電力株式会社
伊方発電所における通報連絡事象(平成20年8月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出(平成20年7月分他)について
- 平成20年8月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の5件です。本事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
1.伊方発電所1,2号機 |
発電機出力の変動について |
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8月14日 |
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2.伊方発電所3号機 |
付属建屋火災報知機監視設備の不具合について |
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8月14日 |
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8月29日 |
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4.伊方発電所1,2号機 |
発電機出力の変動について |
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8月29日 |
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5.伊方発電所1,2,3号機 |
発電機出力の変動について |
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8月29日 |
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- 過去に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事 象 |
発生月日 |
発表月日 |
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4月 8日 |
4月 9日 |
2.伊方発電所1,2号機 |
洗浄排水蒸発装置配管からの水漏れについて |
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7月18日 |
7月18日 |
- 伊方発電所1、2号機 発電機出力の変動について
- 伊方発電所3号機 付属建屋火災報知機監視設備の不具合について
- 伊方発電所2号機 発電機出力の変動について
- 伊方発電所1、2号機 発電機出力の変動について
- 伊方発電所1、2、3号機 発電機出力の変動について
- 伊方発電所 雑固体焼却設備の不具合について
- 伊方発電所1、2号機 洗浄排水蒸発装置配管からの水漏れについて
以 上
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成20年8月分)
8月14日0時40分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方発電所1、2号機の発電機出力に有意な変動が発生しました。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はありませんでした。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅
落雷場所 |
発電機出力の変動幅 |
保内線、大久支線
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大久変電所
[伊方町] |
~ |
八幡浜変電所
[八幡浜市] |
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1号機
495MW ~ 558MW ~ 590MW
(-11.1%) (変動前後) (+5.7%)
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2号機
510MW ~ 561MW ~ 598MW
(-9.0%) (変動前後) (+6.5%)
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8月14日0時45分頃、通常運転中の伊方発電所3号機の中央制御室において、総合排水処理装置の付属建屋に設置している火災報知機監視設備の監視線異常を示す信号が発信しました。
詳細調査の結果、火災報知機から中央制御室へ信号を送っている火災報知機監視設備
の中継器が故障していることが確認されたことから、故障した中継器を新品に取り替え
て、同日8時46分、異常のないことを確認し、通常状態に復旧しました。
なお、信号発信後、直ちに運転員が現場に行き、火災がないことを確認しております。
本事象によるプラントの運転への影響はありませんでした。

(印刷用) 伊方発電所3号機 付属建屋火災報知機概略監視系統図 (PDF-47KB)
8月29日5時54分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方発電所2号機の発電機出力に有意な変動が発生しました。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はありませんでした。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅
落雷場所 |
発電機出力の変動幅 |
伊方南幹線
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伊方発電所
[伊方町] |
~ |
大洲変電所
[大洲市] |
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2号機
525MW ~ 561MW ~ 590MW
(-6.4%) (変動前後) (+5.1%)
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8月29日6時43分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方発電所1、2号機の発電機出力に有意な変動が発生しました。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はありませんでした。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅
落雷場所 |
発電機出力の変動幅 |
大洲北幹線
 |
大洲変電所
[大洲市] |
~ |
川内変電所
[東温市] |
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1号機
513MW ~ 555MW ~ 580MW
(-7.4%) (変動前後) (+4.4%)
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2号機
520MW ~ 561MW ~ 585MW
(-7.2%) (変動前後) (+4.2%)
|
8月29日21時38分頃、送電系統への落雷に伴う系統ショックにより、伊方発電所1、2、3号機の発電機出力に有意な変動が発生しました。
発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はありませんでした。
参考:落雷場所および発電機出力の変動幅
落雷場所 |
発電機出力の変動幅 |
西条火力線
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西条発電所
[西条市] |
~ |
西条変電所
[西条市] |
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1号機
518MW ~ 556MW ~ 583MW
(-6.7%) (変動前後) (+4.8%)
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2号機
530MW ~ 561MW ~ 587MW
(-5.5%) (変動前後) (+4.6%)
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3号機
860MW ~ 910MW ~ 950MW
(-5.6%) (変動前後) (+4.5%)
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伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成20年7月分他)
- 事 象
伊方発電所雑固体焼却設備において、焼却炉で雑固体を焼却した際に排ガスを排気筒へ導く排ガスブロアの運転中に軸受部の振動が通常より若干大きくなっていることが確認されたことから、焼却炉の停止にあわせて、原因調査のために軸受部を分解点検したところ、4月8日18時15分頃、当該排ガスブロアに2箇所ある軸受の内表面に傷があることを保修員が確認しました。
その後、傷の確認された軸受内表面のメタルの張り替えを行い、7月30日、異常のないことを確認し、通常状態に復旧しました。
- 羽根車の防錆塗装の剥離による発錆と羽根車へのダストの付着により、羽根車とブロア軸がアンバランス状態となった
- 排ガスブロアは、雑固体焼却設備の運転にあわせて、日単位で起動・停止を繰り返す設備であり、起動・停止回数が多かった
ことから、排ガスブロアの起動・停止に伴い、軸受部に羽根車とブロア軸のアンバランスに起因する大きな変動荷重がかかり、その繰り返しにより軸受メタルの損傷に至ったと推定されました。
- 傷の確認された2つの軸受メタルの張り替えを行いました。
- 羽根車表面の錆と旧塗膜を除去し、防錆塗料を塗布するとともに、羽根車とブロア軸のバランス修正を実施しました。
- 排ガスブロアの分解点検周期を15年毎から4年毎に見直し、軸受メタルおよび羽根車防錆塗装の健全性を早期に確認できるようにします。
- 排ガスブロア運転時は、従来より実施している振動監視モニタによる振動値の監視を継続して実施します。また、振動値が上昇傾向を示した場合は振動解析等を行うとともに、必要に応じて交換できるように、軸受メタルの予備品を常備します。

(印刷用) 伊方発電所 雑固体焼却設備系統概略図 (PDF-46KB)
- 事 象
7月18日10時20分頃、伊方発電所2号機の原子炉補助建家5階(管理区域内)において、1,2号機の洗浄排水蒸発装置の定期点検を行っていたところ、機器点検のために切り離していた配管フランジ部から水が漏れていることを保修員が確認しました。
漏えいした水に放射能は含まれておらず、その量は約15リットルと推定され、配管フランジ部を養生していたポリエチレン袋で回収できずに床に漏えいした水は、ウエスでふき取りました。
- 原 因
調査の結果、当該装置の定期点検に伴う隔離・水抜きにおいて、濃縮液ポンプ出口ラインドレン配管が堆積物による閉塞状態であったため、水抜きができていない状態であり、配管フランジ面まで水が溜まっていたことが判明しました。なお、点検に支障がないことから、溜り水の水抜きは実施していませんでした。その後、隔離弁としていた濃縮循環弁が電磁弁の故障により「開」となったため、濃縮循環弁上流の配管内の溜り水が、切り離していた配管フランジ部から漏れ出たものと推定されました。

(印刷用) 伊方発電所1、2号機 洗浄排水処理系統概略図 (PDF-49KB)

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