平成20年2月29日
四国電力株式会社

平成20年2月  社長定例記者会見の概要

  平成20年2月29日、常盤社長から「MOX燃料の製造開始」、「組織の一部整備」、「冬季の電力需給状況」について説明しました。

【MOX燃料の製造開始について】
(詳しくは「プルサーマルで使用するMOX燃料の製造開始について」をご覧ください。)
  伊方発電所3号機へのプルサーマルの導入につきましては、平成18年10月に愛媛県および伊方町から最終了解をいただいた後、プルサーマルに使用するMOX燃料の加工に関する契約の締結や品質保証システム監査、さらには経済産業省に対する輸入燃料体検査申請など、MOX燃料製造に向け必要となる諸準備を着実に進めてまいりましたが、この度、本年3月末を目途にMOX燃料の製造を開始することとなりました。
  これにより、今回製造するMOX燃料21体は、当初の計画通り、本年末までに完成する予定であります。なお、実際に現地でMOX燃料の製造が開始されれば、改めて皆さまにお知らせしたいと考えております。
  メロックス工場でのMOX燃料の製造にあたっては、品質管理に万全を期すため、当社社員をメロックス工場に駐在させ、現場巡視等により製造状況の確認を行うとともに、契約に定める仕様に合致した製品が安定して製造されることを確認するため、ペレット製造、燃料棒製造、燃料集合体組み立てといった工程毎に監査を実施することとしております。
  当社としましては、今後とも引き続き、地域の皆さまにご安心いただけるよう伊方発電所の安全・安定運転に万全を期し、2010年度までのプルサーマル導入を目指してまいります。
【組織の一部整備について】
(詳しくは「組織の一部整備について」をご覧ください。)
  当社は、3月1日付けで組織の一部を整備することとしております。
  (原子力部門の組織整備)
  伊方発電所の運営につきましては、現地での即断即決体制のもと同発電所の安全確保に万全を期してきたところでありますが、愛媛県からの要請も踏まえ、地元の皆さまにご安心いただき、より一層のご信頼を得られるよう、
    ・愛媛県および県内各自治体との情報連携や地域対応業務の充実
    ・地域社会への広報活動の強化
    ・伊方発電所の業務品質のさらなる向上
の3点に主眼をおいて、原子力本部関係の組織整備を実施し、愛媛県内に約50名の要員を増強・配置することといたしました。
  具体的な整備内容につきましては、愛媛県下における原子力全般の地域活動を統括する組織として、新たに「愛媛原子力総合対策室」を松山市に設置いたします。
  この他、プルサーマルの導入や中央制御盤取替工事の実施を見据え、伊方発電所の品質保証機能を充実するため専任の副所長を新設するほか、原子力監査部門の松山駐在やエネルギー広報の充実など組織体制の強化を実施します。
  なお、愛媛原子力総合対策室の室長は、常務取締役で原子力副本部長(伊方発電所駐在)の洲之内が兼務することとしております。
  当社としましては、今回整備する組織体制を効果的に機能させ、引き続き情報公開を徹底し、地域の皆さまにご安心していただけるよう努めてまいります。
  (原子力部門以外の組織整備)
  原子力部門以外の、その他の部門の組織整備について、主なものを2点ご紹介いたします。
  まず、本店の火力部と水力部それぞれに、業務の適正性を総合的にチェックするとともに、業務品質の一層の向上とリスク管理の強化を図る観点から、「品質管理グループ」を設置し、これまで各グループで行っていた品質管理業務を一元化することとしました。
  また、徳島、高知、松山、高松の4県都支店には、新たに「支店長室」を設置し、各支店における組織横断的な連携・調整機能や地域特性に応じた戦略機能を充実させていきたいと考えております。
【冬季の電力需給状況について】
(詳しくは「冬季の電力需給について」をご覧ください。)
  今年の冬は、1月中旬過ぎから下旬にかけて最高気温が平年を下回る日が多く、当社の最大電力は平成20年1月22日に507万4千kWを記録し、冬季としての最大電力を2年ぶりに更新しました。さらに6日後の1月28日には、今年2回目の更新となる520万kWを記録しました。
  この冬季最大電力が発生した1月28日における当社の需給バランスは、当日も約35万kWの供給予備力があり、十分な供給力を確保しておりました。
  一日の使用電力量、すなわち日量についても、1月22日と29日の計2回、記録を更新いたしました。また、今年の冬は、日量が1億kWhを超える日が2月28日現在で24日ありましたが、暖冬だった昨年は、1億kWhを越える日がわずか1日だったことからみても、今年の冬の寒さを物語っているものと言えるのではないでしょうか。
  今年度の電力需要について少し補足しますと、今年度は、冬季に加え夏季も、最大電力、日量ともに、従来の記録を更新いたしました。
  これは、近年では珍しいことで、最大電力について、夏季、冬季ともに記録を更新したのは、平成8年度以来11年ぶりとなります。また、日量については、平成10年度以来9年ぶりとなります。
  この要因としては、何と言っても気温の影響による冷暖房需要の増加があげられますが、これに加え、自家発から当社買電への切替や産業用の好調な生産活動、さらには電化住宅の普及などに伴う他熱源から電気への移行なども相まって記録を更新したものと考えております。
  当社としましては、今後とも十分な供給力の確保に努め、電力の安定供給に万全を期してまいりたいと考えております。

  本日、私からは以上であります。

以  上


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