平成26年2月14日、エネルギー記者会において、千葉社長から、「今冬の電力需給状況」、「伊方3号機の新規制基準適合性審査への対応状況」について説明しました。
【今冬の電力需給状況】
この冬の四国地域は、全国的にも暖かい日が続いた先月下旬から今月初めを除き、気温は、平年に比べ、総じて低めに推移しています。
このような中、当社の電力需給については、引き続き、お客さまに節電へのご協力をいただいている一方で、供給面においても、細心の注意を払い設備の運用・保全に努めているところであり、これまでのところ、発電設備に大きなトラブルは発生しておらず、安定供給を維持できている状況です。
伊方発電所につきましては、ご承知のとおり、一昨年の1月以降、2年以上にわたり、全台停止の状況が続いております。こうした中、長期計画停止から復帰した阿南2号機の運転継続や、火力の定期検査の繰り延べなど、緊急避難的な対策を重ねることで、何とか供給力を確保している状況にあり、依然として、厳しい需給運用を余儀なくされていることに変わりはありません。
当社では、保有する全火力ユニット11基のうち6基が運転開始後40年を超え、高経年化が進んでおり、現在のような高稼働が続く状況の下では、潜在的なトラブルリスクが高まってきております。
こうした点にも十分留意の上、より一層、日常からの 設備の点検・保守等に万全を期し、トラブルの未然防止に最大限努め、この冬を乗り切ってまいりたいと考えております。
【伊方3号機の新規制基準適合性審査への対応状況】
(詳しくは「伊方発電所3号機に係る審査会合への資料提出状況」をご覧ください)
ご存知のとおり、各審査項目については、連日、原子力規制庁の担当者によるヒアリングが行われております。
当社は、そうしたヒアリングでのやりとりを経て、規制委員会事務局の皆さまに妥当性を確認いただいたものについて、審査会合に資料を提出し、審議いただいております。
ご覧のとおり、当社では、本日までに、主要な審査項目のうち、一部提出を含めると、23項目を審査会合に提出しております。
一方、未だ提出に至っていないのは、「保安規定」や「地震動」に関する4項目となっております。
このうち「地震動」に関する項目につきましては、現在、北海道・留萌地震に代表される「震源を特定せず策定する地震動」について、鋭意、検討を進めているところであり、また、伊方発電所前面海域の断層群の評価についても、審査会合でのご指摘を踏まえ、必要な解析・追加評価を実施しております。
今後、これらについては、成案が得られ次第、審査会合に資料を提出させていただきたいと考えております。
伊方発電所の再稼動に向けては、引き続き、適合性審査に全力を尽くすのはもちろんでありますが、伊方3号機の再稼働にあたっては、何よりも地元の皆さまにご理解いただくことが重要と考えております。
当社といたしましては、立地地域の皆さまを中心にフェイス・トゥ・フェイスの対話活動や発電所見学など、様々な理解活動を通じて、伊方発電所の安全対策の実施状況などについて、丁寧なご説明を行ってまいります。