平成21年05月19日
四国電力株式会社

海外事業への取り組みについて

当社は、当社グループが保有する技術やノウハウといった経営資源を活用した事業拡大の有望分野として、海外事業に積極的に取り組んでおります。

このうち、海外IPP事業については、市場の拡大が見込まれる中東・東南アジアを中心に有望案件の発掘に努めており、昨年7月には、当社初の海外IPP事業となる、カタール国での「ラスラファンC 発電・造水(IWPP)プロジェクト」に参画いたしました。

  (平成20年7月23日にお知らせ済み)

現地では、現在、平成23年4月の運転開始に向けてプラントの建設が進められており、5月4日には、出資関係者や現地要人が集まり本プロジェクトの起工式が行われました。建設工事が本格化する本年後半からは、当社から技術者2名程度を現地に派遣し、運転・保守に関する監督・管理を行うこととしており、これを通じ、プラントの安定運転や事業の収益性向上に向け、積極的役割を果たしていきたいと考えております。

また、海外での技術コンサルティング事業については、発展途上国における電力輸送設備の整備・増強に関するコンサルティングのほか、太陽光やバイオマスなどの再生可能エネルギーの活用・普及方法に関する調査および実証研究など、幅広い分野で事業展開を行っており、これまでに35件のコンサルティングを手がけるなど、着実に実績を積み重ねております。

最近では、当社初の元請案件として、JICA(独立行政法人国際協力機構)から「モルディブ国における太陽光発電導入計画調査」を受託し、電力供給をディーゼル発電に依存している同国において、系統連系型太陽光発電の導入可能性の検証と、そのために必要となる法制度・規則、および人材育成計画についてのコンサルティングを行っております。

当社としては、今後とも、グループの総合力を結集し、海外におけるIPP事業、コンサルティング事業の一層の受注拡大に向け、積極的に取り組んでいきたいと考えております。

以    上

(別紙)
 1.カタール国ラスラファンC発電・造水(IWPP)プロジェクトについて
 2.モルディブ国における太陽光発電導入計画調査について
 3.海外コンサルティング事業の主な実績


別    紙

1.カタール国ラスラファンC発電・造水(IWPP)プロジェクトについて

○プロジェクトの概要

事業内容

・ ラスラファン工業地区での発電・造水プラントの新設
 <発電設備>273万kW ガスタービン・コンバインドサイクル発電設備
 <造水設備> 29万トン/日 海水淡水化設備
・ プラントの運転、電力・水の卸販売

総事業費

約39億米ドル

操業期間

平成23年4月~48年3月(25年間)

出資者

・ カタール発電・造水会社(QEWC) 45%
・ カタール石油公社(QP)       15%
・ スエズ                             20%
・ 三井物産(株)                  10%
・ 当社                    5%
・ 中部電力(株)             5%

○ 起工式の概要

・日時:平成21年5月4日(月)午前10時から約2時間(カタール時間)
・場所:ラスラファン工業地区内 特設会場
・出席人数:400人程度
・主要出席者:(カタール側) カタール国皇太子、
                                     アッティア 第一副首相兼エネルギー・工業大臣、
                                     アル・サダ エネルギー工業担当国務大臣、
                                     アル・カビ プロジェクト事業会社 会長、
                                     モハナディ カタール発電・造水会社(QEWC)社長
                    (日本側)    当社 常盤社長、中部電力 三田社長、
                                     三井物産 大前専務執行役員

 

アッティア 第一副首相兼エネルギー・工業大臣との対談
(写真右から当社 常盤社長、中部電力 三田社長)

 

歓迎レセプションの様子
(写真左側は当社 常盤社長、右側はモハナディ
 カタール発電・造水会社[QEWC]社長)

2.モルディブ国における太陽光発電導入計画調査について

 ○ 業務の概要

実施場所

モルディブ国 マレ島、フルマレ島

業務内容

電力供給のほぼ全てをディーゼル発電に依存し、エネルギー・セキュリティー確保が喫緊の課題となっているモルディブ国において、化石燃料代替と中長期的な電力の安定供給を目的とした系統連系型太陽光発電システム導入の実施可能性の検証と、そのために必要となる法制度・規則、および人材育成計画についてコンサルティングを行う。

スケジュール

平成21年2月~11月
・第1次現地調査          :平成21年2月~3月(実施済)
・第2次現地調査          :平成21年5月~6月(実施中)
・現地技術者の日本招聘研修    :平成21年8月(予定)
・第3次現地調査          :平成21年9月~10月(予定)
・最終調査報告書提出       :平成21年11月中旬

○ 実施体制

当社と八千代エンジニヤリング(株)との間で共同企業体を結成し実施する。

 実施体制

○ モルディブ国とマレ島全景

モルディブ国の位置図 マレ島全景写真

3.海外コンサルティング事業の主な実績

件名

発注機関・実施年度

【モルディブ】
 モルディブ国マレ首都圏における太陽光発電導入計画調査

・JICA(国際協力機構)
・20年度~
(八千代エンジと共同受注)

【赤道ギニア】
ビオコ島の電源及び送電網整備計画の立案

・経済産業省
・19年度

【タイ他】
太陽光発電システム等国際共同実証開発事業における保守・管理能力向上支援

・NEDO
・18~21年度

【タイ】
マイクログリッド高度化系統連系安定化システム実証研究

・NEDO
・18~20年度

【ミャンマー】
精米工場地帯への籾殻ガス化発電導入による使用石油燃料の削減

・NEDO
・17~18年度

【ラオス】
PVハイブリッド等による石油代替エネルギー利用プロジェクトに関する基礎調査

・NEDO
・17~18年度

【メキシコ】
製糖工場プロセス蒸気削減による発電設備更新可能性調査

・NEDO
・17年度

【ロシア・スルグート市】
埋立処分場メタンガス利用調査

・地球環境センター
・16年度

【フィリピン】
円借款を用いた地方電化推進プロジェクト委託調査

・国際協力銀行
・16年度

【中国新疆ウイグル自治区】
太陽光発電系統連系システム効率化技術実証研究

・NEDO
・15~17年度

【カンボジア】
太陽光発電とバイオガス発電を組み合わせたシステムに関する実証研究

・NEDO
・15~16年度
(四国総研と共同受注)

※NEDO:新エネルギー・産業技術総合開発機構

 

 

 

カンボジアの未電化村落において、太陽光発電とバイオガス発電を組み合わせたシステムの実証研究を実施

 

SERT*で開催されたマイクログリッド(小規模電力網)に関する国際会議においてプロジェクトの概要について説明
  
(*SERT:タイ国ナレスアン大学再生可能エネルギー技術研究所)

 





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