当社は、株式会社前川製作所および三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社と共同で、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)による公募「平成24年度地球温暖化対策技術普及等推進事業」(*)に提案しておりましたが、このほど、別紙のとおり、「タイ国における食品飲料工場への冷温同時取出ヒートポンプ導入による温室効果ガス削減プロジェクトの案件組成調査」を受託いたしましたので、お知らせいたします。
冷温同時取出ヒートポンプは、冷熱と温熱の需要が同時に存在する場所に適用することで、従来の2倍近い大きな省エネルギー効果をもたらすことができる技術であり、CO2削減や重油価格高騰などへの対応面から注目が集まっており、日本では、食品飲料工場を中心に導入が進んでいます。
本調査では、タイ国の主力産業であり、かつエネルギー消費の多い水産・畜産加工、製菓などの食品加工業の分野に焦点を当て、この冷温同時取出ヒートポンプの導入が進んだ場合の省エネルギー効果、CO2削減ポテンシャル、事業性、温室効果ガス排出権取引制度に関する方法論などを調査・検討いたします。
当社としては、今後とも、自社保有の技術・ノウハウや人材などの経営資源を有効に活用しながら、海外でのコンサルティング事業に積極的に取り組んでまいります。
以上
*:地球温暖化対策技術普及等推進事業
我が国が優位性を有する低炭素化技術などをより一層海外へ普及させるとともに、普及に伴う温室効果ガス排出削減の貢献度を適切に評価・検証し、その貢献を我が国の排出削減量として換算(または二国間クレジットとして取引)する制度を二国間又は多国間の合意を通じて構築する事を目的に、NEDOが推進する事業。
別紙
「タイ国における食品飲料工場への冷温同時取出ヒートポンプ導入による温室効果ガス
削減プロジェクトの案件組成調査」について
1.プロジェクトの概要
タイ国の産業分野の中でも特にエネルギー消費のウエイトが高い食品・飲料分野へ冷温同時取出ヒートポンプを導入し、これを皮切りに冷温同時取出ヒートポンプの普及を図ります。
2.調査内容
タイ国食品工場への冷温同時取出ヒートポンプ導入に関する詳細調査(計測・設計等)
冷温同時取出ヒートポンプ導入に係る温室効果ガス排出権取引に関する手法の開発
ヒートポンプ導入に対するファイナンス支援制度設立に向けた政策提言
タイ国への冷温同時取出ヒートポンプ導入に関するワークショップ開催
3.実施期間
平成24年6月28日~平成25年2月28日
4.実施体制
(添付資料)冷温同時取出ヒートポンプについて
冷温同時取出ヒートポンプについて
- 温排水などから熱エネルギーを回収し、温水と同時に冷水も作ることができます。
- 高効率運転で大幅な省エネルギーが可能となります。
- CO2冷媒を用いた水熱源型の産業用・業務用給湯ヒートポンプとしては、世界最高の成績係数(COP)と給湯能力を誇ります。
- 冷却工程と加熱工程が同時に存在する工場などで大幅な省エネルギー、CO2排出量削減が可能です。
(製造工程への冷温同時取出ヒートポンプ導入イメージ)