平成24年07月10日
四国電力株式会社

伊方発電所における通報連絡事象(平成24年6月分)および
通報連絡事象に係る報告書の提出について

  •   平成24年6月に、当社から愛媛県および伊方町に通報連絡した事象は以下の1件です。本事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。
事    象 発生月日 発表月日 県の公表区分

伊方発電所構内における車両の追突事故について

6月1日 -
  •   過去に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町に報告書を提出いたしました。
事    象 発生月日 発表月日 県の公表区分

1.伊方発電所2号機 湧水系統配管からの漏えいについて

1月5日 2月10日

2.伊方発電所2号機 脱気器建家火災感知器の不具合について

4月21日 5月10日
県の公表区分 A:即公表
  B:48時間以内に公表
  C:翌月10日に公表

(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成24年6月分)

(別紙2)伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要

以上

別紙1

伊方発電所における通報連絡事象の概要(平成24年6月分)

伊方発電所構内における車両の追突事故について

  6月1日17時22分頃、伊方発電所構内の道路において、関係会社社員の運転する車両が、横断歩道で一時停止したところ、後続のタクシーが追突する事故が発生しました。双方の車両の運転手に外傷等はありませんでした。同日18時20分に、念のため病院での診察を受けることとし、警察による現場検証後、19時35分、関係会社の車で大洲市の病院に搬送しました。
  医師による診察の結果、「頚椎捻挫(けいついねんざ)」(約2週間の加療を要する見込み)と診断されました。


別紙2

伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要

1.伊方発電所2号機 湧水系統配管からの漏えいについて

○事象

  1月5日11時05分頃、通常運転中の伊方発電所2号機において、原子炉補助建家地下の海水管室(管理区域外)に設置されている湧水ピット内の水を海に排水する配管のフランジ近傍の床面に水漏れ(約1m×1mの水たまり)を確認しました。
  調査の結果、当該配管フランジ溶接部近傍に割れがあることを確認しました。その後、当該配管を隔離した上で、補修材による応急補修を行い、同日15時10分、漏えいは停止しました。
  なお、漏れた水には放射能は含まれておらず、海水管室の排水口より湧水ピットに回収されました。

○原因

  調査の結果、内面の亜鉛メッキの劣化が十分想定されていなかったことから、以下のとおり異種金属接触腐食の発生を招き、当該腐食が進行して貫通し、水漏れに至ったと推定しました。

  • 排水ライン逆止弁から上流側のフランジまでの配管をステンレス配管に取り替えたことにより、ステンレス鋼製フランジと炭素鋼配管が直接接合する異種金属接触状態となっていた。
  • 当該配管は内面に亜鉛メッキを施した炭素鋼であるが、長期間の使用により亜鉛メッキの耐食性が低下していた。
  • 上記の亜鉛メッキ劣化により、異種金属接触腐食が発生する状態となった。

○対策

  • 当該箇所を含む湧水ピット排水ラインの配管について、異種金属接触を排除するとともに、耐食性に優れた内面ポリエチレンライニング配管に取り替えました。
  • 当該配管近傍の水平配管について、海水管近傍に設置している逆止弁の点検にあわせて、直接目視またはファイバースコープ等により配管内面の状況確認を実施します。
  • 海水が通水される配管の取り替え工事を実施する場合は、異種金属接触とならない計画とするように、マニュアルに明記します。

伊方発電所2号機 湧水ピット排水系統概略図

PDFマーク(印刷用) 伊方発電所2号機 湧水ピット排水系統概略図  (PDF-43KB)

2.伊方発電所2号機 脱気器建家火災感知器の不具合について

○事象

  4月21日21時56分、定期検査中の伊方発電所2号機の中央制御室において、火災感知器と発信機の応答がないことを示す信号が発信しました。状況を確認したところ、脱気器建家(管理区域外)に設置されている13箇所の火災感知器と6箇所の消火栓ボックス内の発信機が無応答になっていました。
  調査の結果、上記の消火栓ボックスの1つに水が浸入し、ボックス内の発信機回路の絶縁抵抗が低下したことが原因と推定したことから、当該発信機を新品に取り替え、正常に動作することを確認し、4月22日11時27分、通常状態に復旧しました。

○原因

  調査の結果、脱気器建家に設置されている当該消火栓ボックスに水が浸入し、消火栓ボックス内の発信機回路の絶縁抵抗が低下したことにより、短絡保護カードが作動して下流回路が切り離されたものと推定しました。
  また、消火栓ボックスに水が浸入した原因は、強風雨により、建家給気ガラリから吹込んだ雨水が、給気ガラリの腐食部より建家へ流入し、建家の鉄骨梁面に水溜りを生じました。鉄骨梁面には水抜き穴があり、その穴より雨水が消火栓ボックスの上部面に落ち、消火栓ボックス内部へ浸入したものと推定しました。

○対策

  • 当該発信機の取り替えを行い、健全性を確認のうえ復旧しました。
  • 雨水の浸入原因となった、給気ガラリの腐食部材の取り替えを実施しました。
  • 給気ガラリ下部にある鉄骨梁の水抜き穴に雨水誘導パイプを設置しました。また、消火栓ボックス上部にある鉄骨梁の水抜き穴を閉鎖しました。
  • 当該消火栓ボックスおよびその上部歩廊のガラリの近傍に設置されている消火栓ボックスについて、雨水に被水しても機能に影響を与えないよう、消火栓ボックスに庇を取付けし、発信機と表示灯のボックス取り付け部にパッキンを取付けました。
  • 建物に関する点検業務の仕様書に、今回の事象を記載し、腐食部から雨水が流入し、機器に影響をおよぼさないことを、給気ガラリ点検時に確認するようにします。

伊方発電所2号機 火災感知器信号概略図

PDFマーク(印刷用) 伊方発電所2号機 火災感知器信号概略図  (PDF-41KB)

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