- 平成23年10月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の5件です。これらの事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事 象 | 発生月日 | 発表月日 | 公表区分 |
---|---|---|---|
1.伊方発電所における作業員の負傷について |
10月 3日 | - | C |
2.伊方発電所の新事務所(建設中)の分電盤からの発煙について |
10月 7日 | - | C |
3.伊方発電所1号機における作業員の負傷について |
10月 7日 | 10月11日 | C※ |
4.伊方発電所2号機における作業員の負傷について |
10月21日 | - | C |
5.伊方発電所3号機 海水ポンプDの潤滑水流量の低下について |
10月22日 | - | C |
※負傷者が労働災害における4日以上の休業に該当した旨を10月11日に通報連絡しており、その際に公表区分がAに変更になりました。
- 過去に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事 象 | 発生月日 | 発表月日 | 公表区分 |
---|---|---|---|
伊方発電所1、2号機 送電線保護リレー装置の不具合について |
7月28日 | 8月10日 | C |
県の公表区分 | A:即公表 |
B:48時間以内に公表 | |
C:翌月10日に公表 |
(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成23年10月分)
伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成23年10月分)
1.伊方発電所における作業員の負傷について
10月3日、伊方発電所の敷地境界付近において、立木の伐採業務を行っていた協力会社の作業員1名が、足を滑らせて伐採工具により左腕を負傷しました。このため、9時45分、病院への搬送が必要と判断し、協力会社の社有車で市立八幡浜総合病院に搬送しました。
医師による診察の結果、「左前腕挫創」と診断されました。
2.伊方発電所の新事務所(建設中)の分電盤からの発煙について
10月7日14時10分頃、伊方発電所構内で建設中の新事務所(管理区域外)において、建屋4階にある分電盤の通電試験のため電源を投入したところ、分電盤からの発煙を作業員が確認しました。このため、直ちに当該分電盤の電源を「切」とし、発煙はおさまりました。
その後、14時27分に消防署に連絡し、確認の結果、15時30分に本事象は火災には該当しないと判断されています。
(印刷用)伊方発電所 新事務所4階概略図 (PDF-15KB)
3.伊方発電所1号機における作業員の負傷について
10月7日、定期検査中の伊方発電所1号機タービン建家2階(管理区域外)において、蒸気タービン点検工事を行っていた協力会社の作業員1名が、ボルト締付け作業中に左手人差し指を挟んで負傷しました。このため、14時56分、病院への搬送が必要と判断し、社有車で市立八幡浜総合病院に搬送しました。
医師による診察の結果、「左示指挫滅創」と診断されました。
4.伊方発電所2号機における作業員の負傷について
10月21日、通常運転中の伊方発電所2号機の原子炉補助建家3階(管理区域内)において、協力会社の作業員1名が、伊方1号機の定検作業で使用するボンベの運搬作業中に左手小指を挟んで負傷しました。このため、10時25分、病院での診察が必要と判断し、協力会社の社有車にて市立八幡浜総合病院に搬送しました。
医師による診察の結果、「左小指末節骨骨折、左小指挫滅創」と診断されました。
5.伊方発電所3号機 海水ポンプDの潤滑水流量の低下について
10月22日14時54分、定期検査中の伊方発電所3号機において、運転中の海水ポンプDの軸受潤滑水流量の低下を示す信号が発信しました。このため、予備機として待機していた海水ポンプCを起動し、海水ポンプDを停止しました。
点検の結果、当該流量計の検出部の電極が汚れることによって生じる電位差を確認したことから清掃を行いましたが、その後も電位差が上昇傾向にあったことから、当該流量計を予備品に取替えました。
その後、海水ポンプDを起動して状態を監視した結果、軸受潤滑水流量の指示に異常が認められないことから、11月1日10時50分、通常状態に復旧しました。
今後、引き続き、詳細を調査します。
(印刷用)伊方発電所3号機 海水ポンプまわり系統概略図 (PDF-18KB)
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要
伊方発電所1、2号機 送電線保護リレー装置の不具合について
○事象
7月28日10時54分、送電線(伊方北幹線2号線)の保護リレー装置において、2系統ある主保護リレー装置のうち1系統の異常を示す信号が発信しました。
点検の結果、送電線に異常が発生した場合に遮断器に開指令を出力するユニットが不調であることが判明したことから、主保護リレー装置に取り付けている当該ユニットを取り替えて異常のないことを確認し、8月1日13時30分、通常状態に復旧しました。
なお、当該送電線の保護リレー装置については、主保護リレー2系統と後備リレー1系統により多重化しており、送電線の保護機能に問題はありませんでした。
○原因
調査の結果、当該ユニット内のサイリスタを動作させる信号の変換回路を構成するコンデンサが故障していることを確認しました。このことから、定期的に実施している当該ユニットの自動点検において、サイリスタの動作信号が出力されなかった結果、主保護リレーの故障を示す信号が発信したものと推定しました。なお、当該コンデンサの故障については、メーカにおける使用実績から偶発故障であると推定しました。
○対策
- 当該ユニットの取替えを行い、健全性を確認して復旧しました。
- 当該リレー装置について、これまでと同様に定期的な点検を行います。
- 運転中の設備故障に対応するために、これまでと同様に予備品を保有します。
(印刷用)伊方発電所1、2号機 187kV送電線系統概略図 (PDF-18KB)