平成22年05月10日
四国電力株式会社

伊方発電所における通報連絡事象(平成22年4月分)および
通報連絡事象に係る報告書(平成22年3月分)の提出について

  •   平成22年4月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の2件です。これらの事象による環境への放射能の影響はありませんでした。
事    象 発生月日 発表月日 公表区分
1.伊方発電所   地震感知について
4月17日 -
2.伊方発電所1号機   非常用ディーゼル発電機冷却用海水配管からの海水のにじみについて
4月27日 4月27日
県の公表区分 A:即公表
  B:48時間以内に公表
  C:翌月10日に公表
  •   平成22年3月に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事    象 発生月日 発表月日 公表区分
1.伊方発電所2号機   低圧給水加熱器ドレンポンプ2Aのモータ過負荷による自動停止について
3月14日 4月12日
2.伊方発電所1号機   使用済燃料ピットの手すり固定用ボルト落下防止金具の一部欠損について
3月29日 3月30日

(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成22年4月分)

  1. 伊方発電所  地震感知について
  2. 伊方発電所1号機  非常用ディーゼル発電機冷却用海水配管からの海水のにじみについて

(別紙2)伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成22年3月分)

  1. 伊方発電所2号機  低圧給水加熱器ドレンポンプ2Aのモータ過負荷による自動停止について
  2. 伊方発電所1号機  使用済燃料ピットの手すり固定用ボルト落下防止金具の一部欠損について
以  上

別紙1

伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成22年4月分)

1.伊方発電所  地震感知について

  4月17日5時35分頃、南予地方を震源とする地震が発生し、伊方発電所において11ガルを観測しましたが、設備に異常はなく、伊方発電所の運転に影響はありませんでした。

  (参考)伊方発電所の観測ガル数

  1号機:11ガル(通常運転中)

  2号機:11ガル(通常運転中)

  3号機:9ガル  (通常運転中)

2.伊方発電所1号機  非常用ディーゼル発電機冷却用海水配管からの海水のにじみについて

  4月27日11時45分、通常運転中の伊方発電所1号機の原子炉補助建家1階において、非常用ディーゼル発電機Bの冷却用海水配管に僅かな海水のにじみがあることを保修員が確認したことから、当該配管のにじみの確認された箇所に接着材による応急補修を行い、4月28日18時00分、海水のにじみがないことを確認しました。
  その後、当該配管を取り替えて漏えいがないことを確認し、5月3日8時50分、通常状態に復旧しました。
  今後、取り外した配管の詳細な調査等による原因究明および再発防止対策を実施します。

伊方発電所1号機 非常用ディーゼル発電機1B号機の冷却用海水系統概略図

PDFマーク(印刷用)伊方発電所1号機  非常用ディーゼル発電機1B号機の冷却用海水系統概略図  (PDF-38KB)


別紙2

伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要(平成22年3月分)

1.伊方発電所2号機  低圧給水加熱器ドレンポンプ2Aのモータ過負荷による自動停止について

○事象

  3月14日22時40分、通常運転中の伊方発電所2号機において、タービン建家地下1階に設置している低圧給水加熱器ドレンポンプAのモータ過負荷を示す信号が発信し、ポンプが自動停止しました。その後の調査の結果、当該ポンプのモータ下部の軸受が固着しており、軸の表面および軸受を支持する下部ブラケット内面に傷が確認され、この傷以外には異常がないことを確認したことから、軸受の固着により軸受の外輪が軸とともに下部ブラケット内面と接触したまま回転したため、モータの負荷が増加して過負荷に至ったものと推定されました。
  このため、固着した軸受を新品に取替えるとともに、傷が認められた軸および下部ブラケット内面の補修を行い、当該ポンプを運転して異常がないことを確認し、3月31日、通常状態に復旧しました。

○原因

  当該ポンプのモータについては、平成21年12月24日のグリース注入後より下部軸受の温度が徐々に上昇傾向にあり、調査の結果、軸受接触部が摩耗損傷し、軸受部のグリースが黒く変色して劣化していることを確認しました。
  このことから、グリース注入時に軸受に異物が混入し、軸受のボールが拘束されて軸受温度が上昇してグリースを劣化させた結果、軸受が潤滑不良となり、軸受全体が焼き付いて軸に固着したため、当該ポンプのモータが過負荷となり保護装置により自動停止したものと推定されました。

○対策

  • モータの固着した軸受を新品に取り替えて、傷が認められた軸および下部ブラケット内面の肉盛補修を行い、復旧しました。
  • グリース注入時の異物混入を防止するため、グリース注入に使用する工具の保管・管理の強化およびグリース注入作業における注意事項を作業要領書に追記し、関係者に周知しました。
  • 当該ポンプ等の軸受部に温度の上昇等の兆候が見られた場合は、軸受温度等の監視強化を図るとともに、モータ分解点検等の対策を実施します。

伊方発電所2号機 低圧給水加熱器ドレンポンプ2Aモータ概略図

PDFマーク(印刷用) 伊方発電所2号機  低圧給水加熱器ドレンポンプ2Aモータ概略図  (PDF-51KB)

2.伊方発電所1号機  使用済燃料ピットの手すり固定用ボルト落下防止金具の一部欠損について

○事象

  3月29日、通常運転中の伊方発電所1号機の使用済燃料ピットエリアにおいて、使用済燃料ピットの周囲に設置している手すりを固定しているボルトの落下防止金具が欠損していることを確認し、周辺の目視確認を実施しましたが、欠損部分を発見することができなかったことから、同日20時30分、容易に発見できないと判断し、詳細調査を実施することとしました。
  その後、新たに落下防止金具のフックに2箇所の欠損部を発見しましたが、手すり近傍の使用済燃料ピットと燃料検査ピットの連絡部底面および、手すり固定柱の根元床面において、全ての欠損部分を回収しました。

○原因

  今回の作業において落下防止金具が欠損するケースについて、模擬試験体を製作して再現試験を実施した結果、使用済燃料ピットと燃料検査ピットの連絡部に床板として設置しているプレートをクレーンで吊り上げて移動させる際に、水平方向の揺れにより落下防止金具と接触した場合に同様の欠損が発生することを確認しました。
  また、同作業は場所が狭く、プレートを保持できる作業員は1名であり、さらにプレートは約100kgと重量が重いことから、当該プレート移動中の保持が十分ではなく、水平方向に揺れて落下防止金具に接触し、欠損に至ったものと推定されました。

○対策

  • 使用済燃料ピットの手すりは、固定用ボルトを使用しなくても簡単には抜けない構造となっており、手すり固定用ボルトを使用する必要がないと判断したことから、今後、落下防止金具は使用しないこととします。
  • プレートを2分割タイプに改良し、プレートの重量を減らして作業員1名での移動中の保持を確実に実施するとともに、手すりなどの干渉物との間隔を確保して安全に作業を行うこととします。
  • プレートの移動作業において、プレートに揺れが生じないよう慎重に作業を行うことおよび、移動中は干渉物と接触しないように監視を強化する旨を作業要領書に明記します。

伊方発電所1号機 使用済燃料ピット手すり固定用ボルト落下防止金具概略図

PDFマーク(印刷用) 伊方発電所1号機  使用済燃料ピット手すり固定用ボルト落下防止金具概略図  (PDF-71KB)

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