- 過去に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県ほか関係自治体に報告書を提出いたしました。
事象 | 発生月日 | 発表月日 | 県の公表区分 |
---|---|---|---|
1.伊方発電所1、2号機 火災受信機盤の不具合について |
7月4日 |
8月12日 |
C |
2.伊方発電所 運搬用車両の接触による屋外設置配管の変形について |
9月4日 |
10月10日 |
C |
県の公表区分 | A:即公表 |
B:48時間以内に公表 | |
C:翌月10日に公表 |
- なお、平成25年10月に、当社から愛媛県ほか関係自治体に通報連絡した事象はありませんでした。
以上
伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要
1.伊方発電所1、2号機 火災受信機盤の不具合について
○事象
定期検査中の伊方発電所1、2号機の中央制御室において、7月4日、雑固体焼却炉および油庫の火災等を示す信号が発信しました。現場を確認したところ、いずれの箇所にも火災は発生しておりませんでしたが、油庫の火災受信機盤内のヒューズが切れていたため、当該ヒューズの取替えを実施しました。その結果、油庫の火災受信機盤は復旧しましたが、同日17時25分、中央制御室の火災感知器発報の信号(下図のの部分)が復旧できないことを確認しました。
その後の調査の結果、雑固体焼却炉建屋の火災受信機盤から中央制御室の火災受信機盤へ信号を送っている中継器が故障していることが確認されたことから、中継器を取替えて、同日21時53分に、通常状態に復旧しました。
○原因
当時、伊方発電所付近で落雷が多発しており、本事象は、焼却炉・油庫付近の火災信号線に過大な雷サージが発生し、中継器の仕様を超える電圧が加わったため、中継器が故障したものと推定しました。
○対策
- 当該中継器の取替えを行い、健全性を確認のうえ復旧しました。
- 中継器故障時に速やかに対応するため、予備中継器を常備しました。
(印刷用) 伊方発電所1,2号機 中央制御室 火災受信機盤 信号概略図 (PDF-12KB)
2.伊方発電所 運搬用車両の接触による屋外設置配管の変形について
○事象
9月4日13時30分頃、伊方発電所雑固体処理建屋付近(管理区域外)において、協力会社社員が、重量物運搬車両を点検のため右折前進していたところ、外輪差により当該車両の左後部が雑固体処理建屋につながる屋外設置の配管に接触しました。
このため、保修員が現地を確認した結果、純水配管等が変形していることを同日14時20分に確認しました。
なお、配管からの漏えい等はありませんでした。
○原因
当時、当該車両の後進時に備えて誘導員を配置していましたが、運転手および誘導員の両者とも、狭隘な場所への前進時における干渉物に対して、事前の作業検討や注意力が不足していたことから、車両と配管との間に約1m程度の間隔があれば旋回しても問題ないと思い込んでいました。しかし実際には、車両を右旋回した際、車両左後方部が1.3m外側に膨らんだために配管に接触し、変形させました。
また、両者の連絡手段が、口頭連絡および手合図であったため、配管に接触したことが運転手に伝わるのが遅れ、配管の変形を拡大させました。
○対策
- 変形した純水配管および消火配管については、取替えを実施しました。
- 大型車両および後方が見えにくい車両が狭隘な場所へ進行する場合には、干渉物との接触を防止するため、誘導員を配置するよう構内の車両通行ルールに追加し、発電所構内の作業従事者に周知しました。
- 今回の運搬用車両を保有する協力会社において、車両の誘導方法、点検場所および誘導員と運転手の連絡方法を規定した作業要領書を新規に制定しました。
(印刷用) 伊方発電所 純水・消火水配管系統概略図 (PDF-14KB)