第27回定期検査中の伊方発電所1号機(加圧水型、定格電気出力56万6千キロワット)において、昨日21時00分頃、安全防護系シーケンス盤Aのシステムが停止していることを作業員が確認しました。
調査の結果、当該システムに電源を供給する計装用電源装置の試験後の復旧操作において、2系統ある制御システムのうち、停止させていた1系統の制御システムを再起動する際、起動スイッチによる復旧をさせないまま、もう1系統を停止したことから、2系統とも停止状態となってしまったことが判明しました。
本システムは、運転中の2号機(加圧水型、定格電気出力56万6千キロワット)の中央制御室非常用給気ファン(1、2号機共用設備)の動作システムであり、運転中は動作可能であることが原子炉施設保安規定上で要求されていることから、23時00分、2号機に関する保安規定に定める運転上の制限を逸脱したと判断しました。
その後、当該システムの再起動を行い、本日1時35分、保安規定に定める運転上の制限の逸脱から復帰しました。
念のため、当該システムの監視を継続し、異常のないことを確認した後、本日16時10分、通常状態に復旧しました。
今後、詳細を調査します。
本事象による環境への放射能の影響はありません。
本事象は、法律に基づく国への報告事象に該当するものではありません。
(参考)
○安全防護系シーケンス盤
中央制御室非常用給気ファン、海水ポンプ、原子炉補機冷却水ポンプ等の安全系補機を動作させるための制御回路を収納した盤で、A、Bの2系統で構成されている。
以上
(添付資料) 伊方発電所1号機 安全防護系シーケンス盤概略図
伊方発電所1号機 安全防護系シーケンス盤概略図
(印刷用)
伊方発電所1号機 安全防護系シーケンス盤概略図 (PDF-11KB)