当社は、地球温暖化問題に対応するため、CO
2の排出削減目標を設定し、この目標の達成に向けて鋭意取り組んでいるところですが、このたび、この目標を深掘りすることといたしました。
具体的には、これまでは、「2010年度のCO
2排出原単位を0.34kg程度にまで低減する」という目標を立てておりましたが、今後は、「2008年度から2012年度平均のCO
2排出原単位を1990年度に比べ20%減の0.33kg程度にまで低減する」との目標に変更いたします。
この変更は、
- 京都議定書の目標年次が2008年度から2012年度であることから、評価期間をこれに合わせること
- また、1990年度実績に比べ20%程度削減するという電気事業全体の目標に合わせること
を反映したもので、当社にとっては従来の目標以上にチャレンジングなものとなります。
これらの変更は、当社にとっては大変厳しいものとなりますが、火力発電によりCO
2を多く排出している事業者として、CO
2の削減に取り組むことは重要な責務であると考えており、当社としては、原子力発電所の安全・安定運転の継続、発電・輸送効率の向上やLNG導入など、できるだけの対策を実施してまいります。ただし、目標達成のためには、自社の努力では限界があることから、世界的なCO
2削減に貢献するとともに、自社の削減分にカウントできる京都メカニズムについても有効に活用していきたいと考えております。
こうした取り組みの一環として、当社は、本日、三菱商事との間で、京都メカニズムを活用した中国でのクリーン開発メカニズムプロジェクトからCO
2クレジットを購入する売買契約を締結しました。
2007年7月から2012年末の5年半で、95万トンを購入いたします。
このプロジェクトは、中国の
河南省開封市
にある「
開封晋開化工有限責任公司
」の肥料製造工場において、硝酸製造過程で生じる温室効果ガスの一種である亜酸化窒素の分解処理を行うものです。既に投資国である日本と、ホスト国である中国の承認を得ており、本年度末頃には国連のCDM理事会に登録される見込みであります。
当社といたしましては、自社の取り組みに加え、これを補完する京都メカニズムを活用することにより、新たな目標の達成に向け、これからも最大限の努力を継続してまいります。