平成25年11月29日
四国電力株式会社

平成25年11月 社長定例記者会見の概要


平成25年11月29日、千葉社長が「冬季の供給力確保に向けた火力発電所の運用状況」「伊方3号の適合性確認審査の状況」の2点を中心に説明を行ないました。


【冬季の供給力確保に向けた火力発電所の運用状況】
(詳しくは「冬季の供給力確保に向けた火力発電所の運用状況について」をご覧ください。)

 

○今冬の需給バランスの見通しについて

 この冬については、一定の予備率を確保できる見通しにあります。しかしながら、これは、原子力の再稼働時期を見通すことが難しい中、お客さまの節電へのご協力に加え、火力発電所の定期検査の繰り延べや自家発等からの受電など、最大限の供給力の積み増しを行った結果であり、依然として、需給状況が厳しいことに変わりはありません。

 現在の需給状況については、「原子力が稼働していないにもかかわらず、電気は足りているのではないか」というご意見を、時折お聞きいたします。
 しかしながら、その実情は、長期計画停止から戦列復帰した阿南2号の運転継続や、火力の定期検査繰り延べなど、緊急避難的な対策の上に成り立っており、決して安定した需給状況と言えるものではなく、まさに綱渡りの状況であることをご理解いただきたいと存じます。


○当社火力発電所の定期検査の状況

 福島第一の事故を受け、原子力が停止する中、夏季・冬季の需要のピーク期を避けるように、時期や工期をやり繰りしながら、検査を実施してまいりました。
 この冬の状況については、阿南2、3号について、設備の健全性に万全を期した上で、定期検査を法定インターバルを超過して特例的に繰り延べるほか、昨年の秋に繰り延べを行った西条2号、また本年の春に繰り延べを行った坂出3号について、それぞれの定期検査を電力需要が減少する本年秋に実施するなど、供給力確保に向けた措置を講じています。

 加えて、当社では、ユニット毎の設備状況や運用状況を踏まえた自主点検の実施や、巡視等によるトラブル予兆の管理強化などに取り組んでおり、設備の運用・保全には細心の注意を払っています。
 しかしながら、このような取り組みを持ってしても、トラブルを完全にゼロとすることは、極めて困難であり、実際にこの夏も、坂出2号における1週間程度の定検工期の延長や、阿南4号における8万kWの出力抑制などの事例が生じております。今後も当面の間は、火力の高稼働が続くことは避けられず、設備保全には万全を期すものの、潜在的なトラブルリスクを抱えた中での運用を強いられることとなります。


○火力発電所の計画外停止件数(1ユニットあたりの停止件数)

 当社火力の1ユニットあたりの停止件数は、全電力平均を下回る件数となっています。高経年化ユニットが多い当社火力において、停止件数がこのような低水準で推移しているのは、グループ会社とも一体となって、設備の維持・保全に人手を割き、懸命に取り組んできた成果であると考えています。
 冬場の需要ピークを迎えるにあたって、私自身、今月に入り、全ての火力発電所に赴き、長らく緊張感を持って発電所の運転・保守にあたってもらっている所員を激励してきたところです。当社といたしましては、引き続き、火力発電所の運用・保全に細心の注意を払い、トラブルの未然防止に最大限努めるなど、対策に万全を期してまいります。


○当社火力発電所の概要と、平成22年度以降の当社の発受電電力量構成比の推移

 震災以降の当社の電源構成の変化については、平成22年度には、おおまかに原子力4割、火力5割、水力・新エネ1割と、バランスの取れた電源構成であったものが、現在では、火力への依存度が9割近くに達する偏った状況に陥っています。
 火力に過度に依存している現在の状況は、電力の安定供給やエネルギーセキュリティ上の懸念があるのはもちろんのこと、需給関連費の大幅な増大を招いており、経営の観点からも看過できない状況となっています。
 当社といたしましては、安全確保を大前提に、一日も早く伊方発電所の再稼働を実現し、原子力の運転正常化をはかってまいります。
 その上で、電源構成については、経済性や燃料調達の安定性、環境性など、それぞれの電源の特徴を踏まえて、最適なバランス、いわゆるベストミックスを再構築してまいりたいと考えています。

 

【伊方3号の適合性確認審査の状況】

 伊方3号の適合性確認審査については、現在、審査会合の場に加え、連日、審査チームによるヒアリングが行われており、精力的な審査が進められております。
 当社では、本日現在、主要な29の審査項目のうち、14項目について、審査会合へ資料を提出しておりますが、残り15項目については提出できておらず、当初予定していた11月中に全ての資料を提出することは難しい状況となっております。

 当社といたしましては、引き続き、迅速かつ丁寧な審査対応に努め、できる限り早期に、残りの項目についても審査会合の場に資料を提出するとともに、一日も早く新規制基準に適合しているとの評価をいただけるよう、全力を尽くしてまいります。




以上

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