当社は、双日株式会社、GDFスエズ等とともにコンソーシアム(共同事業体)を結成し、昨年12月にオマーン国のオマーン電力・水調達会社(以下「OPWP」)が実施した「バルカ3 発電(IPP)プロジェクト」および「ソハール2 IPPプロジェクト」の入札に参加しておりましたが、本年5月26日にOPWPから両プロジェクトの事業権を獲得しました。これを受け、今後、OPWPとの間で電力販売契約締結を行うなど、事業推進に取り組んでまいります。
日本企業がオマーン国でIPPプロジェクトに参画するのは初めてのことであります。また当社にとっては、カタール国「ラスラファンC 発電・造水(IWPP)プロジェクト」に次いで、2件目の海外発電事業への参画となります。
本プロジェクトは、オマーン国の経済成長に伴う急速な電力需要の拡大に対応するため、同国の首都マスカットの西75kmに位置するバルカ地区、および西240kmに位置するソハール地区において、それぞれ出力74.4万kWのガスタービン・コンバインドサイクル発電設備を建設し、15年間にわたり運転を行い、OPWPに電力を販売するものです。本年9月プラント建設に着工し、2013年4月に運転を開始する計画であります。
当社では、総合エネルギー企業グループとしての収益基盤の拡大に向け、2003年3月に海外事業を開始して以来、海外での電力関係の技術コンサルティングに取り組み、JICA(国際協力機構)やNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の案件を中心に実績を挙げてきております。
海外IPP事業につきましても、国内事業で培ってきた発電所の運転・保守などの技術・ノウハウが活かせる分野であることから積極的に取り組んでおり、本件におきましても、他のコンソーシアム事業者との協働により、着実な事業推進をはかってまいりたいと考えております。
以上
(別紙) 各プロジェクトの概要、プロジェクトスキーム、プロジェクトサイト
○各プロジェクトの概要
プロジェクト名 |
バルカ3 |
ソハール2 |
事業内容 |
・バルカ地区での発電プラントの新設(出力:74.4万kWガスタービン・コンバインドサイクル) ・プラントの運営、電力の販売 |
・ソハール地区での発電プラントの新設(出力:74.4万kWガスタービン・コンバインドサイクル) ・プラントの運営、電力の販売 |
総事業費 |
約17億米ドル |
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電力の販売先 |
オマーン電力・水調達会社 |
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燃料供給 |
オマーン石油ガス省 |
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事業 |
建設期間:2010年9月~2013年3月 |
○プロジェクトスキーム
○プロジェクトサイト
海外事業の主な実績について
○IPP事業
カタール国ラスラファンC発電・造水(IWPP)プロジェクトの概要 |
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事業内容 |
・ ラスラファン工業地区での発電・造水プラントの新設 |
総事業費 |
約39億米ドル |
電力・水の販売先 |
カタール電力・水公社(KAHRAMAA) |
燃料供給 |
カタール石油公社(QP) |
操業期間 |
2011年4月(プラント完工予定)~2036年3月[25年間] |
出資者 |
・ カタール発電・造水会社(QEWC)45% ・ カタール石油公社(QP) 15% |
○コンサルティング事業
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対象国 |
件名 |
受注機関 |
太陽光 |
タイ |
マイクログリッドの系統連系安定化システム実証研究 |
NEDO |
タイ |
太陽光発電システム等における保守・管理能力向上支援 |
NEDO |
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モルジブ |
太陽光発電導入計画調査 |
JICA |
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上記をはじめ 計19件 |
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電力設備 |
赤道ギニア |
電力設備の増強計画可能性調査 |
経済産業省 |
インドネシア |
ジャワ・バリ系統 送電線開発計画調査 |
JICA |
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ベトナム |
電力技術基準普及プロジェクト |
JICA |
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上記をはじめ 計25件 |
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合計 |
44件 受注額:約17億円 |
NEDO:新エネルギー・産業技術総合開発機構、 JICA:国際協力機構